安全工学
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23 巻, 5 号
安全工学_1984_5
選択された号の論文の9件中1~9を表示しています
総説
  • 寺部 本次
    1984 年 23 巻 5 号 p. 255-263
    発行日: 1984/10/15
    公開日: 2017/12/31
    ジャーナル フリー

    京浜工業地帯の大気汚染のうち,昭和30年代,4G年代における横浜,川崎地区の推移,特にはげしいSOx汚染時代における調査,行政,企業の対応,さらにエネルギー事情の変化にともなう大気汚染の推移についてのべた,昭和40年代後半において,高煙突化政策から総量規制に入ったことや,製鉄所のリプレース,燃料,原料の低硫黄化等の結果,昭和55年以降すべての地区のSO2濃度が環境基準に適合するようになった,これらの経過は石炭使用の増大傾向などエネルギー事情の変化が予想される今後,何等かの教訓として回顧に値するものと考える.

報文
  • 平野敏右,生出博己,鶴田俊, 平野 謙二, 秋田 一雄
    1984 年 23 巻 5 号 p. 264-268
    発行日: 1984/10/15
    公開日: 2017/12/31
    ジャーナル フリー

    ガス爆発時の圧力変動とガス爆発の発生した空間と外部の境界における開口面積や爆発に関与する空間内の可燃性気体濃度との関係を明らかにし,圧力変動の予測法を確立する目的で,小形燃焼容器を用いた実験および計算機シミュレーションを行ない,それらの結果を比較・検討した. 実験で得られた圧力変動と開口面積あるいは可燃性気体濃度との関係は,従来の各種の寸法の爆発容器を用いて得た実験室規模の実験結果とぽぼ同様であることを示した.ごのことは,実験室規模であれぼ,寸法が異なる空間における爆発時に発生する圧力を推定でぎることを意味する.また,火炎面に強い乱れがないと考えてよい場合には,適当な火炎挙動を仮定することにより,爆発時の圧力変動を計算機シミュレーションにより予測でぎることを示した.

  • 伊藤葵,松永猛裕,田村昌三,吉田忠雄, 森崎 繁, 村永 浩太郎, 遠山 和広
    1984 年 23 巻 5 号 p. 269-275
    発行日: 1984/10/15
    公開日: 2017/12/31
    ジャーナル フリー

    ジムシルナトリウム合成反応中における事故からジメチルスルホキシドー水素化ナトリウム・ディスパージョン反応生成物の危険性について爆発性原子団,化学反応,法規制,事故例,危険性データシートの 調査,反応熱計算,及び,加圧DSC,密封DSC試験,ARC試験,弾動1ヨ砲試験,圧力容器試験を行な った.ジムシルナトリウム溶液の試験結果からは,爆轟伝播性,爆発威力はほとんど認められず,熱分解の激しさも比較的小さいが低温で分解する.分解が起こった時,分解ガスが閉空問に排出されると,かなりの圧力が発生し,圧力爆発を起こす危険性があり,また大量の分解生成物が空気と混合すると爆発的燃 焼の危険性を持一)ていることが示された.

  • 冬木正彦,大野耕二,伊藤郁男
    1984 年 23 巻 5 号 p. 276-284
    発行日: 1984/10/15
    公開日: 2017/12/31
    ジャーナル フリー

    化学プラントの機能表現に基づく故障診断システムを提案する.プラントの構成機器とそれらの連関を記述するため,LappとPowersがフォールト・ツリー合成のために採用した方法を用いる,プラントの機能を蓑わすデーター構造はLISPで書かれる.探索手続ぎを提案するが,それは複数の異常事象の入力から始まり,関連する事象の生起を対話的に確認して原因の可能性を絞りながら進行する.関連事象を求 めるためにLappとPowersのフォールト・ツリー演算子を用いる・簡単な化学プラントに対してこの システムを適用し診断の実行例を示す.

資料
  • 内藤 裕史
    1984 年 23 巻 5 号 p. 286-289
    発行日: 1984/10/15
    公開日: 2017/12/31
    ジャーナル フリー

    農薬による自殺は毎年増えつづけ,現在薬毒物自殺の8割を占めている.またガス自殺が増加しているが,現在そのほとんどは自動車排気ガスによるものである.自動車排気ガス自殺の増加は自動車の保有台数と関係あるとみられ,外国でも最近問題になっている,しかし薬毒物・ガス自殺は,他の手段に比べ動機が希薄で衝動的であり,手段が手許になけれぼ,他の手段を選んでまで自殺をすることは少ないということがわかっている、したがってこれらの自殺は,農薬の安全管理や,自動車の構造のわずかな変更など,安全工学的手法で解決されるべき’ところが大ぎい.中毒は,物が原因でおぎる病気であるから,物あるいは物の扱い方の専門家と医学との協力が不可欠であり,また協力により大きな成果が期待できる分野である.

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