高濃度TV-02ローション(タカルシトールを20
μg/g含有するローション剤)の有効性と安全性を高濃度TV-02軟膏(タカルシトールを20
μg/g含有する軟膏剤)と比較検討することを目的として,尋常性乾癬の難治性皮疹を対象に,1日1回12週間塗布の並行群間比較試験を実施した。有効性の解析では,12週における有効率は,高濃度TV-02ローション群が71.9%,高濃度TV-02軟膏群が73.0%であった。また,2群間の差の点推定値は-1.1%(両側95%信頼区間-17.1~+14.9%)であり,両割付群で同程度の有効性が認められた。安全性の解析では,局所性副作用(治験薬塗布部位に発現した副作用)は,高濃度TV-02ローション群では8.8%,高濃度TV-02軟膏群では7.1%に認められた。これらの副作用は,ボンアルファ
®軟膏2
μg/g,ボンアルファ
®クリーム2
μg/g,ボンアルファ
®ローション2
μg/g,及びボンアルファ
®ハイ軟膏20
μg/gで報告されている既知の事象であり,高濃度TV-02ローション群に特有の新規なもの及び重篤なものは認められなかった。その他の副作用(局所性副作用を除く副作用)及び臨床検査値の異常変動(副作用)は,いずれの群においても認められなかった。以上から,高濃度TV-02ローションは,尋常性乾癬の難治性皮疹に対して高濃度TV-02軟膏と同程度の有効性が期待でき,かつ安全な薬剤であると考えた。
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