西日本皮膚科
Online ISSN : 1880-4047
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73 巻 , 2 号
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図説
綜説
症例
  • 十亀 良介, 小野 文武, 安元 慎一郎, 橋本 隆
    73 巻 (2011) 2 号 p. 133-135
    公開日: 2011/07/26
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    39歳,女性。既往歴にアレルギー性鼻炎。初診の6日前より上気道炎症状があり,その後,左膝部,踵部のしびれ,右下肢の腫脹・紫斑が出現したため当科受診。両下腿の腫脹と右下腿に限局した地図状の浸潤を触れない紫斑を認め,両下肢の振動覚,表在覚の低下を伴っていた。白血球数17300/μl(好酸球81%),IgE 1380 IU/ml,RAPA 1280倍,ANCAは陰性であった。病理組織学的に,真皮上層から脂肪織にかけて血管周囲を中心とした高度な好酸球浸潤を認めたが,肉芽腫の形成は認められなかった。以上の所見からChurg-Strauss症候群と診断した。プレドニゾロン30mg/日内服を開始し,末梢血好酸球数は低下し皮疹は速やかに軽快した。プレドニゾロン2.5mg/日まで漸減し経過をみていたが,初診から9ヵ月後,夜間に喘鳴を伴う気管支喘息発作が出現した。
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  • 玉井 真理子, 東 裕子, 河井 一浩, 金蔵 拓郎, 西 正行
    73 巻 (2011) 2 号 p. 136-139
    公開日: 2011/07/26
    ジャーナル 認証あり
    7歳,女児。3歳頃から,特に誘因なく右下腿の色調の変化が出現し拡大,硬化してきたため,2007年11月当科を受診した。初診時,右下腿伸側に手掌大,不整形の色素沈着を伴う皮膚硬化局面を認めた。病理組織学的に強皮症の所見を認め,モルフェアと考えた。しかし,血液検査で抗核抗体,抗トポイソメラーゼI抗体が陽性で,臨床的にレイノー現象,爪上皮延長と爪上皮出血点を認めたことより,全身性強皮症が基礎にあり,その部分症状としてモルフェア様の皮膚硬化を呈している病態と判断し,今後全身性強皮症へ移行することが強く疑われる症例であると考えた。
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  • 喜多川 千恵, 中島 英貴, 中島 喜美子, 樽谷 勝仁, 佐野 栄紀, 塩田 直樹
    73 巻 (2011) 2 号 p. 140-143
    公開日: 2011/07/26
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    57歳,女性。Mechanic's hand,Gottron徴候,逆Gottron徴候,四肢伸側の角化性紅斑,上眼瞼浮腫が急速に出現し,全身倦怠感,乾性咳嗽を伴った。筋力低下の自覚はなかったが,CPKは195 IU/lと軽度上昇し,針筋電図およびMRIにて軽微な筋炎所見を認め,clinically amyopathic dermatomyositis (CADM)と診断した。急速進行性間質性肺炎を合併し,ステロイドパルス療法後,プレドニゾロン内服に加え,シクロスポリンA,シクロフォスファミドを投与したが,初診より約1ヵ月で死亡した。免疫沈降法では抗CADM140抗体と推測される抗140kDa蛋白抗体が陽性であった。CADM合併の急速進行性間質性肺炎は予後が悪く,より早期の診断と集中的治療を行うべきである。またmechanic's hand,逆Gottron徴候と間質性肺炎との関連性についても考察を加えた。
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  • 田辺 健一, 新井 達, 安藝 良一, 佐藤 勘治, 勝岡 憲生, 和田 真由子
    73 巻 (2011) 2 号 p. 144-147
    公開日: 2011/07/26
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    68歳,女性。1999年より関節リウマチ(以下RA)にて加療中であった。2005年6月より左下腿に外傷などの誘因なく潰瘍が出現し,徐々に拡大した。臨床・病理組織より壊疽性膿皮症(以下PG)と診断した。中等量のプレドニゾロン(以下PSL)内服を行うも潰瘍は拡大傾向にあるため,シクロスポリン(以下CYA)を併用したところ急速に縮小した。しかし,その後PSLとCYAを漸減中に胸部に肺病変が出現した。気管支鏡下肺生検の病理組織所見は無菌性の肉芽腫反応であった。同組織の培養は結核を含めて陰性で,抗真菌剤および抗生剤は無効であった。肺の結節は特に治療を加えることなく消退傾向を示したことからPGに伴う肺病変と考えた。
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  • 大森 睦美, 高原 正和, 中村 暁子, 竹内 聡, 師井 洋一, 古江 増隆, 占部 和敬, 上田 明弘, 安元 慎一郎
    73 巻 (2011) 2 号 p. 148-151
    公開日: 2011/07/26
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    16歳,女性。幼少時から四肢に褐色斑が散在しているのに気付いていた。その後次第に顔面,体幹,四肢の色素沈着と同部位の運動時の潮紅が目立つようになってきた。13歳時に皮膚科を受診しレーザー照射を行ったが明らかな効果はなく経過観察とされていた。2008年8月に当科を受診した。初診時,顔面・体幹・四肢に毛細血管拡張と色素沈着,疣状の褐色局面,色素脱失を伴う線状・斑状の萎縮性局面を認めた。上腕,下肢では一部Blaschko線に沿って線状に配列していた。左前腕の生検組織では,皮下脂肪組織が真皮上層まで突出,増生していた。特徴的な臨床像と病理組織像より,中外胚葉の先天性形成異常疾患とされるGoltz症候群(focal dermal hypoplasia)と診断した。
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  • 町田 未央, 飛田 泰斗史, 久保 宜明, 荒瀬 誠治, 安齋 眞一
    73 巻 (2011) 2 号 p. 152-156
    公開日: 2011/07/26
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    60歳,男性。幼少時より左耳前部に正常皮膚色局面があった。初診の3年前より病変内に黒色腫瘤が出現し,徐々に増大したため当科を受診した。脂腺母斑から発生した基底細胞癌と考え,脂腺母斑を含めて切除した。摘出標本では,脂腺母斑内の離れた場所に基底細胞癌と低悪性度脂腺癌が独立して認められた。脂腺母斑に続発する悪性腫瘍では基底細胞癌が最も多く,脂腺癌の報告はまれである。脂腺母斑に続発した悪性脂腺腫瘍の症例を検討し,臨床的特徴について若干の考察を加え報告する。
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  • 進藤 真久, 中島 圭子, 吉田 雄一, 山元 修, 三宅 成智, 竹内 英二
    73 巻 (2011) 2 号 p. 157-161
    公開日: 2011/07/26
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    77歳,女性。初診の3年前に左側頭部に腫瘤が出現し徐々に増大した。初診時,同部に55×30mmの表面にびらんを伴う紅色腫瘤を認め,左耳前部,左下顎角部に硬いリンパ節を触知した。腫瘤辺縁のダーモスコピーでは,whitish network に囲まれた桑実状の淡褐色小球と辺縁の毛細血管拡張がみられた。ガリウムシンチグラフィでは左側頭部と左耳前部,左下顎角部への集積がみられた。造影MRIでは,左側頭部に皮膚腫瘤があり,頭蓋骨や頭蓋内への明らかな進展はみられなかった。左耳前部,耳下腺内,左上内深頚領域,副神経領域に多発するリンパ節腫大がみられた。生検にて真皮に線維性隔壁によって分けられた粘液様物質中に浮遊するように腫瘍細胞がみられmucinous carcinoma of the skin と診断した。耳下腺を含めた耳前部リンパ節と頚部リンパ節の郭清術後,腫瘤の肉眼的辺縁より1cm離して切除し分層植皮術を施行した。摘出したリンパ節にも,組織学的に側頭部腫瘤と同様の腫瘍細胞がみられ,リンパ節転移をきたしていた。Mucinous carcinoma of the skin は,局所再発しやすいが転移はまれであるといわれている。現在まで本邦で報告された転移がみられた4例の報告例に自験例を加えて検討した。
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  • 吉崎 麻子, 吉崎 歩, 穐山 雄一郎, 竹中 基, 佐藤 伸一, 西本 勝太郎
    73 巻 (2011) 2 号 p. 162-165
    公開日: 2011/07/26
    ジャーナル 認証あり
    73歳,女性。初診の4ヵ月前より左下腿に虫刺症様の皮疹が出現し,掻破により拡大,潰瘍化した。その3ヵ月後,周囲に新たな紅色結節が出現した。2009年2月精査加療目的で当科を紹介され受診。当時左下腿に数個の中央にびらんを伴った暗紅色結節を認めた。組織片の培養で2週後,25℃小川培地にMycobacterium marinum (M. marinum )を分離し,同菌による非結核性抗酸菌症と診断した。M. marinum 感染症は手や前腕が好発部位であり,下腿での発生は稀である。本例では明らかな海水や熱帯魚との接触歴はなく,感染経路は不明であった。塩酸ミノサイクリンおよびレボフロキサシンの内服にて6ヵ月後治癒した。
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  • 篠田 英和, 関山 華子, 西本 勝太郎
    73 巻 (2011) 2 号 p. 166-169
    公開日: 2011/07/26
    ジャーナル 認証あり
    14歳,男子,柔道部員。前頭,右側頭部の痒みがあり副腎皮質ホルモン外用剤で約20日間治療したが,紅斑と痒みが強くなり,白癬の診断で塩酸テルビナフィンの内服が行われた。1週間後同部の脱毛,発赤腫脹が著明となり,さらにイトラコナゾールの内服と抗真菌剤外用で追加治療するも発赤腫脹と脱毛巣の拡大を認め当院を受診した。右側頭部に発赤腫脹と膿疱を伴う径3cmの脱毛巣と脱毛巣内には数個の黒点がみられた。黒点のKOH鏡検所見では毛内性菌寄生の像がみられたが,サブローブドウ糖寒天培地への培養は陰性であった。しかし患者が前医受診まで使用していた患者専用のバリカンがあり,歯ブラシによるsampling法でTrichophyton tonsurans を分離し原因菌と判断した。見逃されていた頭部白癬に対し前医でステロイド剤とさらに抗真菌剤の外用が行われ頭部白癬の増悪をきたしたが,経過を詳細に検討すれば,塩酸テルビナフィン内服投与も頭部白癬の増悪を助長したことは否定できない。
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研究
  • 小関 邦彦, 濱崎 洋一郎, 籏持 淳, 山崎 雙次, 中村 哲也
    73 巻 (2011) 2 号 p. 170-173
    公開日: 2011/07/26
    ジャーナル 認証あり
    我々は全身性強皮症(systemic sclerosis : SSc)患者の胃食道逆流症(GERD : gastroesophageal reflux disease)の重症度と皮膚科的所見の相関の検討,薬物療法前後における内視鏡所見およびGERDの症状アンケート(F-scale)を基にした治療効果判定を行った。SSc患者はアメリカリウマチ協会の分類予備基準を満たし,初回内視鏡検査前に制酸薬を投与されていない10例である。薬物療法前後に同一の内視鏡医が内視鏡検査を行い,薬物療法前および治療開始3ヵ月より24ヵ月以内に治療後の判定を行った。また,検査前後にF-scaleを施行した。薬物療法前には,10例中5例(50%)に粘膜傷害を認め(改変ロサンゼルス分類でGrade A 以上),残り5例は色調変化型(Grade M)であった。Sjögren症候群,抗セントロメア抗体の有無,TSS(modified Rodnan total skin thickness score)と内視鏡的重症度との相関は認められなかった。薬物療法後F-scaleによる症状アンケートでは10例中3例に症状の増悪を認めたが,胸やけ症状だけに限れば2例で著明な改善を認めた。内視鏡所見では10例中4例は著明に改善したが,6例は不変で,完全に正常化した症例はなかった。SScに合併したGERDは薬物療法を行っても難治性であることが示唆された。また,内視鏡所見とF-scaleが一致しない症例もみられたことより薬物療法前後における治療効果判定を行う際には,内視鏡検査による評価が望ましいと考えられた。
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講座
治療
  • 高橋 英俊, 高橋 一朗, 飯塚 一
    73 巻 (2011) 2 号 p. 180-185
    公開日: 2011/07/26
    ジャーナル 認証あり
    46例の尋常性乾癬患者をランダム化オープン試験によりカルシポトリオール軟膏外用単独とナローバンドUVB照射療法の併用療法の2群に分け,臨床効果および安全性について検討した。治療前と比べ,治療開始2週,4週,8週において両群とも有意にPASIスコアの低下およびそう痒の改善がみられた。併用群は単独群に比べ,より改善傾向が認められたが,両群間での有意差はなかった。さらに,治療前後に血中IL-17,IL-20,IL-22の推移を検討したところ,治療後両群とも有意にサイトカインレベルの低下がみられたが,両群間での有意差はなかった。Self PASI およびPDIの治療前後の推移について検討したところ,PASIスコアの推移とともにスコアの低下がみられたが,両群での差はみられなかった。本試験中,高カルシウム血症などの重篤な副作用はみられなかった。カルシポトリオール軟膏外用治療に際して,ナローバンドUVB照射の併用は今回の検討では治療効果の有意な改善増強効果は得られなかった。これは照射回数が週に1から2回程度であるためと推定され,紫外線照射治療併用で治療効果増強を期待するためには,より多くの照射回数が必要であると考えた。
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  • 中橋 佳子, 鎌田 麻子
    73 巻 (2011) 2 号 p. 186-189
    公開日: 2011/07/26
    ジャーナル 認証あり
    2004年6月から2008年11月まで当科でエピペン®を処方した患者は22名である。原因抗原の内訳はハチが16名,食物が5名,原因不明が1名である。今回処方の22例中,実際使用された症例は2例あり,症状出現後早期に使用したことで,ショック症状を回避している。アナフィラキシーショックは迅速な対応が予後に大きく影響するため,アナフィラキシーの既往,可能性がある患者にはエピペン®を常時携帯させることが救命につながる。
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  • 高原 正和, 辻 学, 松田 哲男, 竹内 聡, 師井 洋一, 古江 増隆
    73 巻 (2011) 2 号 p. 190-194
    公開日: 2011/07/26
    ジャーナル 認証あり
    角質増殖傾向の強い足白癬に対するイミダゾール系抗真菌剤(1%ルリコナゾールクリーム)単独および尿素製剤との併用効果について,8週間の外用期間にて無作為化比較試験を行った。登録症例数は抗真菌剤単独群38例,尿素製剤併用群59例の合計97例であった。8週時の皮膚症状改善度は単独群では77.8%,併用群では68.8%であった。直接鏡検による真菌陰性化率は単独群55.6%,併用群61.3%であった。いずれの主要評価項目においても単独群と併用群の間に統計学的な有意差は認められなかった。以上の結果から,ルリコナゾールのような近年開発された抗真菌剤においては,すぐれた抗真菌活性や皮膚貯留性を併せ持つため,尿素製剤との併用を必ずしも必要としない可能性が示唆された。
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世界の皮膚科学者
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