西日本皮膚科
Online ISSN : 1880-4047
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77 巻 , 5 号
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図説
綜説
症例
  • 本田 由美, 山本 真有子, 中島 喜美子, 千貫 祐子, 佐野 栄紀
    77 巻 (2015) 5 号 p. 453-455
    公開日: 2016/03/15
    ジャーナル 認証あり
    67 歳,男性。子持ちカレイ,あるいは牛肉を食べた 4∼6 時間後に意識消失発作を起こしたエピソードがあり,精査目的で来院。抗原特異的 IgE 検査 (CAP-FEIA) で牛肉,豚肉がクラス 3,牛乳がクラス 2 と陽性。プリックテストで牛肉,豚肉,牛乳,ネコふけ,イヌふけで陽性反応を示した。ウエスタンブロット法により,患者血清中にセツキシマブに含まれる galactose-α-1,3-galactose 糖鎖エピトープを認識する IgE 抗体の存在が示唆された。以上より自験例を,α-gal 糖鎖を含むタンパク質に感作されたことによる遅発型牛肉アナフィラキシーと診断した。
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  • 遠矢 麻衣子, 見明 彰, 菊池 智子, 古江 増隆
    77 巻 (2015) 5 号 p. 456-460
    公開日: 2016/03/15
    ジャーナル 認証あり
    陰圧閉鎖療法が奏効した下肢潰瘍の 4 例を経験した。症例 1:74 歳,男性。左母趾外側の潰瘍を主訴に当科を受診した。Fontaine Ⅳ度の左下肢閉塞性動脈硬化症の診断で他院血管外科にて血管内治療を施行されたが,左母趾の壊死が進行し,左母趾中足骨切断術が行われた。術後,創閉鎖が遅延したため,治療目的で当科に転院した。MRI で足底筋まで及ぶ広範囲の炎症がみられ,デブリードマン後に陰圧閉鎖療法を 4 週間施行し,創閉鎖を得た。症例 2:80 歳,女性。掌蹠の水疱で当科外来通院中に右下腿の発赤,腫脹,熱感が出現した。蜂窩織炎の診断で当科に入院し,抗菌薬点滴投与を開始した。入院当初より右足背の腫脹があったが,次第にびらんが出現し,同部位に潰瘍を形成した。外用治療を行ったが,創傷治癒遅延がみられたため陰圧閉鎖療法を 4 週間施行し,潰瘍の著明な縮小を得た。症例 3:90 歳,女性。打撲による右下腿の挫創を主訴に当院救急外来を受診し,治療目的で当科に入院となった。壊死組織をデブリードマンすると筋膜直上まで及ぶ潰瘍がみられ,陰圧閉鎖療法を 4 週間施行し,潰瘍の著明な縮小を得た。症例 4:59 歳,男性。左足底の鶏眼から潰瘍を形成し,近医で外用治療を行われたが感染を繰り返し,当科初診時には,ピンホール状の瘻孔を形成していた。MRI にて骨髄炎が疑われ,抗菌薬投与およびデブリードマン後に陰圧閉鎖療法を 4 週間施行し,創の縮小を得た。良好な肉芽形成がみられたため縫縮し創閉鎖を行った。
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  • 大谷 綾子, 福田 英嗣, 新山 史朗, 中橋 澄江, 長島 義宣, 青山 幸生, 森下 英理子, 向井 秀樹
    77 巻 (2015) 5 号 p. 461-464
    公開日: 2016/03/15
    ジャーナル 認証あり
    22 歳,男性。数年前より他院で若年性関節リウマチの疑いで,プレドニゾロン 20 mg/日とワルファリン5 mg/日を内服していた。9 カ月前より左下腿に潰瘍が出現した。他院で外用加療するも改善せず当科受診した。初診時,左下腿に褐色の色素沈着を伴う 1 × 1 cm から 4 × 6 cm までの疼痛を伴う潰瘍が数個存在し,潰瘍底部には壊死組織と白色の硬い小結節があった。病理組織では,静脈の閉塞像があり,血管内皮細胞と潰瘍底(白色結節)に Ca 沈着があった。下肢の静脈エコーで血栓と弁不全を認め,下腿造影CT で表在静脈の石灰化あり。血液検査にてプロテイン S 抗原 18%,プロテイン S 活性≦10%と低値であり,自験例をプロテイン S 欠乏症による下肢深部静脈血栓症が原因の下腿潰瘍と診断した。治療はヘパリン投与,下肢挙上と弾性ストッキングの使用を指導し,皮膚潰瘍治療薬の外用および人工真皮を用い,上皮化傾向を示した。プロテイン S 欠乏症による下腿潰瘍は非常に稀な疾患であるため報告するとともに,文献的考察を加えた。
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  • 齊藤 華奈実, 佐藤 俊宏, 佐藤 愛子, 柴冨 和貴, 田代 舞, 波多野 豊
    77 巻 (2015) 5 号 p. 465-468
    公開日: 2016/03/15
    ジャーナル 認証あり
    56 歳,男性。1 カ月半前より,手指のチアノーゼ,冷感としびれ,左第 5 手指尖端に有痛性潰瘍が出現して当院を受診した。36 年間の喫煙歴があったが,その他の心血管危険因子 (高血圧,脂質異常,糖尿病) は認めなかった。閉塞性動脈硬化症( arteriosclerosis obliterans:ASO) は否定的であった。血液検査では膠原病も否定的で,凝固系の異常も認めなかった。手指尖端部の皮膚生検では血管炎を示唆する所見を認めなかった。右上肢動脈造影で手関節より末梢の指動脈の途絶と corkscrew 様の側副血行路を認め,Buerger 病と診断した。重症歯周病を合併しており,禁煙と薬物治療に加えて歯周病の加療も開始し,3 カ月後にはチアノーゼの消失,左第 5 手指尖端部潰瘍の上皮化を認めた。多くの研究で,Buerger 病の成因と病状の悪化に歯周病菌が関与している可能性が指摘されており,本症例もその可能性を支持する症例と考えた。
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  • 増田 香奈, 藤山 幹子, 宮脇 さおり, 鉾石 真理子, 佐山 浩二
    77 巻 (2015) 5 号 p. 469-472
    公開日: 2016/03/15
    ジャーナル 認証あり
    4 カ月,男児。初診 1 カ月前頃より腹部に丘疹が出現し,近医小児科を受診した。ステロイド軟膏の外用や抗生物質の内服で加療されるも皮疹が増悪するため当科を紹介された。当科初診時,躯幹に中央白色調で紅暈を伴う丘疹と色素沈着が散在しており,頭部にも黄白色丘疹を認めた。血液検査で末梢血好酸球数は 1387/μl と増加していた。病理組織で真皮全層の血管周囲にリンパ球と好酸球の浸潤があり,毛包壁に好酸球の浸潤を認めたことより,好酸球性膿疱性毛包炎と診断した。ステロイド外用剤で加療し 6 カ月後には皮疹は消退し,末梢血好酸球数も正常範囲まで低下した。乳児の好酸球性膿疱性毛包炎は海外では多く報告されているが本邦では少ない。乳児発症の好酸球性膿疱性毛包炎は,成人の好酸球性膿疱性毛包炎と異なり遠心性の拡大がみられず,ステロイド外用が奏効し,2∼3 年の経過で治癒する特徴を示す。 診断には皮膚生検が必要であり,乳児の頭部,躯幹に出現する毛包炎をみたときには,好酸球性膿疱性毛包炎を疑い皮膚生検し,確定診断を行うことが必要である。
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  • 﨑枝 薫, 粟澤 剛, 林 健太郎, 苅谷 嘉之, 眞鳥 繁隆, 川畑 有香, 高橋 健造, 上里 博
    77 巻 (2015) 5 号 p. 473-478
    公開日: 2016/03/15
    ジャーナル 認証あり
    患者は5歳,女児。生下時より右第 5 指先端の爪甲下方寄りに角化物があることに親が気づいていた。 当科受診時,右第 5 指の爪甲下方の掌側に大きさ 1 mm 程の,爪とほぼ平行に伸び,先端が鈍で灰白色角状の結節がみられた。その小結節は単純レントゲンでは異常陰影としては撮影されず,また末節骨にも異常は認められなかった。患者本人や両親が切除を希望したので全身麻酔下にて小結節を末節骨上まで楔状に切除した。病理組織学的所見では,層状に角化・肥厚するエオジンに染色される角化組織を取り囲むように重層扁平上皮組織の肥厚が認められ,正常爪の組織所見に極めて類似していた。臨床症状と病理組織学的所見から本症を先天性異所爪と診断した。
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  • 増田 亜希子, 伊東 孝通, 土井 和子, 古江 増隆
    77 巻 (2015) 5 号 p. 479-482
    公開日: 2016/03/15
    ジャーナル 認証あり
    41 歳,女性。初診の 4 年前より上肢に 2~3 mm ほどの白色丘疹が出現し,増数拡大した。初診の 1 年前には上背部右側に疼痛を伴う白色硬化性局面が出現した。初診時には上背部右側の病変は内部に紅斑と角化,およびびらんを伴っており,頚部から前胸部と前腕に白色陥凹局面が多発していた。外陰部にも同様の皮疹を認めた。ダーモスコピーでは病変は広範な “whitish patch” が主体で,毛孔には色素が残存していた。“comedo-like openings” は目立たなかった。病理組織学的には表皮の萎縮,過角化,真皮上層に浮腫及び弾性線維の細片化と消失がみられ,硬化性苔癬と診断した。ベタメタゾン酪酸エステルプロピオン酸エステル(アンテベート® )軟膏の外用を 2 週間行い,タクロリムス軟膏(プロトピック® 軟膏0.1%)外用に切り替えたところ,疼痛は消失し,びらんは上皮化した。硬化性苔癬の陰部外病変に対し,タクロリムス軟膏外用を行った症例は報告されているが,中でも奏効した症例は文献的にも比較的稀である。また自験例では,補助診断として,ダーモスコピーを用いたが,病変部位や時期によって所見の陽性率が異なるため,部位的時間的変化を念頭に置くことが重要である。
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  • 伊原 穂乃香, 古賀 文二, 立川 量子, 古賀 佳織, 柴山 慶継, 今福 信一
    77 巻 (2015) 5 号 p. 483-486
    公開日: 2016/03/15
    ジャーナル 認証あり
    15 歳の女性。初診の 8 カ月前より左第 5 趾爪囲に黒色斑が出現し,徐々に後爪郭や爪甲に拡大した。 初診時,左 5 趾後爪郭に4 × 6 mm の辺縁不整な黒色斑があり,爪甲に不規則に伸長する黒色線条を伴っていた。ダーモスコピー像で中央に青黒色の dots/globules が青灰色の背景上にみられ,辺縁は主として近位方向に規則的な streaks がみられ全体として,非対称的な starburst pattern を呈した。悪性黒色腫を鑑別疾患に考え,全切除生検を施行した。病理組織学的所見では,後爪郭から爪母上皮の表皮内および真皮上層に色素細胞様細胞が増殖し,主に基底層を中心に胞巣を形成し,周囲に裂隙形成を伴っていた。腫瘍細胞は円形から短紡錘形の核と好酸性の細胞質を持ち,核分裂像は確認できなかった。腫瘍細胞の一部には Kamino 小体様の好酸性の物質もあった。以上の病理組織学的所見より Spitz 母斑と診断した。 Spitz 母斑のダーモスコピー像は,全周性にみられる streaks (starburst pattern) が特徴的であるが,自験例では病変部の爪甲に腫瘍が及んだため,一部に不規則な streaks を呈したと考えられた。爪囲に黒色斑が生じた場合,悪性黒色腫の鑑別が重要であり,ダーモスコピー,全切除生検による病理組織学的検査などを行い,慎重に検討することが必要である。
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  • 林 健太郎, 宮城 拓也, 園崎 哲, 山口 さやか, 山本 雄一, 高橋 健造, 西 由希子, 仲地 佐和子, 友寄 毅昭, 益崎 裕章, ...
    77 巻 (2015) 5 号 p. 487-491
    公開日: 2016/03/15
    ジャーナル 認証あり
    患者は 24 歳,女性。発熱と体幹,四肢に多発する紅斑や関節痛があり,病初期には自己免疫疾患との鑑別に苦慮していた。経過中に著明な両眼瞼腫脹を生じ,皮膚筋炎や原発性皮膚リンパ腫を疑った。ゴットロン徴候や爪囲紅斑,筋関連酵素の上昇はなく,再検した病理組織で,脂肪細胞を取り囲んで浸潤する異型細胞を認め,いわゆる rimming 像を呈していた。免疫染色で異型細胞は CD3,CD8,T cell restricted intercellular antigen (TIA-1) が 陽 性であり,CD4,CD30,CD56,EBV-encoded small RNA (EBER)は陰性であった。また異型細胞は T 細胞受容体 αβ 鎖が陽性で,γδ 鎖は陰性だった。以上の結果から,皮下脂肪織炎様 T 細胞リンパ腫(subcutaneous panniculitis-like T-cell lymphoma ; SPTCL)と診断した。自験例は血球貪食症候群も合併していたため,治療は多剤併用化学療法を開始した。その結果,病変は消失し,治療終了後2年間再発はない。眼瞼腫脹を生じた SPTCL の報告は少なく,眼瞼腫脹はSPTCL では稀な皮膚症状と思われる。一方,眼窩悪性リンパ腫の半数が眼瞼腫脹を初発症状とし,自験例のように眼瞼腫脹を契機に診断された眼窩悪性リンパ腫の報告もあるため,眼瞼腫脹の鑑別に悪性リンパ腫も念頭におくべきであると考えた。
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  • 粟澤 剛, 粟澤 遼子, 山口 さやか, 宮城 拓也, 苅谷 嘉之, 高橋 健造, 上里 博
    77 巻 (2015) 5 号 p. 492-496
    公開日: 2016/03/15
    ジャーナル 認証あり
    67 歳,女性,沖縄県出身。1 カ月前より右鼻翼部に常色の結節が出現し,自身で穿刺した後から徐々に紅色調となり増大してきた。初診時,右鼻翼部に径 9 mm のドーム状に隆起した紫紅色結節を認め,血管拡張性肉芽腫等を疑い全切除生検を行った。皮膚病理所見では真皮内に,紡錘形細胞の増殖と赤血球を容れた裂隙様脈管からなる充実性の病変を認めた。免疫染色で腫瘍細胞は CD31,D2-40,LANA-1 陽性であった。パラフィン組織から抽出したゲノム DNA より HHV-8 ウイルス DNA が PCR により増幅された。抗 HIV 抗体は陰性であった。患者は特発性肺胞出血のために 1 年前よりステロイド,シクロスポリン内服治療中であり,医原性カポジ肉腫と診断した。経過中,左頰に径 2 mm の鮮紅色局面が出現したが,同様な病理組織学的所見であった。免疫抑制剤を減量した後,皮膚病変の再発や新生はみられていない。本症例は顔面に出現し血管拡張性肉芽腫を疑う臨床像であったことから臨床診断に苦慮したが,LANA-1 染色が診断に非常に有用であった。本邦では非 AIDS 関連カポジ肉腫は稀であるが,沖縄県は他県と異なり例外的に古典型カポジ肉腫の高発生地域であり,本疾患の存在を念頭に置き,診察にあたる必要があると考えた。
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  • 大平 葵, 山口 さやか, 新嘉喜 長, 大久保 優子, 宮城 拓也, 高橋 健造, 上里 博
    77 巻 (2015) 5 号 p. 497-502
    公開日: 2016/03/15
    ジャーナル 認証あり
    81 歳,男性。父親にハンセン病の罹患歴あり。初診の 2 年前より体幹に紅斑が出現し,徐々に四肢にも散在性に拡大した。病理組織学的所見では真皮浅層から中層に泡沫細胞からなる肉芽腫を形成し,泡沫細胞内に抗酸菌染色陽性の桿菌が多数みられた。臨床症状,病理所見,PCR 検査より,BL 型ハンセン病と診断し,リファンピシン,クロファジミン,ジアフェニルスルホンの多剤併用療法を開始した。開始 1 カ月後よりジアフェニルスルホンによる肝機能障害がみられた。同剤の中止後肝機能は改善し,ジアフェニルスルホンの代替薬としてクラリスロマイシンの投与を開始した。現在も治療を継続中である。一般に B 群はらい菌に対する免疫状態が不安定であり,本症例においても経時的に皮膚病変内のらい菌数が変化していることから,患者の病型は B 群内を移行していたと推測された。さらに血管炎に対してステロイドが長期投与されているため,らい反応がマスクされていた可能性が考えられた。
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