品質および環境マネジメントシステムの国際標準に基づく審査登録(認証)制度が内外で広く普及しつつある.労働安全衛生にっいても,標準化されたマネジメントシステムを導入し,第3者の審査を受けようとする動きが活発になってきた.ここでは,国際標準化機構(ISO)や国際労働機構(ILO)での動き,国際的な民問団体による標準化の活動とその規格の概要,そして国内での労働安全衛生マネジメントシステムの標準化と審査登録に関する自主的な取り組みについて紹介し,審査登録制度の意義と その背景を考える.
It will be clear to everybody that the accident prevention is an essential problem to the welfare of society.However,the methodology for this problem is not always established.In this paper,the author claimed that the approach from both sides Qf scientific and social regions is indispensable to the solution of such problem.Because the measures called prevention is situated at a boundary of the social causes and natural phenomena.Besides the author suggested that the concept of institutionalization seems to be very important as an approach from social side.
反応危険性を評価する装置の一つであるARCの信頼性を検討した.この評価には,ほぼ同一の生成物 分布が得られるDTBPをトルエンに希釈した系を校正試料として選択した.その結果,DTBP濃度が 7.5~20wt%のデータをべ一スに決定した活性化エネルギーと頻度因子は試料濃度によらず同等の値を示し,また文献値とも一致した,また,断熱速度式を発熱成分の濃度が異なる系に適用する場合,断熱温度上昇値を厳密に吟味することが重要であることがわかった.さらに,断熱温度上昇に差違が生じる原因にっいて,装置固有の問題と試験条件の設定から発生する問題にっいて考察を行った.
昨年11月に韓国慶州市において第1回日韓安全工学学術発表会が開催された.この会議は第1回となっていることからもわかるように,今後も継続して開催されることが望まれている.そこで本稿では,この第1回会議が開催されるに至る経緯と期待されている今後の方向についてまとめてみた.今後この会議に携わることになるであろう方々の参考になれば幸いである.
韓国における産業事故を経済状況と照らしてみると,労働環境,産業構造,雇用状況の変化に対応していることがわかる.また,労働安全衛生に関する規則,規格が国際共通化しっつある.このような中で,規制中心の安全衛生確保から,自主的な活動による確保,さらに労・使間,行政と雇用主の協調による安全衛生の推進へと変化している.2/世紀への目標として自主的安全衛生システムの促進,固有技術による安全の確保(本質安全),高いリスクを有する産業に合わせた施策,重大事故防止活動,お よび適切な情報の提供の促進の5項目を示し,これに対するKOSHA(韓国労働安全衛生庁)の取組 みを述べた,
わが国では,毎年のように台風等の強風による建物被害が発生している.特に工場・倉庫といった産業施設で被害が発生すると,非常に大きな経済的損失になりかねないにもかかわらず,必ずしも有効な対策が講じられているとはいえない。 そこで,日本損害保険協会では,工場・倉庫建物の強風被害の特性を把握し,強風被害を防止・軽減するための対策を提言することを目的として・研究を行った.
バッチ反応器は放散設備や計装設備によって過圧(過大な圧力)から防護されている。これらの防護対策に対する影響因子を解析するために,国内外の反応器の過圧事故を調査した.まず,事故原因の分類項目を設定し,それに基づいてFTAを作成した.また化学会社への聞き取り調査も実施した.そして,事故事例をもとに事故原因ごとの相対発生頻度を算出した.さらに,破裂板と,それに付属するベントシステムの故障率を算出し,放散設備と放散以外の安全対策の事故防止確率を比較した.
プロセスプラントの事故は単一の原因によって発生することはまれで設計,施工,操作,設備管理などの複数の不備が複雑に絡み合って発生することが多い.このため,一つの側面のみからの対策では片手落ちになり総合的な対策,管理が必要となる. 今回は,プラントを過圧から防止する圧力放出設備のうち安全弁,緊急脱圧弁と緊急移送処理設備に っき概説する.