安全工学
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47 巻, 4 号
安全工学_2008_4
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会告
巻頭言
総説
  • 小松原 明哲
    2008 年 47 巻 4 号 p. 194-200
    発行日: 2008/08/15
    公開日: 2016/10/31
    ジャーナル フリー

    規則違反(violation)を,個人が故意に起こした規則に反する行為と捉え,その生起メカニズムを検討 した.代表的な規則違反の形態を整理し,それらを考察すると,その根底には,利益,コントロール,バリアの三つの感情が共通しており,規則違反を抑止するためには,前二者の感情を減少させ,後者の感情を増強させることが重要であることを指摘した.さらに規則違反の基本モデルを提案した.そのモデルをもとに,規則違反の抑止においては態度変容が必要であることを指摘し,社会心理学においての態度変容モデルをもとに,その方策について考察した.さらに,規則違反と企業風土,安全文化の関係,規則改定の仕組み,規則改定の仕組みの監査の重要性について指摘した.

  • 五福 明夫
    2008 年 47 巻 4 号 p. 201-209
    発行日: 2008/08/15
    公開日: 2016/10/31
    ジャーナル フリー

    大規模プラント運転の課題として,より一層の安全,安定運転の実現と運転員の運転スキルの維持が必要である.そのための今後の運転員支援システムの考え方の一つとして,コオペレータの概念を紹介する.つぎに,機能の情報を今後のプラント運転に活用することがプラントの安全性向上に寄与するとの観点から,機能の概念と機能モデルを用いることの意義を述べる.そして,これまで著者らが進めてきた機能モデル(MFM モデル)を基礎とした推論手法とその応用について述べる.

論文
  • ─数値解析による検討
    高橋 弘樹・大幢 勝利・高梨 成次
    2008 年 47 巻 4 号 p. 210-217
    発行日: 2008/08/15
    公開日: 2016/10/31
    ジャーナル フリー

    橋梁工事において,橋桁の仮受け台として,サンドルと呼ばれる仮設構造物が使用される場合が多い.サンドルは,高さと幅が150 mm のH 形鋼に鋼製の材を部分的に溶接して補強した部材を,井桁状に組み上げて使われている.サンドルには,橋桁の自重などにより鉛直方向の荷重が作用するが,荷重を除去した後もH 形鋼部材に変形が残ることもある.この変形は残留変形と呼ばれているが,サンドルは繰り返し使用されることが多く,中には残留変形のあるH 形鋼部材が使われることもある.しかし,研究データが少ないため,残留変形のあるH 形鋼部材がサンドルの安定性に及ぼす影響は不明である.一方で,過去には,橋桁工事中にサンドルが崩れ15 名が死亡するという事故も発生している.このため,サンドルの安定性に関する解明が急務であると考える. そこで本研究では,サンドルの性能を確かめる基礎的な研究として,H 形鋼部材の残留変形がサンドルの安定性に及ぼす影響を数値解析によって検証した.そしてこれらの結果から,H 形鋼部材の残留変形に対する管理基準値を提案した.

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