西日本皮膚科
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37 巻 , 3 号
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図説
綜説
症例
  • ―特発性副甲状腺機能低下症を合併した慢性皮膚粘膜カンジダ症―
    松本 忠彦, 本房 昭三, 渡辺 紀明
    1975 年 37 巻 3 号 p. 345-353
    発行日: 1975/06/01
    公開日: 2012/03/24
    ジャーナル 認証あり
    特発性副甲状腺機能低下症をともなつた慢性皮膚粘膜カンジダ症の12才女子例を内分泌―カンジダ症症候群として報告した。低カルシウム血症にたいしてはdihydrotachysterol, カンジダ症にたいしてはclotrimazoleがよく奏効し, 寛解状態となつた。本症例の免疫学的検討では, カンジダ抗原にたいする幼若化現象が強く認められたほかはCandida albicansにたいしては液性免疫, 細胞性免疫ともに低下していた。われわれは, 慢性皮膚粘膜カンジダ症の免疫デビエーション説の立場からこの状態を「前デビエーション状態」と解釈した。内分泌異常とカンジダ症との関連, 鉄代謝異常などについても論及した。本例は本邦における内分泌―カンジダ症症候群としてのはじめての報告と思われる。
  • 幸田 弘, 旭 正一, 金出 明子
    1975 年 37 巻 3 号 p. 354-359
    発行日: 1975/06/01
    公開日: 2012/03/24
    ジャーナル 認証あり
    80才女子にみられた本態性クリオグロブリン血症の1例を報告した。症状は50才ころよりの寒冷蕁麻疹と, 70才代になつて出はじめた紫斑, 潰瘍である。基礎疾患はない。クリオグロブリンはIgGのみからなり, 転嫁試験により膨疹の出現をみた。
  • 福田 英三, 利谷 昭治, 大島 恒雄
    1975 年 37 巻 3 号 p. 360-364
    発行日: 1975/06/01
    公開日: 2012/03/24
    ジャーナル 認証あり
    症例は71才女性, 約6年前から左足底に褐色の腫瘤形成がみられ, 自覚症状がないため放置していたが, 昭和49年3月16日精査のため生検をかねて腫瘤の切除をことなつた。初診時の局所所見としては左足底中央に2cm×1.1cmの柔軟な茸状の腫瘤がみられ, 黒褐色および淡褐色の色調が混在し, 表面はほぼ平滑であるが一部に乳頭状の部分もみられた。組織学的には腫瘍の全体的な増殖態度および構成細胞の特徴からeccrine poromaと診断した。なお本症例には嚢腫様構造がかなりみられたが, いわゆるPAS陽性diastase抵抗性の汗管様構造はほとんどみとめられなかつた。しかしながら腫瘍細胞にはmelanin granulesを豊富に有するものもあり, 本症例の特異的所見と考えられた。
  • 中村 昭典, 緒方 克己
    1975 年 37 巻 3 号 p. 365-367
    発行日: 1975/06/01
    公開日: 2012/03/24
    ジャーナル 認証あり
    同一家族内の第1回種痘児より事故感染したと思われる, 31才の父親に生じた続発性汎発性種痘疹を報告した。本例にはアトピー素因がうかがわれ, 免疫異常が何らかの役割を果していると思われた。
  • ―とくにその発生病理について―
    桑原 宏始
    1975 年 37 巻 3 号 p. 368-378
    発行日: 1975/06/01
    公開日: 2012/03/24
    ジャーナル 認証あり
    最近, 著者はPasiniの記載した典型的なepidermolysis bullosa dystrophica et albo-papuloideaの1例を経験した。患者は33才, 未婚の女性で, 四肢伸側の水疱形成, 趾爪甲の萎縮, 躯幹の白色ないし紅色の丘疹を認め, 恥毛, 腋毛もほとんど欠除していた。家系的に寡産系の傾向が窺われ, また母親に同症を認めた。検査成績でglucose fatty acid cycleが糖尿病のそれと逆のPatternを示し, インシュリン優位の過程を思わせる所見, 副交感神経不安定, 一過性の基礎代謝率上昇などが認められ, 治療的には燐酸クロロキン, vitamin Eがやや有効, DDSで皮疹は明らかに増悪した。以上の結果からG-6-PDHを中心とする五炭糖リン酸回路の異常, その結果か, 原因かは不明であるが, 脂質代謝異常, 解糖系, Touster回路, アミノ糖代謝系の亢進, インシュリン優位状態を経て, 糖蛋白のoverproductionおよび組織内沈着を招来, 一方ステロイド合成障害をとおして性腺機能障害を中心とした多腺性内分泌異常を推論した。この著者の推論はいろいろな点で仮説の域をこえないが, 本症の発生病理解明のため今後さらに酵素学的, 内分泌学的観点から十分再検討を要することを強調した。
  • ―組織内虫体染色と虫体除去について―
    庄司 昭伸, 井関 基弘, 池田 太郎
    1975 年 37 巻 3 号 p. 379-384
    発行日: 1975/06/01
    公開日: 2012/03/24
    ジャーナル 認証あり
    皮膚顎口虫症において虫体を除去することは困難で, 現在までに自然排出例および自験例を含めて虫体を除去しえた症例報告は39例をかぞえるにすぎない。われわれの経験した患者の左側腹部にみられた孤立性丘疹の生検組織中で痂皮の直下に多数の好酸球に囲まれ, 頭部を表皮側に向けた虫体を検出し, 頭球の鈎の形および連続切片像から有棘顎口虫の第3期幼虫と同定した。虫体内には球のう, 頸のう, 側線などのほか, 大部分が好塩基性に染まる食道と褐色顆粒が大部分を占める腸管を認め, 組織化学的に食道はヘモジデリンを含み, 腸管上皮細胞内の褐色顆粒はメラニン類似の虫体固有の色素からなり, その褐色顆粒周囲にはかなり多くのヘモグロビンを認める。また, 本症の虫体除去について, われわれの経験した症例および文献的考察から, 丘疹, 小水疱の病型の場合は虫体が浅くに存在し, 比較的小範囲の切除で虫体除去が可能と考えた。
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