閉空間におけるガス爆発では空間内の急激な圧力上昇により,大きな被害をもたらす.適切な安全防護や安全管理を行うためには,ガス爆発時の圧力挙動を的確に予測する必要がある.しかしながら,既往の圧力上昇計算モデルや小規模実験による危険性評価は,実際の大規模空間での爆発時に現れる火炎の自発的な乱れの影響を無視しており,実規模のガス爆発に対して過小評価となってしまう危険性がある.そこで本研究では,火炎の自発的な乱れの影響を考慮した圧力上昇計算の新規モデルを提案し,さらにガス爆発の危険性評価指標である
KG 値に対しても,自発的な乱れによるスケール効果を考慮した修正モデルを提案した.これらの結果は現実のプラントなどの大規模施設において,より適切な安全管理の実現のために活用されることが期待される.
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