西日本皮膚科
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44 巻 , 1 号
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図説
症例
  • 藤田 優, 田辺 恵美子, 安良岡 勇
    1982 年 44 巻 1 号 p. 3-8
    発行日: 1982/02/01
    公開日: 2012/03/21
    ジャーナル 認証あり
    症例1: 39才男子。発熱を伴う躯幹, 上肢の環状紅斑を主訴とし, 検査所見上, ANA陽性(speckled pattern), RA陽性, 白血球減少がある。症例2: 25才女子。躯幹の環状紅斑のほか経過中, 顔面紅斑, Raynaud現象, 指趾のDLE様皮疹を認め, 検査所見上, ANA陽性(speckled pattern), RA陽性, 白血球減少がある。しかしLE細胞, 抗DNA抗体は陰性であつた。症例3: 69才男子。躯幹の環状紅斑, ANA陽性(speckled pattern), RA陽性を認める。組織学的には3例とも, 真皮の血管ないし付属器周囲性の巣状細胞浸潤を主体とする変化で, 螢光抗体直接法はいずれも陰性だつた。以上3例のいわゆるauto-immune annular erythemaを報告し, 本症がsubacute LEないしSLEとDLEの中間型であるという考え方を支持した。
  • 松原 基夫, 安野 洋一, 筏 淳二, 山道 至
    1982 年 44 巻 1 号 p. 9-12
    発行日: 1982/02/01
    公開日: 2012/03/21
    ジャーナル 認証あり
    40才男子のSweet病の1例を報告した。前腕と口蓋垂より生検し, 前者では真皮に瀰漫性の好中球の浸潤を認め, 表皮内膿疱を認める部位もあつた。血管壁のフィブリノイド変性はなかつた。螢光抗体直接法では, 両生検部に抗ヒトIgMで顆粒状に染まる細胞が認められた。
  • 前田 宣久, 四本 秀昭, 兼子 耕, 田代 正昭
    1982 年 44 巻 1 号 p. 13-16
    発行日: 1982/02/01
    公開日: 2012/03/21
    ジャーナル 認証あり
    4才女児の左足背, 外踝部, 下腿に生じた環状肉芽腫の1例を報告した。組織学的には, 真皮上層から下層にかけてnecrobiosis様変化, 小円形細胞浸潤, 小血管の変化が認められた。螢光抗体法で免疫グロブリン, 補体成分, フィブリノーゲンの検索を行ない, 病変部へフィブリノーゲンのネットワーク様沈着が認められた。われわれも本疾患の発症機序の一部に遅延型過敏反応が関与すると考えた。
  • —自験例ならびに本邦報告例のまとめ—
    水野 惇子, 石原 勝, 宇野 明彦, 堀 嘉昭
    1982 年 44 巻 1 号 p. 17-24
    発行日: 1982/02/01
    公開日: 2012/03/21
    ジャーナル 認証あり
    62才男性における皮膚侵襲を伴つたT cell lymphomaの1症例についてその所見の概要を述べた。さらに本邦におけるT cell lymphomaの報告例35例の統計的観察を行ない, 本症例と対比し, 考察を加えた。
  • —Helper T Cell機能とAdenosine Deaminase活性上昇を示した1例—
    小泉 洋子, 猿田 基司, 飯塚 一, 川岸 郁朗, 三浦 祐晶
    1982 年 44 巻 1 号 p. 25-31
    発行日: 1982/02/01
    公開日: 2012/03/21
    ジャーナル 認証あり
    58才男子に発症したSézary症候群のsmall cell variantを報告した。
    1) 紅皮症, 全身のリンパ節腫大, 軽度の肝脾腫大を示し, 異型細胞が末梢血中および皮膚にみられた。骨髄に浸潤は認められなかつた。
    2) 免疫グロブリンはIgG, A, Eは正常で, IgMが上昇していた。PPDは陰性であつた。
    3) 末梢血中の異型細胞は10μ程の大きさで, きれこんだ脳回転状, 迷路状の核を有し, 胞体にPAS陽性顆粒をもつていた。
    4) 末梢血中リンパ球はADA(adenosine deaminase)活性上昇を示し, 末梢血中の異型細胞の数と平行してその活性は変動した。
    5) Sézary症候群のsmall cell variantに関して若干の考察を行なつた。
  • 麻生 和雄, 近藤 慈夫
    1982 年 44 巻 1 号 p. 32-36
    発行日: 1982/02/01
    公開日: 2012/03/21
    ジャーナル 認証あり
    76才女子の左頬部に原発し, 切除術, 放射線療法, 化学療法にもかかわらず, 広範な転移をおこし, 約4年の経過で死の転帰をとつた脂腺癌の1例を報告した。脂腺癌の組織学的診断およびその位置づけ, 悪性度については, 異論のあるところであるが, 著者らは本症例における経験から, 高い悪性度を持つ腫瘍として対処することの必要性を述べた。
  • —Aromatic Retinoid(Ro10-9359)による治療例—
    栗原 誠一, 清水 宏, 禾 紀子, 加茂 紘一郎
    1982 年 44 巻 1 号 p. 37-40
    発行日: 1982/02/01
    公開日: 2012/03/21
    ジャーナル 認証あり
    53才男子, 40才男子の毛孔性紅色粃糠疹2例に対しaromatic retinoid (Ro 10-9359)を使用した結果を報告した。第1例では副作用のため中止, 第2例は著効をみた。Aromatic retinoidは難治である毛孔性紅色粃糠疹に応用してみるべき薬剤ではあるが, 自験例にみられるように肝機能異常をはじめとする副作用があり, 使用に際しての慎重な観察の必要性を強調した。
  • 大島 恒雄, 渕 曠二
    1982 年 44 巻 1 号 p. 41-44
    発行日: 1982/02/01
    公開日: 2012/03/21
    ジャーナル 認証あり
    ペラグラは1770年代より, 主としてヨーロッパ各地で認識されていたようでスペインの内科医Gaspar Casalが詳細な研究観察を残したのが1735年とされる1)2)。これよりCasalの頸帯なる言葉がペラグラを連想させることとなり, 故北村精一教授は日本皮膚科全書のペラグラの執筆にあたり定型的なものとして別図XIIIに示しておられる2)。筆者らは典型的な点でこれに劣らないと考えられるCasalの頸帯を発見したので, カラーページに示すとともに治療と観察の結果を報告し, いささかの文献的考察をも記すことにする。近時豊かになつた食生活によりペラグラの報告は少なく3)∼5), 1例報告に価するようであるが, かつては流行的発生をみたようで1)外国文献にも結核治療のために併発した報告を散見するようである6)∼9)
研究
  • 基礎篇 クルクミン法による定量
    久保田 潔, 高島 巌, 伊集 操
    1982 年 44 巻 1 号 p. 45-51
    発行日: 1982/02/01
    公開日: 2012/03/21
    ジャーナル 認証あり
    硼酸亜鉛華軟膏の外用による硼酸の経皮吸収の実態を把握するのに必要な, ヒトの血清·尿中の硼素の定量法を検討した。Mair & Dayのcurcumin法を改良し, 血清は高温灰化(尿は灰化不要)を行ない, 硼素抽出時の水:クロロホルム比を2:1, curcumin液濃度を原法の1/2(0.188%), 比色時のエタノール添加量を10ml(原法は50ml)として1cmのオートフローセルが使用できるようにするなどして, 所期の目的を果たし得た。すなわち, 血清·尿とも回収率99∼104%で, 健康成人空腹時血清硼素(n=36)は0.05μg/mlで測定限界(対照の吸光度の2倍をとつたとき0.08μg/mlに相当)以下, 成人1日尿中硼素排泄量は1.65±1.05mg/day(n=42)であつた。尿中排泄の日変動は大きく, 最大6倍におよんだ。
  • 臨床篇 硼酸亜鉛華軟膏からの硼酸の経皮吸収
    久保田 潔, 高島 巌, 伊集 操
    1982 年 44 巻 1 号 p. 52-61
    発行日: 1982/02/01
    公開日: 2012/03/21
    ジャーナル 認証あり
    Mair & Day法のわれわれの改良法で, 各種皮膚疾患を有する外来および入院患者のうち, 硼酸亜鉛華軟膏を単独で, または市販ステロイド軟膏との合剤で外用している各17例について, 血清·尿中の硼素を定量した。外来·入院とも, 大部分の症例で硼酸の経皮吸収はないか, または僅かであるが, 恵皮部潰瘍に貼布した2例, 糜爛の著しい尋常天疱瘡, スチーブンス·ジョンソン型薬疹各1例, 計4例の表皮欠損を呈する例のほか, 膿疱性乾癬, 紅皮症の各1例でも, 血清·尿とも硼素量高く, 明らかな経皮吸収が認められ, 血中濃度が文献上の中毒量におよぶもの, 塗擦量の1/4が吸収されたと考えられるものがあつた。ステロイド剤と合剤としたとき, 経皮吸収が妨げられることも観察された。1回尿のクルクマ試験紙法(定性)は実用に供し得るものではなかつた。文献的考察と合わせ, 硼酸亜鉛華軟膏の廃止を訴えた。
  • 千葉 紀子
    1982 年 44 巻 1 号 p. 62-64
    発行日: 1982/02/01
    公開日: 2012/03/21
    ジャーナル 認証あり
    DNFBによるマウスの接触過敏症の加令による変化を, 病理組織像より検索した。使用したマウスは平均寿命84週のclosed colonyマウスで, 生後24時間令より100週令までの86匹である。生後3週令までの幼若マウスと80週令以後の老令マウスでは感作は不成立であつた。4週令より反応の強さは漸増し9週令で最強となる。56週令までこの強さは保たれた。しかし以後漸減していつた。
  • 田崎 高伸
    1982 年 44 巻 1 号 p. 65-68
    発行日: 1982/02/01
    公開日: 2012/03/21
    ジャーナル 認証あり
    昭和55年度に田崎皮膚科医院を受診した外来患者7,689名中629例(8.2%)にウイルス性疾患を認めた。皮膚科におけるウイルス性疾患のほとんどは, 皮疹を注意深く観察することによつて診断できるが, 単純疱疹, 帯状疱疹, 水痘などで, 少しでも診断に迷つた場合には, 塗抹標本のギムザ染色を行ない, ウイルス性巨細胞の有無を確かめると良い。培養を行なう必要のある場合にはSRLなどの臨床検査センターを利用することができる。
  • —0.025% Budesonide軟膏単純塗布の場合—
    阿曽 三樹, 藪田 良子, 中山 英俊, 田中 敬子, 川口 俊夫, 三原 基之, 島雄 周平, 河本 裕子
    1982 年 44 巻 1 号 p. 69-74
    発行日: 1982/02/01
    公開日: 2012/03/21
    ジャーナル 認証あり
    種々の皮膚疾患患者5例に0.025% budesonide軟膏20∼60g/dayを単純塗布し, 血清11-OHCS値, 尿中17-OHCS値, 末梢好酸球数および血糖値を測定し, つぎの結果をえた。
    1) 血清11-OHCS値は40∼60g/day塗布例で著明に低下した。
    2) 尿中17-OHCS値は30g/day塗布例で低下した。
    3) 末梢好酸球数は20∼60g/day塗布例で減少した。
    4) 血糖値は20g/day塗布例で上昇した。
    5) 臨床的に4例で著効を認めたが, 1例で無効であつた。臨床的効果は優れた外用剤であると考えられた。
    6) 0.025% budesonide軟膏は臨床効果, 副腎皮質機能抑制ともに比較的強い部類のコルチコイド外用剤で, 0.1% diflucortolone valerate軟膏にほぼ近いと考えられた。
講座
  • —診察·診断時の考え方—
    山本 一哉
    1982 年 44 巻 1 号 p. 75-77
    発行日: 1982/02/01
    公開日: 2012/03/21
    ジャーナル 認証あり
    小児の皮膚疾患については, 種々の見方で捉えることが可能であろう。今回は6回にわたる講座の第1回として, 対象となる患者と接する最初の機会に, 好むと好まざるとに拘らず起こるであろう事態について考えてみた。まず, 診療協力者(大部分は母親)を誇張型, 背信型, 不信型, 専門型に大別してそれぞれの特徴を挙げ, 次いでそれらの診察協力者からいかにして的確な主訴, 現病歴, 現症, 経過と治療歴などを把握すればよいかについて述べた。
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