西日本皮膚科
Online ISSN : 1880-4047
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65 巻 , 3 号
選択された号の論文の18件中1~18を表示しています
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図説
綜説
症例
  • 小田 真喜子, 雄山 瑞栄, 清島 真理子, 鹿野 由紀子
    65 巻 (2003) 3 号 p. 219-222
    公開日: 2008/05/23
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    1歳4ヵ月,女児。初診の2ヵ月前より四肢および体幹に痒みを伴わない米粒大の紅色小丘疹が多発し,一部には痂皮が付着していた。発熱はなく,咽頭痛,リンパ節腫脹ともに認めなかった。左腋窩部の皮疹を生検,表皮細胞の空胞変性と表皮内のexocytosisを認め,真皮上·中層には血管周囲にリンパ球浸潤と少数の赤血球の血管外漏出がみられた。以上より急性苔癬状痘瘡状粃糠疹(pityriasis lichenoides et varioliformis acuta: 以下PLEVAと略す)と診断した。治療はステロイド外用,抗生剤内服を試みたが皮疹は消失せず,発症後約1年を経過してもなお消退,再燃を繰り返していた。このため0.1%タクロリムス含有軟膏の外用を試みたところ皮疹は急速に軽快した。PLEVAは比較的若年者に多くみられるが1歳児に発症した例は稀と考えた。小児例では副作用を考慮すると治療の選択の幅が狭くなるが,0.1%タクロリムス含有軟膏の外用は有効であったと考え報告した。
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  • 山口 雅英, 幸田 衛, 植木 宏明, 藤本 亘
    65 巻 (2003) 3 号 p. 223-226
    公開日: 2008/05/23
    ジャーナル 認証あり
    症例は50歳,男性。粘膜,皮膚の糜爛を生じ,病理組織像,蛍光抗体所見より尋常性天疱瘡と診断した。プレドニゾロン(PSL)60mg/日で治療を開始した40日後,四肢に出血斑を生じ,関節痛を訴えた。APTTの延長,凝固第VIII因子活性の著明な低下を認め,第VIII因子インヒビターが検出された。さらに消化管内視鏡生検部からの出血が持続したため,第IX因子複合体製剤を使用した。PSLに加えサイクロスポリン(CyA)を投与し,インヒビターは陰性化した。第VIII因子インヒビターによる後天性血友病は稀な病態であるが,自己免疫性水疱症に合併することがあり,重篤な出血を来すため注意を要する。
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  • 島内 隆寿, 西尾 大介, 山元 修, 駒井 礼子, 根井 まり子, 橋本 隆, 國場 尚志
    65 巻 (2003) 3 号 p. 227-233
    公開日: 2008/05/23
    ジャーナル 認証あり
    症例1は48歳,女性。略全身の痒疹結節と2~3個の大型の水疱を主訴に来院した。血中好酸球増多と高IgE血症を伴っていた。治療はシクロスポリンA(ネオーラル®)(3mg/kg/日)の内服,カルシポトリオール軟膏(ドボネックス®軟膏)の外用にて効果を認めた。症例2は70歳,男性。略全身のそう痒性紅色皮疹と水疱を主訴に来院した。プレドニゾロン減量中に水疱の再燃を認め,シクロスポリンA(サンディミュン®)(5mg/kg/日)の内服と血漿交換療法との併用を試みた結果,わずかに痒疹結節が残存するのみとなった。両者とも痒疹結節部の蛍光抗体直接法でC3の沈着を認め,免疫プロット法において水疱性類天疱瘡抗原と反応したため,結節性類天疱瘡と診断した。
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  • 香西 伸彦, 冨高 晶子, 曽和 順子, 赤松 浩彦, 竹内 誠, 松永 佳世子, 鈴木 加余子, 大竹 直樹
    65 巻 (2003) 3 号 p. 234-236
    公開日: 2008/05/23
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    土木作業中に200V電圧の電流で感電し受傷した42歳男性の電撃傷を報告した。両前腕,右手背に電流斑を認め,右側は手背より流入し前腕より流出し,左側はスイッチより流入し前腕より流出したと考えた。局所的な筋組織の損傷程度,範囲の確定には,MRIが有用であった。減張切開術,デブリードマンおよび人工真皮貼付と全層植皮術を二期的に施行した。術後リハビリを施行し,軽度手指関節の拘縮を認めるが運動機能はほぼ改善した。
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  • 濱田 洋, 寺崎 健治朗, 三好 逸男, 金蔵 拓郎, 神崎 保
    65 巻 (2003) 3 号 p. 237-239
    公開日: 2008/05/23
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    10歳,女性。約3週間前から背部,臀部,四肢に軽度のそう痒を伴う黄褐色~淡紅色丘疹が多数出現した。血中トリグリセライド821mg/dl,カイロミクロン1628mg/dlと異常高値を示し,I型高脂血症と診断した。病理組織学的に真皮上中層に泡沫細胞の集塊を認めた。発疹性黄色腫と診断し,低脂肪食の指導と同時に高脂血症に対する薬物療法を開始したところ,1週後には皮疹は消退し始めた。
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  • 長野 文子, 力久 航, 中山 樹一郎, 桐生 美麿, 田尻 真輔, 上杉 憲子
    65 巻 (2003) 3 号 p. 240-243
    公開日: 2008/05/23
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    71歳,女性。20年程前に天ぷら油で左大腿部に熱傷を負い,その後同部位に紅斑が出現。徐々に黒色調を呈し増大するため当科を受診。臨床的に悪性黒色腫等を疑い,辺縁より5mm離し切除。肉眼的には褐色結節部とそれに地図状に連なる黒色扁平局面がみられた。組織学的には,結節部は乳頭状に著明に肥厚した表皮内に円形の腫瘍細胞が胞巣を形成して増殖していた。構成細胞はいわゆるporoma cellで,一部に管腔様構造も認められた。それに連続する臨床的に黒色の局面では,同様の腫瘍細胞が軽度肥厚した表皮内に限局してみられ,メラニン色素も豊富に認められた。免疫組織化学的染色の結果,本症例をeccrine poromaといわゆるhidroacanthoma simplex(HS)と診断した。HSはeccrine poromaの一亜型と考えられた。
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  • 金森 志奈子, 青木 武雄, 大庭 千明, 野中 薫雄
    65 巻 (2003) 3 号 p. 244-248
    公開日: 2008/05/23
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    び漫性新生児血管腫症の1例を経験した。症例は1ヵ月女児。出生時より全身に多数の紅色斑,小結節を認め当院小児科,及び皮膚科へ紹介受診となった。全身状態は良好であったが,初診時顔面,口腔内を含む全身に径2~10mmのやや隆起した紅色斑,小結節を約150個認めた。病理組織は小血管増生と拡張を伴う毛細血管性血管腫であった。腹部CTにて肝臓に多数の血管腫と思われる像を認めた。脾臓,肺にも数個の血管腫を認めた。血液検査にて血小板数,凝固系には異常を認めなかったが肝酵素上昇を認めた。肝内動静脈シャントが疑われ,び漫性新生児血管腫症と診断した。生後2ヵ月よりプレドニゾロン4mg/kg/日より投与を開始し漸減していった。生後10ヵ月現在,皮疹は消退し,肝臓の血管腫も消失し瘢痕となっている。プレドニゾロンによる明らかな成長障害,臓器障害は認めず経過は良好である。び漫性新生児血管腫症は1983年以降本邦では自験例を含め16例の報告しかない。そのうち2例の死亡例があり,予後不良な症例がある。
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  • 妹尾 明美, 牧野 英一, 神原 宏枝, 藤本 剛, 徳田 道昭
    65 巻 (2003) 3 号 p. 249-253
    公開日: 2008/05/23
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    70歳女性。1996年1月より顔面,四肢の浮腫と呼吸困難が出現し,同じ頃より胸部,背部に血管腫様紅色結節を生じた。内科入院時,CT画像上,上前縦隔の腫瘤と縦隔および腋窩に多発するリンパ節腫大,胸腹水,軽度の脾腫あり。入院後も呼吸困難,腹部膨満感,四肢の浮腫が急速に進行し,腋窩リンパ節生検の結果,Hyaline-vascular型のmulticentric Castleman’s diseaseと診断された。皮膚の紅色結節はGlomeruloid hemangiomaで,上前縦隔腫瘤は胸腺腫であった。ステロイドパルス療法2クールと胸腺腫摘出後,胸水,腹水は徐々に軽減し,血管腫,リンパ節も縮小した。2000年再び労作時呼吸困難,血管腫の増大を認め,精査にて原病による肺高血圧と診断。再びステロイドパルス療法にて血管腫の縮小,肺高血圧の改善など本例はステロイドにて良くコントロールされている。
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  • 斎藤 万寿吉, 加藤 雪彦, 大井 綱郎, 古賀 道之
    65 巻 (2003) 3 号 p. 254-257
    公開日: 2008/05/23
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    57歳,男性。土木作業員。初診の約4年前,左第5趾爪部に外傷を受ける。その後同部位に発赤と腫脹を繰り返していた。入院時,左第5趾の爪甲は認められず,同部に潰瘍を認め,潰瘍底には凹凸を認めた。臨床的にSCCを疑い,またMRI所見にて骨皮質への浸潤を認めたため,第5趾中足指節関節離断術を施行。組織学的には大小不同の不整形の核,核分裂像,個細胞角化が認められたが基底膜は保たれBowen病と診断した。Bowen病,Bowen癌は決して珍しい疾患ではないが,その発生部位として爪床,爪周囲,特に足趾に生じたものは稀である。爪床,爪用囲に生じたBowen病,Bowen癌の過去の本邦報告例28例と併せて検討したところ,手指発生例では第3指,第2指,第4指の順に多く,足趾では,第1趾に最も多く,第5趾に生じたのは自験例のみであった。個々の指における発生頻度は手指足趾の形態的な長さに準じており,外傷などの外的な要因の影響を受けやすいためと考えた。
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  • 武居 公子, 安里 豊, 具志 真希子, 平良 清人, 上原 啓志, 上里 博, 野中 薫雄
    65 巻 (2003) 3 号 p. 258-261
    公開日: 2008/05/23
    ジャーナル 認証あり
    58歳,女性。2000年3月上旬,外陰ヘルペスのため近医産婦人科を受診したところ,左外陰部の黒色腫瘤を指摘され,当院産婦人科を経て当科入院となった。放射線や砒素等の曝露の既往なし。左外陰部に黒色扁平腫瘤を認めた。臨床所見より基底細胞癌を考え,全切除した。HE染色標本より基底細胞癌と診断したが,腫瘍は一部に毛包との連続性がみられたため,毛芽腫との鑑別も要すると考え,補助検査としてサイトケラチンによる免疫染色を行ったところ,サイトケラチン17に陽性,サイトケラチン8に陰性であった。H.E.染色所見に免疫組織染色所見を補助として外陰部発生の基底細胞癌と確定診断した。基底細胞癌は紫外線が発癌の主要な発生要因のひとつであると考えられている。しかし非露光部である外陰部の基底細胞癌は稀であり,発生要因として紫外線の関与は否定的である。文献上,基底細胞癌からHPVを検出したとの報告があったため,その発生要因を明らかにする目的でHPVの検出を試みたが陰性であり,本症の発症に外陰ヘルペスを含む局所の慢性刺激が関与する可能性を考えた。
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  • 渡邉 晴二, 田邉 洋, 石崎 宏
    65 巻 (2003) 3 号 p. 262-265
    公開日: 2008/05/23
    ジャーナル 認証あり
    カンジダ性毛瘡の76歳男性例を報告した。初診の約10日前より,誘因なく,口部,口唇,頬部に厚い痂皮を認めた。硫酸ゲンタマイシン加吉草酸ベタメタゾン軟膏を投与したところ,4日後に痂皮は脱落し,同部に少量の鱗屑と軽度の浸潤を伴う淡紅色紅斑を認め,6目後には紅斑の浸潤は増強していた。苛性カリ鏡検で多数の胞子と仮性菌糸を,病理組織学的に外毛根鞘に多数の菌要素を認めた。同部の計5ヵ所から採取した鱗屑の培養でいずれもCandida albicansを分離した。ケトコナゾールクリームの外用で2週間後に治癒した。
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  • 宮脇 さおり, 磯村 巌, 榊原 代幸, 森田 明理, 辻 卓夫
    65 巻 (2003) 3 号 p. 266-268
    公開日: 2008/05/23
    ジャーナル 認証あり
    56歳女性。飼い猫に右前腕を引っ掻かれ,一度傷が治癒した後,右前腕のびらんを伴う丘疹に気付き近医を受診し,ビダラビン外用,抗生剤の外用·内服するも軽快せず,右上腕にも皮内から皮下の結節が飛び石状に拡大した。その後他院でステロイド剤外用·内服を約3ヵ月行われたが,急速に結節が潰瘍化したため当科紹介受診となった。臨床所見は,右前腕及び上腕に紅色結節を認め,中央は潰瘍化していた。右上腕の病理組織学的所見では,真皮浅層から脂肪織にリンパ球を主体とした,mixed cell guranulationの像を呈し,グロコット染色では遊離胞子を認めた。サブローブドウ糖寒天培地にて,37度で培養したところ,表面灰白色短絨毛状円形集落を認め,スライドカルチャーでは隔壁を有する枝分かれする菌糸と菌糸側壁または先端に,花弁状に生じる分生子をみた。以上の臨床所見·病理組織所見·菌学的所見から,Sporothrix schenckiiによるスポロトリコーシスと診断した。イトラコナゾール100mg内服し,約2ヵ月で瘢痕を残し略治した。
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  • 岡崎 布佐子, 上枝 万純, 荒田 次郎, 多田 譲治
    65 巻 (2003) 3 号 p. 269-271
    公開日: 2008/05/23
    ジャーナル 認証あり
    症例は54歳男性。シアナミド10~20ml/日を3ヵ月内服後,全身に痒みを伴う紅斑および褐色色素斑が出現。本人には無告知投与であったが精神科主治医の連絡によりシアナミドの内服が判明した。シアナミドのパッチテストは陽性で,内服誘発試験を施行したところ皮疹部に紅斑が再燃した。病理組織学所見とあわせてシアナミドによる苔癬型薬疹と診断した。
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講座
治療
  • 渡辺 靖, 伊藤 祐成, 大西 泰彦
    65 巻 (2003) 3 号 p. 277-281
    公開日: 2008/05/23
    ジャーナル 認証あり
    甘草エキスとホホバ油を含有することを特徴とする浴用剤「バスクリンソフレ®ハーブの香り」の有用性を検討するため,軽度から中等度の皮膚乾燥症状を有する被験者18例に使用試験を実施した。4週間使用での全般的改善度は,著明改善,中等度改善,軽微改善を合計すると4週後では18例中16例(89%)であった。安全性を勘案した総合判定では,極めて有用,有用を合計すると18例中13例(72%)であり,特に併用薬剤不使用の軽度被験者群では,極めて有用,有用を合計すると7例中6例(86%)で「有用」と判定された。また,今回の試験期間中,皮膚症状の悪化等副作用は認められなかった。本結果より試験に供した浴用剤は皮膚乾燥症状の改善に有用であると考えた。
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世界の皮膚科学者
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