西日本皮膚科
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49 巻 , 4 号
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図説
症例
  • 市川 弘城, 本多 朋仁, 板見 智, 高安 進
    1987 年 49 巻 4 号 p. 597-601
    発行日: 1987/08/01
    公開日: 2012/03/10
    ジャーナル 認証あり
    58才男子の臀部に発症したproliferating trichilemmal cyst(以下PTCと略す)の1例を報告した。右臀部にクルミ大の皮下腫瘤が出現, 1年6ヵ月の経過で腫大し, 自潰して悪臭を放つようになつた。臨床像で有棘細胞癌, 肉腫などを疑つたが, 組織学的には悪性所見を認めなかつた。すなわち腫瘤は角質嚢腫の構築を呈しており, 個々の細胞に異型性はなく, 嚢腫壁は不規則に増殖し, 顆粒層を欠如するtrichilemmal keratinizationが認められた。嚢腫壁内のclear cellは, ジアスターゼで消化されるPAS陽性物質を含んでいた。
  • 小野 早苗, 堀 真, 西本 勝太郎
    1987 年 49 巻 4 号 p. 602-608
    発行日: 1987/08/01
    公開日: 2012/03/10
    ジャーナル 認証あり
    76才女子。数年前より右頬部に直径2cm大の褐色色素斑に気づくも放置していた。最近その中に紅暈をもつ小豆大疣贅状結節が発生してきたため, 長崎市民病院皮膚科を受診, 脂漏性角化腫を疑われ全摘術を受けた。組織学的には中央部の腫瘍およびそれを取り巻く紅斑部に液状変性がみられた。さらに外方の辺縁部の表皮は萎縮性で基底層のメラニン顆粒の増加がみられたが, 液状変性は認められなかつた。異型性はどの部分にもみられなかつた。これらはlichen planus-like keratosisに一致する所見であつた。今回われわれは現在までの報告例について, 1)発症が露出部か被覆部か, 2)先行皮疹の有無, 3)表皮細胞の異型性の有無, 4)本症を独立性の疾患とするか, 反応性の変化とするか, などを検討した。その結果, 既報告例には原発性に苔癬様反応が発生したと考えられる症例と, 既存病変に続発性に発生した場合との2型があると考えられた。前者をprimary lichen planus-like keratosis, 後者をsecondary lichen planus-like keratosisと仮称し, 自験例は後者に属すると考えた。
  • 富田 敏夫, 加茂 明彦, 鈴木 正, 江角 浩安, 田嶋 公子, 池田 重雄
    1987 年 49 巻 4 号 p. 609-615
    発行日: 1987/08/01
    公開日: 2012/03/10
    ジャーナル 認証あり
    爪甲下部に生じたacral lentiginous melanoma in situおよび足底に生じたpagetoid melanoma in situを報告した。前者では, 異型メラノサイトの基底層における線状増生がみられ, 後者では, 円形∼卵円形の異型細胞(母斑細胞類似)がpagetoid patternを示していた。acral melanoma in situに対する臨床病理学的把握がacral melanomaの予後改善の上で大変必要であるとともに, acral melanomaのoncogenesisを考える上でもきわめて重要であると思われた。
  • 浪花 志郎
    1987 年 49 巻 4 号 p. 616-618
    発行日: 1987/08/01
    公開日: 2012/03/10
    ジャーナル 認証あり
    26才男子。右頬部の指頭大皮下結節をepidermoid cystの臨床診断のもとに摘出した。病理組織学的には, 嚢腫壁全周の約2/3はepidermoid keratinizationを示すepidermoid cystであつたが, この壁の一端ではanagen型trichilemmal keratinizationを示すpilar cystの壁が部分的に認められた。以上から本嚢腫をmixed cystと診断した。さらに, 残る約1/3の嚢腫壁は完全に消失してforeign body reactionの壁で置換されていた。
  • 鹿野 由紀子, 兼松 勲, 常田 順子, 柳原 誠
    1987 年 49 巻 4 号 p. 619-623
    発行日: 1987/08/01
    公開日: 2012/03/10
    ジャーナル 認証あり
    59才女子に生じた被包性脂肪壊死性小結節(菊池)と考えられる1例を報告した。両下腿に径10mmまでの表皮, 下床と癒着のない皮下結節が散在性に12個存在した。8ヵ月経過観察中に結節の数の増減は認められなかつた。なお, 結節出現3年前に両下腿に疼痛が出現し, 局所注射を受けた既往がある。組織像は結合組織で境された嚢胞様構造を示し, その構造内には変性, 壊死に陥つた脂肪細胞が充満しており, 脂肪細胞の膜嚢胞様構造menbrano-cystic lesionが認められた。また, 一部に石灰化を伴つていた。
  • 入船 弘子, 鈴木 公子, 村山 史男, 大神 太郎, 野中 薫雄
    1987 年 49 巻 4 号 p. 624-626
    発行日: 1987/08/01
    公開日: 2012/03/10
    ジャーナル 認証あり
    数年におよぶ難治性の伝染性軟属腫の治療経過中に, 成人T細胞白血病と診断された1例を報告した。患者は55才男子で, 昭和52年頃より全身に伝染性軟属腫が多発するようになつた。DNCB感作テスト陰性, ツベルクリン反応陰性などより何らかの免疫不全が示唆され, 定期的に血液検査を行つていたところ, 昭和59年9月頃より白血球増加, 末梢血中に花弁状分葉核を有する異常リンパ球を認めるようになつた。また, ATLA抗体は80倍陽性を示した。以上より, 成人T細胞白血病と診断したが, 全身状態良好のため, 皮疹の治療のみを行つていたところ, 昭和60年6月, 肺炎を併発し, さらに脳症状をきたして死亡した。
  • 山元 真理子
    1987 年 49 巻 4 号 p. 627-631
    発行日: 1987/08/01
    公開日: 2012/03/10
    ジャーナル 認証あり
    成人の伝染性軟属腫を約1年間の比較的短期間に16例経験しており, 従来いわれているほど珍しいとは思われない。今回は, そのうち発症部位, 臨床像が興味深い7例を報告した。年令は22才∼44才で, 感染様式はおもに子供から親への接触皮膚感染であるが, STDとして外陰部に生じる例もあつた。分布は小児と比較して限局して発症するものが多い。頭部や恥毛部などに毛孔一致性に生じるものもあることから経毛包性の感染が考えられた。
  • 仲 弥, 原田 敬之, 西川 武二
    1987 年 49 巻 4 号 p. 632-636
    発行日: 1987/08/01
    公開日: 2012/03/10
    ジャーナル 認証あり
    64才男子の右肩に生じたFonsecaea pedrosoiによるクロモミコーシスの1例を報告した。5FC内服38日間, 総量226gにて皮疹は縮小し, 菌の発育も認められなくなつたが, 裸露部に発赤腫脹が出現したため, 5FCによる光線過敏症を疑い内服中止したところ皮疹は速やかに消退した。残存するクロモミコーシスの皮疹は切除し, 切除片の組織学的検索および培養を行つたが, 菌は検出できなかつた。また, 初診時にテープ剥離培養法を用いて角層内における菌の存在につき検索したところ, 菌は病変部のみならず病変部周囲2mmまでの健常皮膚からも培養された。
  • 尾立 冬樹
    1987 年 49 巻 4 号 p. 637-638
    発行日: 1987/08/01
    公開日: 2012/03/10
    ジャーナル 認証あり
    同一腫瘤内に表皮嚢腫と伝染性軟属腫が共存し, 有茎性球状腫瘤を形成した8才女児例について, その腫瘤の発育過程に考察を加え報告した。
  • 相原 満里子, 橋爪 鈴男, 福原 俊子, 下田 祥由
    1987 年 49 巻 4 号 p. 639-643
    発行日: 1987/08/01
    公開日: 2012/03/10
    ジャーナル 認証あり
    Santa Cruzらにより命名された皮膚線維腫の特殊型であるaneurysmal(angiomatoid)fibrous histiocytoma of the skinの2例を報告した。症例1: 27才女子。左乳房に拇指頭大の紅斑および米粒大の皮下腫瘤を認める。症例2: 72才女子。右臀部に半米粒大の黒色丘疹を認める。組織学的には2例とも真皮内に皮膚線維腫と思われる細胞集塊があり, 腫瘍内に血液に満ちた, 壁に内皮細胞を欠く大きな空隙を認めた。自験例を含めた本邦報告例8例を臨床的, 組織学的に検討し, 若干の文献的考察を加えて報告した。
  • 大石 空, 塚本 直子, 長野 博章, 荒尾 龍喜, 中村 昭典, 肥後 順子
    1987 年 49 巻 4 号 p. 644-650
    発行日: 1987/08/01
    公開日: 2012/03/10
    ジャーナル 認証あり
    発症早期の皮膚筋炎2例および慢性に経過中急性増悪した同症1例にパルス療法を施行し, きわめて良好な成績を得た。症例1: 51才男子。胃癌の合併, 著明な筋力低下および嚥下障害を認め, 難治で増悪したため, メチルプレドニソロンによるパルス療法3クールを施行し, 酵素学的所見, 筋力, 嚥下障害などの症状がいずれも軽快, 日常生活に支障がない程度にまで回復した。症例2: 53才女子。約2ヵ月前より発症した早期例であるが, 寝返り困難なほどの著明な筋力低下が認められ, 症例1と同様にパルス療法を施行, 臨床所見および酵素学的検査成績に著明な改善が認められた。症例3: 53才女子。発症後3年間コルチコイド内服治療を受け, 慢性に経過中急性増悪し, 筋原性酵素の上昇や歩行困難が著明となつたためパルス療法を施行, 症例1, 2とほぼ同等の効果が得られた。パルス療法は以上のような重篤な皮膚筋炎に有用な優れた治療法と考える。
  • 大島 恒雄, 田代 研児, 栄本 忠昭
    1987 年 49 巻 4 号 p. 651-654
    発行日: 1987/08/01
    公開日: 2012/03/10
    ジャーナル 認証あり
    72才男子の疣贅状表皮発育異常症1)2)3)としての臨床的諸条件がそろつておりながら, 光顕および電顕の所見が本症と診断するには充分でなく, 汎発性疣贅症4)と診断せざるをえなかつた症例について述べた。
  • 小泉 洋子, 月永 一郎, 金子 史男, 大河原 章
    1987 年 49 巻 4 号 p. 655-660
    発行日: 1987/08/01
    公開日: 2012/03/10
    ジャーナル 認証あり
    1975年から1986年までに当科で経験した表皮母斑83例中8例に他臓器異常を伴つており, epidermal nevus syndromeと診断した。骨異常5例, 中枢神経系異常2例, 血管腫3例を認めた。心室中隔欠損1例, 生殖器異常3例をも認め, これらもepidermal nevus syndromeの症候と考えた。表皮母斑が広範囲におよぶときや顔面にみられるときは, 合併異常の検索を行うべきと考える。また本症候群には悪性腫瘍を合併することがあるので長期にわたる経過観察が必要であると思われる。
研究
  • 工藤 素彦
    1987 年 49 巻 4 号 p. 661-670
    発行日: 1987/08/01
    公開日: 2012/03/10
    ジャーナル 認証あり
    高校運動部男子選手1,088名について非選手(文化部)117名, 同一年代皮膚科外来男子患者391名を対照として皮膚疾患の実態を調査した。有病率は選手群94%, 非選手群59%, 有病者におけるスポーツ関連症例は前者71%, 後者13%, 選手群のおもな疾患は, 胼胝腫72%, 尋常ざ瘡52%, 足白癬21%, 摩擦水疱14%, 外傷性瘢痕·色素異常9%, black heel 8%などであり, 非選手群では尋常ざ瘡41%, 胼胝腫20%, 足白癬12%, 外来患者では尋常ざ瘡7%, 足白癬1%などが共通にみられた。各スポーツ種目を通じての首位は胼胝腫で, とくに剣道, 硬式野球, 軟式庭球, 柔道では93∼87%にみられた。足白癬はバレーボール29%, 摩擦水疱は剣道24%, 尋常ざ瘡も剣道27%, black heelはバスケットボールの25%がそれぞれ最高であつた。またスポーツ関連症例頻度はblack heel, 摩擦水疱, 爪下出血, 表皮剥離が100∼98%と高率を示し, スポーツ訓練病害度を訓練妨害指数で比較すると, 総平均8.1を越えて10以上を示す要注意疾患は爪甲障害44, 足底疣贅19, 以下皸裂状湿疹, 摩擦水疱となる。次に胼胝腫の種目別好発パターンは, 趾MPJ屈側>指MPI屈側型を示すバスケット, 卓球, サッカー, ラグビーと指MPJ屈側>趾MPJ屈側型の軟式庭球, バレー, スキーに大別される。種目別の胼胝腫両側発生率はスキー, 柔道, ラグビー, バスケット93∼87%, サッカー, バレー70%で硬式野球, 剣道, 卓球65∼52%, 軟式庭球23%は上位4種目に比し明らかに低く, 軟式庭球はほかの全種目に比し有意の低率を示した。
  • —組織内に多数の菌要素が認められる症例についての検討—
    山野 龍文, 本房 昭三, 眞崎 治行, 占部 治邦
    1987 年 49 巻 4 号 p. 671-677
    発行日: 1987/08/01
    公開日: 2012/03/10
    ジャーナル 認証あり
    近年組織内に多数の菌要素が認められるスポロトリコーシスの報告例が増加しているが, 今回われわれはこのような菌要素多数例について統計的観察を行うとともに, 実際に実験的ヒトスポロトリコーシス病変部にステロイド外用剤を塗布し, ステロイド剤のスポロトリコーシス病変にたいする影響を検討した。昭和60年12月までに集計しえた菌要素多数例は68例で, 1例を除き昭和46年以降に集中的に観察されており, また圧倒的に中高年者に好発していた。病型は固定型の症例が多く, 部位的には上肢発症例が多かつた。また菌要素多数例のかなりの症例で診断確定前にステロイド剤の使用歴がみられた。これらの点より菌要素多数例の発症にはステロイド剤が大きく影響しているのではないかと考え, 実験的にヒトの両前腕屈側にスポロトリコーシスの病変を形成させ, 一側には0.05%clobetasol propionate軟膏, 他側にはその基剤を1日2回外用させた。外用28日目に両側の病変部を切除し, 組織学的に検索した結果, 菌要素多数例より分離した菌を接種した症例1では基剤外用部で組織内にきわめて少数の菌要素しか認められなかつたのにたいし, ステロイド外用部ではきわめて多数の菌要素を確認しえた。また, 通常のスポロトリコーシスから分離した菌を接種した症例2, 3においてはステロイド外用部, 基剤外用部ともに菌要素は少数しか認められず, とくに差異を認めなかつた。
  • 田中 光, 蜂須賀 裕志, 笹井 陽一郎
    1987 年 49 巻 4 号 p. 678-682
    発行日: 1987/08/01
    公開日: 2012/03/10
    ジャーナル 認証あり
    Angioleiomyomaは有痛性皮下結節として知られ, 自発痛, 圧痛, 放散痛のなんらかの疼痛を伴うのが通例とされているが, 一部では必ずしも疼痛を伴わないものもある。今日まで神経細胞, 神経線維, 髄鞘に対するあらゆる特殊染色を行つても, 腫瘍内にその存在を明確にすることは困難であつた。われわれは過去10年間に経験した12症例にS100蛋白の特殊染色を施行して疼痛と神経分布との関係を追求した。
  • 進藤 泰子, 秋山 純一, 高瀬 吉雄
    1987 年 49 巻 4 号 p. 683-686
    発行日: 1987/08/01
    公開日: 2012/03/10
    ジャーナル 認証あり
    典型的なBourneville-Pringle母斑症(Pringle病)である31才男子のいわゆる脂腺腫より非上皮性細胞を培養した。この非上皮性培養細胞は, 形態的には, 線維芽細胞様であつたが, マロリー染色で陽性に染まる集塊の形成が多数みられ, 走査電顕による観察では, その集塊の表面は, 線維状構造に乏しく, 中心部にぶどうの房状の形態がみられた。[3H]プロリンを用い, メディウムに放出されたコラーゲンの合成能を測定したが, 病変部培養細胞は, 対照の健常人皮膚線維芽細胞と比べて約2倍の放射能の取り込みを示した。
  • 中川 昌次郎, 武井 洋二, 方 東植, 植木 宏明
    1987 年 49 巻 4 号 p. 687-692
    発行日: 1987/08/01
    公開日: 2012/03/10
    ジャーナル 認証あり
    DNCB接触過敏症に対するシクロスポリンA(CYA)の効果をJY-1モルモットについて検討した。CYAの全身的(筋注)あるいは局所的(塗布)投与によりDNCBに対する誘発反応が抑制され, 抑制効果は惹起後早期に投与した場合のみに認められた。反応極期後の誘発反応, 1次刺激反応に対してはCYAの効果は認められなかつた。DNCB塗布感作に対する抑制効果はCYAを全身投与した場合にのみ認められ, CYAを筋注した動物から調製したDNP化表皮細胞の感作能力は減弱していた。CYAはDNCB接触過敏症の感作, 誘発両過程に抑制的に作用することが確認された。
  • 赤松 徹, 伊藤 美香
    1987 年 49 巻 4 号 p. 693-698
    発行日: 1987/08/01
    公開日: 2012/03/10
    ジャーナル 認証あり
    56才家婦に生じた皮膚スポロトリコーシスの組織内菌要素を電顕的に観察した。貪食された酵母形菌細胞が多数観察された。遊離菌細胞は少なかつた。変性過程を示すと考えられる構造物も多数みられた。星芒状小体は観察されなかつた。菌体を取り囲む部分の微細構造につき若干の検討をおこなつた。
  • 細谷 律子, 永野 剛造, 小山 啓一郎, 増田 直樹, 末永 和栄, 石井 春子, 手島 ちづ子
    1987 年 49 巻 4 号 p. 699-705
    発行日: 1987/08/01
    公開日: 2012/03/10
    ジャーナル 認証あり
    全頭型および多発型の円形脱毛症患者50例に脳波検査および精神医学的診察を試みた。閉眼安静時脳波および, 光刺激, 過呼吸, 睡眠による賦活を行つた脳波では, これらの患者の脳波異常率は50%を示した。病型あるいは年令により異常率に差は認められなかつたが, 異常波の内容では18才以上は基礎律動の異常が, 18才未満では突発性異常が多くみられた。50例中24例に行つたロールシャッハテストを中心とした心理テストの結果は, 総じて萎縮, 逃避し, 現実場面や対人関係への適応が困難であることをうかがわせるパーソナリティを示した。以上により, 本症の発症には適応困難な状況において, 性格的因子さらには脳波異常をもたらす何らかの脳の機能異常が介在していることが示唆された。
講座
統計
  • 今岡 千治, 出来尾 哲, 東儀 君子, 川崎 洋司, 佐々木 學, 石本 多佳子, 小池 俊一, 杉原 久美子, 地土井 襄璽
    1987 年 49 巻 4 号 p. 712-720
    発行日: 1987/08/01
    公開日: 2012/03/10
    ジャーナル 認証あり
    島根医科大学附属病院皮膚科外来における開院後5年間の皮膚真菌症について, 統計的検索を行つた。皮膚真菌症患者総数は1,721名で, 外来患者総数9,702名の17.7%を占めた。このうち白癬患者数が最も多く1,322名で, 真菌症患者総数の76.8%を占め, 次にカンジダ症289名(16.8%), 癜風107名(6.2%), スポロトリコーシス2名(0.1%), アクチノマイコーシス1名(0.06%)であつた。白癬症例は, 足白癬873例, 爪白癬389例, 体部白癬235例, 股部白癬209例, 手白癬112例, 顔面白癬46例, 頭部白癬9例, ケルスス禿瘡5例, 白癬菌性毛瘡1例からなつていた。カンジダ症症例は, カンジダ性間擦疹136例, カンジダ性指趾間糜爛症51例, カンジダ性爪囲爪炎45例, 乳児寄生菌性紅斑18例, 口腔カンジダ症17例, カンジダ性口角糜爛症16例, その他の皮膚カンジダ症16例からなつていた。癜風のおもな罹患部位は胸部, 背部, 項頸部が多かつた。
治療
  • 大島 良夫, 西野 健一, 奥田 良三, 米倉 義雄
    1987 年 49 巻 4 号 p. 721-726
    発行日: 1987/08/01
    公開日: 2012/03/10
    ジャーナル 認証あり
    カニ甲羅より精製したキチンから創面被覆材(キチン膜)を作製し, 分層皮膚採皮創54位に応用してみた。10×10cm, 厚さ0.11mmのユニチカ製(ベスキチンW)を使用した。密着性, 鎮痛効果, 乾燥性, 表皮化促進作用に優れた効果を得た。また, 融解に対する抵抗性をも備え, 例数が少ないが, 止血効果についても有効であつた。キチン膜は, 被覆材として使用法がきわめて簡単で, 価格も安く, 創傷治癒機構にも興味ある効果をもつており, 今後さらに広い分野で応用されると考えた。
  • —エノキサシンの著効例—
    丸口 幸也, 荻野 篤彦
    1987 年 49 巻 4 号 p. 727-729
    発行日: 1987/08/01
    公開日: 2012/03/10
    ジャーナル 認証あり
    21才男子の軟性下疳の1例を報告した。韓国で感染の機会を持ち, 2日後に疼痛が出現, 7日後に包皮に潰瘍を生じた。感染後14日目に当科を受診した。エノキサシン(フルマーク)200mgを1日3回投与したところ, 良好に反応し, 9日間でほぼ治癒した。
  • 三田 哲郎, 安江 厚子, 三田 一幸
    1987 年 49 巻 4 号 p. 730-733
    発行日: 1987/08/01
    公開日: 2012/03/10
    ジャーナル 認証あり
    アトピー皮膚炎(ADと略)の環境因子であるダニ抗原やハウスダスト(HDと略)の除去が, AD患者の経過にいかなる影響を与えるかを検討した。HEPAフィルターを内蔵した空気清浄化装置を設置した病室(クリーンルーム)を使用し, IgE-RAST法にてダニもしくはHDのスコア3以上を示すAD患者を対象とした。2∼4週間の治療の結果, 全例において皮疹および自覚症状に改善が認められた。IgE(RIST法)値1万IU/ml以上の症例ではIgE(RIST法)値の低下も認められ, 退院後の長期寛解も観察された。IgE-RAST法におけるダニ, ハウスダストのスコアは治療前後で変動を認めなかつた。ダニもしくはHDがアレルゲンと考えられるようなADに対して, クリーンルーム入院治療は試みる価値のある治療法であると思われた。
  • 長 等, 遠藤 秀彦
    1987 年 49 巻 4 号 p. 734-737
    発行日: 1987/08/01
    公開日: 2012/03/10
    ジャーナル 認証あり
    1) SHL-183Aを各種皮膚疾患24例(汗疱性湿疹3例, アトピー皮膚炎3例, 慢性湿疹2例, 脂漏性皮膚炎11例, 尋常乾癬3例, 紅皮症2例)の主として被髪頭部の疾患部位に使用し, 臨床効果および有用性の検討を行つた。
    2) 全般改善度では, 全症例中かなり軽快以上に評価されたものは21例(87.5%), やや軽快以上に評価されたものは23例(95.8%)であつた。
    3) 副作用としては, 24症例中3例に刺激感(しみるという自覚症)があつたが他覚的には異常を認めなかつた。
    4) 有用性では, 全症例中有用以上に評価されたものは21例(87.5%), やや有用以上に評価されたものは23例(95.8%)であつた。
世界の皮膚科学者
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