西日本皮膚科
Online ISSN : 1880-4047
Print ISSN : 0386-9784
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66 巻 , 5 号
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症例
  • 角田 孝彦, 小泉 裕子, 舛 貴志, 遠藤 博之, 野村 隆, 二瓶 治幸
    66 巻 (2004) 5 号 p. 435-438
    公開日: 2005/10/21
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    73歳の女性。13年前より糖尿病があり, 近年は放置していた。1週間前より右足に蜂窩織炎を生じ, 内科に入院し, 食事療法, 強化インスリン療法, 抗生剤投与により蜂窩織炎は軽快したが, 右第5趾から足背中央におよぶ索状の深い, 一部に骨や腱も露出する潰瘍が残った。皮膚科に転科し, 数回デブリードマンを施行した後, 局所血液滴下療法を2週間連日行ったところ, 肉芽形成がみられ, その後トラフェルミン製剤を3週間用い, 上皮化に至った。局所血液滴下療法は九州大学皮膚科の方法に準じ毎日行い, 高低差のある部位のため自己新鮮血の湿布とした。
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  • 笹江 舞子, 愛甲 隆昭, 笹岡 俊輔, 稲沖 真, 藤本 亘
    66 巻 (2004) 5 号 p. 439-443
    公開日: 2005/10/21
    ジャーナル 認証あり
    23歳の男性, 背部にreticular erythematous mucinosis (REM) を伴ったcutaneous lupus erythematosusの症例を報告する。1年前より左頬部, 鼻背に紫紅色紅斑, 胸部に環状紅斑, 背部に網目状紅斑が出現した。背部の網目状紅斑は病理組織学的に真皮上層から中層へのムチン沈着を認め, 液状変性はみられず, 蛍光抗体法で免疫グロブリンの沈着を認めずREMに合致する所見であった。頬部の紅斑は病理組織学的に液状変性と真皮小血管周囲へのリンパ球浸潤がみられ, 蛍光抗体法でlupus band test陽性であった。検査では, 軽度の白血球減少, 抗核抗体陽性, 抗SS-A抗体陽性以外に異常所見を認めなかった。REMとlupus erythematosusの関係について文献的考察を加え, REMは独立疾患とするよりも種々の疾患を背景として出現する特徴的な皮疹とみなして対処すべきと考えた。
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  • 三角 修子, 牧野 公治, 前川 嘉洋
    66 巻 (2004) 5 号 p. 444-446
    公開日: 2005/10/21
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    症例は28歳の女性, 妊娠27週, 初産婦。妊娠25週頃より, 前腕から手背, 胸腹部, 背部, 下肢などに激しいそう痒を伴う浮腫性の紅色丘疹が出現し, 次第に虹彩様を呈するようになった。臨床的には手掌に硬く触れる水疱様病変を認めた以外は明らかな水疱は認められなかったため当初はpruritic urticarial papules and plaques of pregnancyを疑った。病理組織学的に表皮下水疱はみられなかったが, 表皮の海綿状態, 表皮内水疱, 好酸球の浸潤が認められた。蛍光抗体直接法で表皮, 真皮接合部にC3の綿状沈着を認め, 妊娠性疱疹と診断した。プレドニゾロン30mg内服を開始し, 皮疹は徐々に軽快した。後日施行した蛍光抗体間接法で抗表皮基底膜部抗体IgG陽性, 補体法でHG因子陽性であった。また, 免疫ブロット法で180kDaのBP抗原のNC16aドメインと反応した。患者は, 妊娠35週5日で, 女児を出産した。女児に異常は認められなかったが, 2422gの低出生体重児であった。臍帯血, 胎盤の蛍光抗体法, 免疫ブロット法では明確な抗原抗体反応は得られなかった。
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  • 平山 美奈子, 西本 勝太郎, 片山 一朗, 石井 文人, 橋本 隆
    66 巻 (2004) 5 号 p. 447-450
    公開日: 2005/10/21
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    症例1 : 86歳の男性。2003年10月1日頃より手掌・足底にそう痒を伴う緊満性の小水疱が出現した。皮膚生検にて表皮下水疱と好酸球・リンパ球を中心とした炎症細胞浸潤を認め, 蛍光抗体直接法では基底膜部にC3の線状沈着, 抗表皮基底膜部抗体はIgG160倍陽性, 1M NaCl split skinでは表皮側にIgG, IgAで陽性, 免疫ブロット法でBP180陽性を認めた。症例2 : 85歳の男性。2003年9月14日頃より足底に水疱形成を認め, 出没を繰り返していた。徐々に手掌, 体幹にも拡大してきた。皮膚生検にて表皮下水疱と好酸球・リンパ球の浸潤を認め, 蛍光抗体直接法では基底膜部にIgG, C3の線状の沈着と抗表皮基底膜部抗体ではIgG160倍陽性, 1M NaCl split skinでは表皮側にIgG, IgAで陽性, 免疫ブロットでBP180陽性を認めた。両症例とも臨床症状, 病理学的所見, 免疫学的所見よりdyshidrosiform pemphigoidと診断した。プレドニゾロンの内服によく反応した。
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  • 鉾石 真理子, 丸山 美鈴, 村上 信司, 橋本 公二
    66 巻 (2004) 5 号 p. 451-453
    公開日: 2005/10/21
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    63歳の女性。尋常性天疱瘡に対して1984年より, ベタメサゾン最大量6mg/日, 通算約7g, 現在3mg/日内服にて経過を観察していた。1996年9月頃より両下腿を中心として直径2~5mmの可動性のある, 軽度圧痛のある皮下結節に気づいた。徐々に増数し, 80個以上認められるようになった。1997年5月外来受診時数個を摘出。組織学的に, 結合織の線維に包まれた蜂巣状の変性脂肪組織が認められ, encapsulated fat necrosisと診断した。長期のステロイド大量全身投与が関係している可能性が示唆された。
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  • 坂元 亮子, 具志 亮, 金蔵 拓郎, 神崎 保
    66 巻 (2004) 5 号 p. 454-457
    公開日: 2005/10/21
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    難治性の粘膜扁平苔癬の3例を経験した。症例1は78歳の女性。下口唇, 口腔内にびらんを認めた。症例2は64歳の女性。口腔内に粘膜疹が出現し, エトレチナート内服が無効であった。症例3は72歳の女性。下口唇, 口腔内にびらんを認めたが, エトレチナートの内服で著変がなかった。全例にタクロリムスを外用したところ, 1~3週間で病変の著明な改善を認めた。治療抵抗性の口腔扁平苔癬に対し, タクロリムスの外用は有用な治療と思われた。
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  • 藤田 淳史, 多田 讓治, 今城 健二, 和田 佐恵
    66 巻 (2004) 5 号 p. 458-461
    公開日: 2005/10/21
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    症例は56歳の女性。39℃台の発熱が突然出現し, 腹部CTにて腹腔内腫瘍を指摘され, 悪性リンパ腫の疑いで入院した。左側頸部の硬く触れるリンパ節及び骨髄の生検標本での免疫組織化学的所見にてmantle cell lymphomaと診断した。入院後, 強いそう痒を伴って手掌・足底・頭部・顔面を除く全身に, 痂皮を付し中央臍窩を有する暗紅色丘疹が出現した。病理組織学的に真皮浅層から表皮を貫く形で, ヘマトキシリン好性に染まる壊死物質へ連続する変性した膠原線維束を多数認め, その上部に杯状に陥凹する潰瘍を認めた。Elastica van Gieson染色では膠原線維が弾力線維とともに真皮から壊死物質中に伸展していた。以上よりacquired reactive perforating collagenosisと診断した。化学療法を行い原病が寛解に至るとそう痒は急速に消失して皮膚病変も消退した。発症原因は原病に伴う強いそう痒・掻破によるものと考えられた。
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  • 安本 美奈子, 三石 剛, 川名 誠司
    66 巻 (2004) 5 号 p. 462-465
    公開日: 2005/10/21
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    51歳の男性, 63歳の女性のacquired reactive perforating collagenosisの2例を報告した。2例とも数年来のコントロール不良の糖尿病に罹患しており, ほぼ全身に痒みの強い径5mm前後の紅色の丘疹が多発していた。皮疹は中央部に固着性の痂皮が付着し, ケブネル現象も認められた。病理組織所見では表皮の欠損および膠原線維の経表皮性排出がみられた。表皮欠損部周囲のリンパ球や線維芽細胞にはtrans-forming growth factor-β3が強く発現していた。
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  • 竹尾 千景, 渡辺 千春, 入澤 亮吉, 大井 綱郎, 竹村 卓也, 古賀 道之
    66 巻 (2004) 5 号 p. 466-469
    公開日: 2005/10/21
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    63歳の男性の獲得性亜鉛欠乏症。食道癌による食道全摘術後約4カ月で中心静脈栄養から経腸栄養に変更したところ, 20日目頃より陰嚢に軽度のそう痒と疼痛を伴う皮疹が出現した。種々の外用剤に抵抗性で, 徐々に顔面・被髪頭部, 体幹・四肢へ拡大し, 易脱毛, 下痢の増強も認めるようになった。血清亜鉛濃度は9μg/dlと著明に低下しており, 経腸栄養剤には亜鉛が配合されていなかった。硫酸亜鉛の投与を行ったところ血清亜鉛濃度の回復とともに全身の皮疹は劇的に改善した。
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  • 山中 新也, 小田 真喜子, 清島 真理子
    66 巻 (2004) 5 号 p. 470-473
    公開日: 2005/10/21
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    症例1は, ニュージーランド出身の34歳の白人女性。左前腕および右前胸部の淡紅色小結節を主訴に受診。病理組織像は表在性基底細胞癌であった。症例2は, アメリカ合衆国出身の35歳のオランダ系白人女性。右肩および左前腕の淡紅色小結節を切除し, 病理組織像は症例1と同様表在性基底細胞癌であった。白人2症例, 4カ所の基底細胞癌の特徴として30代で発症した点, 2症例とも複数発症である点, 4カ所の基底細胞癌のうち3カ所で色素沈着がみられなかった点が挙げられるが, これらの点について, 白人と日本人の差異を当科を含めたいくつかの集計をもとに考察した。発症年齢は白人, 日本人とも60代前後をピークとしており30代という今回の2症例は比較的まれであった。多発例の頻度も日本人, 白人どちらにおいても数%であり, 多発例という点でも比較的まれと考えられた。色素沈着の点では日本人には約80%, 韓国人には約70%にみられるのに対し, 白人では約10%であり, 色素沈着は日本人を含めた黄色人種における基底細胞癌の特徴的な所見と考えられた。
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  • 長田 智子, 野中 薫雄, 宮里 肇
    66 巻 (2004) 5 号 p. 474-478
    公開日: 2005/10/21
    ジャーナル 認証あり
    44歳の男性。約3カ月前より右背部の茶褐色腫瘤に気づき当科を受診した。初診時は悪性を疑わせる所見は認められなかったため, 皮膚生検は行わず経過観察することとした。その後患者が通院を自己中断し, 初診2年後に再診した際には56×42×30mmの紅色腫瘤へと変化していた。臨床所見より隆起性皮膚線維肉腫を疑い, 腫瘍の辺縁より5cm離して切除及び人工真皮貼布術後, 分層植皮術を行った。病理組織学的には真皮上層から皮下組織にかけて胞体が好酸性で核に異型のある紡錘形の腫瘍細胞が増殖し, 錯綜構造を形成してみられた。免疫組織化学にてデスミン染色陽性, SMA染色陽性であり, 渡銀染色にて箱入り像が認められた。以上の結果より皮膚平滑筋肉腫と診断した。術後約4年の現在, 再発や転移等は認めていない。本邦における本腫瘍の報告例について集計を試み, 統計的考察を加えた。
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  • 高安 進, 奈須 伸吉, 星野 鉄二, 波多野 豊
    66 巻 (2004) 5 号 p. 479-481
    公開日: 2005/10/21
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    50歳の男性。約2年前よりアロプリノール, 塩酸チクロピジン他4種の薬剤を投与されていた。腹膜透析カテーテル留置部にMRSA感染をきたし, 上記の薬剤に加えてトスフロキサシン, レボフロキサシン, セフタジジム, バンコマイシンを投与された。解熱した頃に紅斑, 丘疹を生じたため, すべての投薬を中止した。発疹に続いて3日後より38~40℃の熱発を伴った。更に7日後白血球数800/mm3に減少したがG-CSF投与後速やかに回復した。投与中止6日後のバンコマイシン血中濃度は13.2μg/ml, バンコマイシンによるリンパ球刺激試験は陽性であった(SI値272)。後にアロプリノールほか4種の薬剤を経口投与したところ, 再び同様の発疹と微熱, 好酸球増多をきたしたが, アロプリノールのみの中止により急速に軽快した。2回とも同様の斑状丘疹状紅斑であったことからいずれもアロプリノールによる薬疹と推測した。1回目の発疹に伴った高熱, 白血球減少などはバンコマイシンによる可能性を考えた。また, 2年間安全に内服してきたアロプリノールに対する薬剤過敏症 (薬剤アレルギー) の発症要因の候補として, バンコマイシンによる発熱・白血球減少や感染のアジュバント効果の関与を推察した。
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  • 馬渕 智生, 梅澤 慶紀, 太田 幸則, 飯塚 万利子, 松山 孝, 小澤 明, 宮坂 宗男, 谷野 隆三郎
    66 巻 (2004) 5 号 p. 482-484
    公開日: 2005/10/21
    ジャーナル 認証あり
    56歳の男性。50歳頃に頚部の皮下腫瘤に気付いた。その後, 同様の腫瘤が肩部, 上背部に出現し, これらの腫瘤は漸次増大した。その間に体重は約6kg増加した。なお, 約35年間の多飲歴があるが, 55歳時より禁酒中である。初診時, 頂部から上背部, 上腕にかけてと腰部, 腹部に自覚症状のない境界不明瞭, 弾性軟の皮下腫瘤を左右対称性に認めた。臨床像より良性対側性脂肪腫症 (benign symmetric lipomatosis) と診断した。当院形成外科で脂肪吸引を2回施行し, 病変部の縮小を認めた。
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  • 近藤 章生, 梅澤 慶紀, 太田 幸則, 飯塚 万利子, 松山 孝, 小澤 明, 山本 修
    66 巻 (2004) 5 号 p. 485-489
    公開日: 2005/10/21
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    症例1 : 69歳の男性。約10年前より出現した右下口唇のびらん。同部に1.5×0.8cmの紅斑と径5mmのびらんを認めた。症例2 : 59歳の男性。約4カ月前より出現した下口唇のびらん。同部は1.2×0.7cmの紅斑と中心部に径5mmの浅い潰瘍を認めた。病理組織所見は, 両症例とも真皮内に稠密な形質細胞の浸潤を認め, 開口部形質細胞症と診断。症例1はトリアムシノロンアセトニドの局所注射で略治した。症例2は0.1%トリアムシノロンアセトニド外用で略治した。本邦報告73例の集計を行い開口部形質細胞症の治療について検討した。その結果, ステロイド外用療法が最も多く行われているが, その有効性は約40%と低かった。一方, ステロイド局所注射療法, グリセオフルビン内服, 外科的全切除は, 報告数は少ないもののその有効性はそれぞれ82.3%, 50.0%, 85.7%と高かった。ステロイド外用療法で難治な場合は他の種々の治療を試みるべきと考えた。
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研究
  • 神崎 保, 溝口 志真子
    66 巻 (2004) 5 号 p. 490-493
    公開日: 2005/10/21
    ジャーナル 認証あり
    健常人ボランティア8人 (n=8), 悪性黒色腫 (MM) 患者 (n=5) 及び成人T細胞白血病 (ATL) 患者 (n=11) にヨクイニン (18錠/日) を2カ月以上内服させ, 末梢血中のnatural killer (NK) 細胞活性とIFN-γレベルを測定した。その結果, 健常人のNK活性は49.6±7.50から58.4±7.32と有意 (p<0.05) に上昇した。しかし, IFN-γレベルは不変であった。一方, MM及びATLの患者では強力な化学療法と疾患自体による免疫力低下が起こると予測されたにもかかわらず, NK活性の顕著な低下はみられなかった。両者ともIFN-γレベルは初めから測定限界以下であった。以上の結果から, ヨクイニンが健常人ではNK活性を高めることより, 疣贅の病巣部位に免疫反応を惹起させ消退させていることが推察された。また担癌患者へのヨクイニン投与ではNK活性の低下をある程度防御し, ヨクイニンが癌治療補助への有用な薬剤である可能性を示唆すると考えた。
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統計
  • 橋本 任, 飯塚 一, 久保 等
    66 巻 (2004) 5 号 p. 494-503
    公開日: 2005/10/21
    ジャーナル 認証あり
    深川市立病院皮膚科外来における1990年4月から2000年3月までの10年間の白癬菌相を調査し検討を加えた。10年間に当科で経験した白癬患者は3563例 (男1745例, 女1817例, 不明1例) で, 外来患者総数の6.8%に相当した。男女比は, ほぼ1:1で, 年齢別では60歳台 (22.2%) に最も多く認められた。また, 月別症例数では, 6月から8月に多かった。病型別では, 足白癬が61.5%と最も多く, 次いで, 体部白癬15.5%, 爪白癬12.5%, 股部白癬7.2%, 手白癬2.7%, 頭部白癬0.3%がこれに続いた。いわゆる深在性白癬では, ケルスス禿瘡1例, 白癬性毛瘡2例, 生毛部急性深在性白癬2例, 硬毛部急性深在性白癬1例であった。白癬性肉芽腫は認められなかった。培養陽性率は, 51.7%で, その内訳は, Trichophyton rubrum 68.0%, Trichophyton mentagrophytes 28.0%, Microsporum canis 2.9%, Trichophyton verrucosum 0.4%, Epidermophyton floccosum 0.3%であった。
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  • 大澤 徳哉, 服部 協子, 山田 七子, 河上 真巳, 石原 政彦, 三原 基之, 谷本 みどり, 左野 喜實
    66 巻 (2004) 5 号 p. 504-509
    公開日: 2005/10/21
    ジャーナル 認証あり
    松江赤十字病院皮膚科において過去8年間 (1993年4月~2000年10月) にマムシ咬傷47例を経験した。受診患者数は年間平均約6例で, 男性26例, 女性21例と男性にやや多く, 年齢別では60歳代に多かった。時刻別発生数では夕方前から日没にかけて集中していた。季節・天候別発生数は7月から9月の晴れとくもりの日に多かった。受診時間は受傷後30~40分の間が最も多く, 全体の約8割が60分以内に受診していた。受傷状況は田畑での農作業中が多く, そのため受傷部位は手指, 次いで足関節より末梢の順であった。治療はセファランチン・抗毒素併用例39例, 抗毒素単独例4例, セファランチン単独例4例であった。セファランチン・抗毒素併用例の重症度分類別による入院日数の検討では, 入院日数はstage Iに比べstage III, stage IVで有意に長かった。併用例の臨床症状 (発赤・腫脹) の程度による重症度分類と検査値による重症度分類との間には有意な相関性が認められ (相関係数R=0.62), 腫脹が進行している時は同時に組織破壊も進行していると考えられた。抗毒素皮内テスト陽性例9例のうち3例はセファランチン単独投与のみにて治癒し, 6例は除感作による抗毒素投与を行い治癒した。受傷後24時間以降に抗毒素を投与した例は2例で, いずれも抗毒素投与が有効であった。マムシ咬傷の重症度は腫脹及び検査値を含めて評価が可能であり, 重症化する例では経過が長い場合でも抗毒素の投与を考慮する必要があると考えられた。
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治療
  • 中山 樹一郎, 古江 増隆, 牧野 和隆
    66 巻 (2004) 5 号 p. 510-514
    公開日: 2005/10/21
    ジャーナル 認証あり
    様々なPASIスコアを呈するサンディミュン®内服中の乾癬患者に新しいシクロスポリン製剤であるネオーラル®内服への切り換えを行い, その臨床効果および副作用について検討した。対象は4週間以上サンディミュン®を内服中の20名の乾癬患者で, ネオーラル®切り換え時は投与量の変更をせず, 原則として14週間継続投与した。効果は, PASIスコアは切り換え2, 6, 10および14週後に有意な低下がみられた。そう痒も10および14週後に有意に改善した。20例中1例に切り換え後明らかな増悪がみられた。副作用は, 切り換え後, 尿酸値の上昇が1例でみられたものの重篤なものはなかった。平均トラフ値については, 切り換え2週後より上昇傾向がみられたが有意差はなかった。有用度は, 有用以上16/20例 (80%) で, サンディミュン®内服時と比較して同等以上の有用性が確認された。以上の結果からサンディミュン®からネオーラル®への切り換えは, 同一用量でほぼ安全に効果を維持または改善することが明らかとなった。
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  • 加藤 吉弘, 新谷 洋一, 森田 明理
    66 巻 (2004) 5 号 p. 515-518
    公開日: 2005/10/21
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    尋常性白斑に対してはステロイドの内服・外用, ビタミンD3軟膏外用, PUVA療法が今まで用いられてきたが, 難治であり治療に苦慮する場合が多い。最近, ナローバンドUVB (311nm) の照射が尋常性白斑に著効することが明らかとなってきた。そこで, 顔, 躯幹, 手指, 手背に病変の見られる汎発型尋常性白斑患者4人にナローバンドUVB療法を行った。平均年齢は51歳。平均罹患期間は約12年。照射方法は最少紅斑量 (MED) の50%から開始し, 毎回10%の増量を行った。最大照射量は白斑に色素沈着が見られた照射量とした。照射回数は10~39回 (9.8~38.4 J/cm2) で, 顔面の全例, 体幹の1例で寛解もしくはほぼ寛解が, 体幹の1例では若干の色素沈着が得られた。体幹の1例と手の2例は色素沈着が得られなかった。副作用は1例で顔の正常皮膚の色素の増強を認めたが, 照射量を減量し治療を継続することで軽減した。顔面, 躯幹の汎発型の尋常性白斑においてナローバンドUVB療法に効果があることが明らかとなった。
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