安全工学
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21 巻, 2 号
安全工学_1982_2
選択された号の論文の10件中1~10を表示しています
安全への提言
総説
報文
  • 新井充,伊藤葵,吉田忠雄, 中村 順, 井上篤雄,山本顕一郎
    1982 年 21 巻 2 号 p. 77-84
    発行日: 1982/04/15
    公開日: 2018/02/28
    ジャーナル フリー

    含永硝酸塩組成物(NH4NO3 75.2%,NaNO3 10.3%,および,H2O 14.5%)の輸送中の安全性についての知見を得るために,いくつかの標準的試験法を適用してエネルギー放出危険性の事前評価を行ならた.得られた試験結果は国連の危険物輸送専門委員会の一般危険物小委員会の有機過酸化物タンク輸送の判定基準や,同委員会が危険物(可燃性固体)に指定しないこととしたアゾジカルボンアミド(ADCA)の試験結果と比較して,上記組成物は単独では危険性の少ないことを認めた.

  • 関本 善則
    1982 年 21 巻 2 号 p. 85-90
    発行日: 1982/04/15
    公開日: 2018/02/28
    ジャーナル フリー

    ベンゾ(a)ピレンによる環境汚染の指標として,大気の観測に比べて試料採取が簡単で蒔間も要しない土壌中含量を取りあげ,北東北のいくつかの市町村において,実態調査を行なった。その結果,地方都市においても,重工業型都市では大都市の工業地区に匹敵する汚染が観測され,工場周辺はもちろん,商業・住宅地区でも,他と比べて,高い水準の汚染がみられた.その他の消費型の市町村では,自動車排ガスの汚染影響がみられたが,その汚染水準は低く,良好な環境が維持されていることが認められた.

資料
  • 青木 通佳
    1982 年 21 巻 2 号 p. 92-100
    発行日: 1982/04/15
    公開日: 2018/02/28
    ジャーナル フリー

    ヒューマン・エラー(作業ミス)による事故ほ,入間の複雑な生理勢心理が絡んでいるため,一一般の安全管理者には事故原因の分析が困難だとされ,これまで充分解明がなされないまま,事故対策も通り一遍 のもので済まされてきた. 最近の化学プラント事故を分析した結果,事故原因の中で作業ミスによる事故率は30%と高いウエイトを占め,他の産業分野でも作業ミス関連事故は増加する傾向にある.これほ安全施策上放置で、きない間題であり,厨本入間工学会・安全入間工学部会は,作業ミスの間題に関し,大脳生理学的視意から,エラーの生起要因やエラーモードを見返し,これを理論的に考察しやすくするために,大脳の情報処理モデルを開発して,ヒューマン・エラーの解析と評価に新しい方式の提案を行なった.

  • 河村祐治,松村昌信
    1982 年 21 巻 2 号 p. 101-106
    発行日: 1982/04/15
    公開日: 2018/02/28
    ジャーナル フリー

    昭和55年4月に発生した水添脱硫装置反応塔の破裂事故の調査報告書の概要である.まず破裂した反応塔の材料や構造,定修時における検査経歴などを述べ,次に事故の経過および事故直後の状態を述べた,反応塔の内容物に関する調査の結果によると,爆発等の異常反応の可能性は否定された、破片について行なわれた調査の結果そは、仕様書に指定された規格(化学組成,機械的性質)通りの材料が用い、られていたが,シャルピー衝撃値の低い鋼板が見出された.割れの開始個所では,欠陥を削り,その跡を埋めた溶接金属と母材の間に亀裂が発生していた・破片について行なった残留応力測定や破壊靱性値の測定結果に基づき,事故発生時の反応塔壁温では,この個所から亀裂が急速に進展する可能性があったことを示した.

災害事例分析
  • 琴寄 崇
    1982 年 21 巻 2 号 p. 107-114
    発行日: 1982/04/15
    公開日: 2018/02/28
    ジャーナル フリー

    塩索化芳香族アミン類を蒸留などの目的で加熱すると,これらは必然的に多少とも分解して塩化水素を遊離する性質をもっている.このときあらかじめ適切な対策を取っておかず,かついくつかの要因がたまたま重なることがあると,究極において爆発的に発生するHC1ガスのために装置内の圧力が高まり,蒸留槽の破裂事故や塩素系内容物の噴出による環境汚染事故などを招来することがある.この種の事故は従来諸外国において経験されてきているが,国内においてもそれらの原因究明が比較酌詳細に行われたケースが2例存在しており,その結果,同種蒸留工程にも共通するであろうと考えられるいくつかの問題点が 明らかにされているので紹介したいと思う.

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