安全工学
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26 巻, 2 号
安全工学_1987_2
選択された号の論文の11件中1~11を表示しています
安全への提言
総説
  • 中川 良三
    1987 年26 巻2 号 p. 70-78
    発行日: 1987/04/15
    公開日: 2017/11/30
    ジャーナル フリー

    使用済み乾電池に含まれる水銀が新たな環境汚染を生む恐れがあると一時期話題になったが,口本の火山から放出される水銀量に比べれぼ,乾電池に用いられる年間100tあまりの水銀の寄与率は問題にならないと明言された.このような誤った論拠が導かれる裏には,水銀の地球化学的発生源の基礎研究記録が乏しいことがある.このため本稿では,大気中水銀の地球化学的バックグラウンド濃度を把握するとともに,大気中水銀のほぼ100%が人為的発生源に起因するものであることを解説した.

報文
  • 雲岡 義雄, 久保田博信,蒔田董
    1987 年26 巻2 号 p. 79-84
    発行日: 1987/04/15
    公開日: 2017/11/30
    ジャーナル フリー

    n一ブタソー空気混合気の最小発火エネルギーを,温度範囲:室温~343K,圧力:大気圧,0.168MPaにおいて測定した。室温・大気圧下で得られた最小発火ニネルギーは,文献値とよい一致を示した,同一組成の混合気の最小発火エネルギーは,初期温度の上昇や初期圧力の増加に対し減少した。初期圧力の増加による最小発火エネルギーの減少の程度は,最小発火エネルギー値の大ぎい場合ほど著しかった.

  • 榎本兵治,幾世橋広,京宗輔,田中正三, 福地 知行
    1987 年26 巻2 号 p. 85-90
    発行日: 1987/04/15
    公開日: 2017/11/30
    ジャーナル フリー

    自然発火は熱の発生速度と逸散速度の競合の結果,熱の発生速度が大の場合に生ずる現象と考えられる.Lたがって,熱の発生速度も逸散速度も同程度に重要であるが,.熱の逸散速度に関する研究は少ない、特に,粉体堆積体の有効熱伝導率を温度の関数として取り扱った報告は見当たらない. 本報文では,まず粉体堆積体の有効熱伝導率を温度の関数として,かつ高精度で測定する方法について述べ,粉炭とイタコン酸粉末についての測定結果を報告する.さらに,粉体堆積体の有効熱伝導率が温度とともに変化することが自然発火の発生に及ぼす影響について,モデル計算による検討を行った.その結果,自然発火に及ぼす熱伝導率の影響は大で,したがって,高精度測定と温度依存性の重要性が明らかに なった.

  • 酸化剤単独および酸化剤一エチレングりコール混合物の 熱分析と100℃混触発熱試駿
    井上吉勝,平山達, 伊藤葵,田村昌三,吉田忠雄, 渡辺 正俊
    1987 年26 巻2 号 p. 91-97
    発行日: 1987/04/15
    公開日: 2017/11/30
    ジャーナル フリー

    本稿で 酸化剤と可燃物との混合物を長時間放置すると,自然発火または自然発熱する危険性がある.は,この危険性を予測する手段として, 小形混触発熱試験を行った結果について検討を行った.その結果, は,10℃/min昇温速度のDTAでは155℃以下で発熱し,DTA発熱開始温度が混触発熱の予測手段と なり得ることが示された.100℃混触発熱試験で発熱する酸化剤一エチレングリコール混合物については,DTA発熱開始温度と100℃発熱試験における最高温度到達時間の間には相関が認められた.

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