安全工学
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23 巻, 3 号
安全工学_1984_3
選択された号の論文の12件中1~12を表示しています
安全への提言
総説
  • 池田 要
    1984 年23 巻3 号 p. 126-134
    発行日: 1984/06/15
    公開日: 2018/01/31
    ジャーナル フリー

    放射性廃棄物の処理処分を適切に行なうことは,ちょうど我々の家庭におけるし尿,ゴミ処理処分と同様に,原子力開発利用の推進を図るうえで忘れてはならない課題である,このような放射性廃棄物の処理処分方策は,原子力委員会がr原子力開発利用長期計画」に示した墓本方針に沿って進められている、低レベル放射性廃棄物については,海洋処分と陸地処分を併せて行なうこととしており,所要の準備,試験研究奪が進められている.なお,陸地処分を進めるにあたっての現実的な対応策として敷地外貯蔵の具体化が推進されている.また,極低レベル放射性廃棄物の合理的処分方策について検討が進められている・高レベル放射性廃棄物については,現在,再処理エ場のタンクに液体の形で貯蔵されているが,今後,ガラス状に固化して,一時貯蔵した後,深い地層中に処分することとしている.

報文
  • 潜在危険性のある反応に関する研究 (VI)
    朝倉祝治,上原陽一
    1984 年23 巻3 号 p. 135-142
    発行日: 1984/06/15
    公開日: 2018/01/31
    ジャーナル フリー

    多くの化学反応系は熱的に1次の系として取り扱える.著者らは安全工学的な立場から熱的に1次の系を取り扱う方法を提案した、特に温度の時間変化を各種の作図法によって解析する方法を見い出した、単純な作図から得られる特性点の軌跡は化学反応系の安全性と深くかかわっている・この軌跡から系の安全性を評価する方法を述べた.一方,本論文で述べた方法が確かに実用できることを確かめるために,シミュレーショソ実験を行なった.そめ結果,予想どおりの挙動が得られた.

  • 潜在危険性のある反応に関する研究(Ⅶ)・鉄粉および鉄屑の自然発熱反応の初期過程の研究(4)
    朝倉祝治,上原陽一
    1984 年23 巻3 号 p. 143-148
    発行日: 1984/06/15
    公開日: 2018/01/31
    ジャーナル フリー

    鉄粉と海水に類似の3wt%の塩化ナトリウム溶液を混合したとぎの発熱反応を解析した,その結果,この混合系は熱的に1次な系として取り扱えることを見い出した,発熱速度は鉄粉の溶液含浸率が一定で あるかぎり一定であった,発熱速度は含浸率の増加とともに減少し,24%程度で0になる,反応系に固 有な時定数,伝熱係数,最大発熱速度,最大温度上昇速度,反応が停止する含浸率,などを3種類の解析方法で求めたところ,よい一致がみられた.諸データを検討したところ,反応は酸素の輸送過程によって律せられることを見い出した・本実験のように反応,熱移動の機構が明らかな場合には此較的短時問の実験から危険性を評価するのに有用なパラメーターを導き得ることを示した.

  • 山下 多賀雄, 竹中俊夫,中川順達,二宮誠
    1984 年23 巻3 号 p. 149-156
    発行日: 1984/06/15
    公開日: 2018/01/31
    ジャーナル フリー

    本報は第1報で述べた,管路内の油温変化によって発生する流量差の発生機構等についての基礎理論を検証するために行なったモデルパイプラインにおける解析,実験および数値計算の結果の報告である,モデル実験は水一銅管系の実験装置により定圧制御方式で行なったが,さらに,流体の温度変化に伴う粘度変化,流量変化および油温分布の変化を考慮した厳密な数値計算も行ない,解析および実験結果と比較した,その結果解析,実験および数値計算の結果はよく一致し,上記の理論の正しいことが検証された、また,このことにより,この理論ならびに第1報および第2報で導出した実用計算式は,擬似漏洩率で表わすことにより,実際のパィプラィンにおいて流量一定の場合のみでなく,流量が多少変化する場合にも適用可能であることがわかった.

技術ノート
  • 東野 博文, 清水久二,吉田邦雄
    1984 年23 巻3 号 p. 157-160
    発行日: 1984/06/15
    公開日: 2018/01/31
    ジャーナル フリー

    音響による設備診断技術の一つとして,音源の位置標定がある、この方法として,従来プラソトなどの故障解析に用いられているクラスター解析による距離を用いた、すなわち,あらかじめ設置したマイクロホンにおいて,音源の各位置に対応する音圧のパターンを求める,次に異常な音の発生に対し,音圧のパターンを測定する.このパターンと,先に測定したパターンとを比較し,クラスター解析における距離を求める.次にこの距離を用いて,音源の位置を定める.ここでは,音源が無指向性のものを実験に用い, 結果を得た.

資料
  • 松枝 和行
    1984 年23 巻3 号 p. 162-167
    発行日: 1984/06/15
    公開日: 2018/01/31
    ジャーナル フリー

    北九州市における危険物製造所等(以下製造所等と記す)の事故179件(昭和39年~昭和56年)に ついて,統計的な見地で分析,考察を試みた・ 初めに事故の多寡を統計的に見る場合に事故発生率を用いるべきことを述べ,事故発生率のもつ直接的 な意味と重要性を述べた. 事故発生率の把握により,当市の製造所等の危険レベルや一般家庭との危険レベルの比較,全国との比 較を行なうことがでぎた. また,各製造所等には,代表的な事故例が存在し,それらの原因にも特徴が存在していることがわかっ た.

  • 若生 彦治
    1984 年23 巻3 号 p. 168-172
    発行日: 1984/06/15
    公開日: 2018/01/31
    ジャーナル フリー

    LPG(液化石油ガス)消費事故防止対策は安全教育と設備機羅安全化にある、現在,学校,病院等の不特定多数が出入りする特定施設では安全管理の整備,消費者の不注意を補うに安全機器の積極的な導入が議論されている,本文では,この議論に関連する従来あまり分析されていない一戸建住宅と共同住宅の1 棟あたりLPG事故発生確率の比,特定施設の安全管理マニュアル案,代表的な安全機器であるガス警報器と立消え安全装置の高性能化課題などの一端を報告する.

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