民間航空機における「安全性」とは,妥協の許されない必達の要求である.いかに優れた性能/収益性を有する機体であっても,乗客の安全性を確保出来なくてはエアラインとして運航することは出来ない.民間航空機の開発においては,年々厳格化が求められる安全性要求をクリアした上で,どこまで快適性/収益性/運航性等の商品性向上を図れるかの競争となる.本稿では,YS-11 以来の国産民間旅客機開発となるMRJ(Mitsubishi Regional Jet)
1)を題材として取り上げつつ,民間航空機を開発する際に考慮すべき安全性について概説する.
抄録全体を表示