通年性アレルギー性鼻炎患者236例を対象に, Ketotifen-MRの1日1回朝食後投与の有効性, 安全性および有用性をKetotifenカプセル1日2回投与を対照薬として, 二重盲検法により比較検討した。その結果, 全般改善度および最終全般改善度においてKetotifen-MR投与群 (M群) とKetotifenカプセル投与群 (C群) の間に差はみとめられなかった。また, 症状別効果においては鼻症状, 鼻所見の各項目で両群間の効果に差はみとめられなかった。一方, 副作用の発現率はM群13.3%, C群14.7%で, 主に眠気であったが重篤なものはなく, 投与継続または中止により消失した。従って, 効果, 安全性を総合的に評価した有用度は両群ともにほぼ同等の有用性がみとめられ, 差はなかった。
以上の結果よりKetotifen-MRはすでに有用性が確立しているKetotifenカプセルと同等の有効性, 安全性および有用性が期待できる薬剤であり, かつ1日1回投与であるため患者にとってより簡便な薬剤であると考えられた。
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