耳鼻咽喉科展望
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36 巻 , 5 号
選択された号の論文の17件中1~17を表示しています
  • 小池 吉郎
    1993 年 36 巻 5 号 p. 545-553
    発行日: 1993/10/15
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
  • 免疫組織学的研究
    深見 雅也, Pontus Stierna, 鴻 信義, 柳 清, 森山 寛
    1993 年 36 巻 5 号 p. 554-562
    発行日: 1993/10/15
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    リゾチーム (LZ) およびラクトフェリン (LF) のヒト上顎洞粘膜における局在を免疫組織学的に検討した。慢性副鼻腔炎症例から採取した49側の粘膜と, 正常対照群の13側の粘膜とを用いた。LZとLFは, 杯細胞と粘膜混合腺の漿液細胞とに観察された。慢性副鼻腔炎症例の粘膜では, LZが杯細胞において増加する傾向を示した。また, LZとLFは, 慢性副鼻腔炎症例の粘膜では, 上皮細胞の頂部や新生した非典型的な腺においても見られた。正常な粘膜混合腺では, ムチンを有する粘液細胞とLZおよびLFを有する漿液細胞とが明確に区別されたが, 杯細胞, 上皮細胞頂部, 非典型的腺では, LZ, LF, ムチンが同一の細胞に存在した。これらの結果から, 分泌細胞のLZ, LFおよびムチン分泌能は炎症の過程において種々異なっており, LZおよびLFが慢性副鼻腔炎の経過に何らかの役割を果している可能性が考えられた。
  • 馬場 謙治, 荻野 敏, 松本 達始, 石田 稔, 柴田 忠良
    1993 年 36 巻 5 号 p. 563-571
    発行日: 1993/10/15
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    ラット腹腔肥満細胞を用いて, ヒスタミン遊離に対する温熱の影響について検討した。ヒスタミン遊離刺激物質としては, DNP-Asを抗原とする特異的刺激とcompound 48/80, substance-Pなどの非特異的刺激を用いた。43℃, 10分から15分問の温熱処理により, ラット肥満細胞からの特異的および非特異的刺激によるヒスタミン遊離は抑制され, その効果は5時間以上持続する結果が得られた。
  • 大橋 伸也
    1993 年 36 巻 5 号 p. 572-581
    発行日: 1993/10/15
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    人工内耳患者では母音の聴取能は比較的良好であるが, 子音は読話の助けを必要とすることが多い。そこで患者の子音聴取能を人工内耳のみの場合, 人工内耳と読話の併用の場合につき求め検討した。14の日本語子音に対する正答率の平均は, 人工内耳のみで50%, 人工内耳と読話の併用で85%であった。また平均情報伝達率では人工内耳のみの場合, 構音様式では有声性および半母音性で最も高く, 鼻音性で最も低かったが, 人工内耳と読話の場合は構音点で最も高く, 鼻音性で最も低いことがわかった。これらの結果は, 読話の助けがあれば情報伝達率は25~35%は改善されることを示した。さらにこれを重回帰分析した結果, 人工内耳のみの場合は, 鼻音性および半母音性が子音識別のために大きく寄与する特徴があり, 人工内耳と読話の併用の場合では構音点が最も大きい影響を及ぼすことが示された。
  • 兼子 幸恵, 菊池 康隆, 江崎 史朗, 青木 和博, 森山 寛
    1993 年 36 巻 5 号 p. 582-590
    発行日: 1993/10/15
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    小児滲出性中耳炎は, 上咽頭の炎症病態, 耳管機能障害及び耳管を介した中耳含気蜂巣への換気排泄障害に起因している。これらの過程には, 中耳粘膜上皮の変性が関与していると考えられる。我々は, 小児滲出性中耳炎の中耳粘膜を病理組織学的に検討し, 乳突蜂巣及びアデノイドとの関連についても検討を行った。
    対象は4歳から14歳の小児滲出性中耳炎27例34側である。中耳粘膜上皮は, 全身麻酔下にてアデノイド切除術と中耳換気チューブ挿入術を行う際に採取した。チューブ挿入前に光錐部に限定して鼓膜切開を行い, 中耳粘膜を採取した。中耳粘膜の粘膜上皮及び粘膜上皮下層の観察を行い, それぞれ4段階に分類した。
    結果は, 著明な粘膜上皮下層の変化が乳突蜂巣発育不良例で53%に観察されたのに対して, 発育良好例で粘膜上皮下層に変化が認められた症例は17%であった。アデノイド組織は全体の71%に変化が認められ, 滲出性中耳炎の発症に重要な役割を果していると思われた。
  • 小林 俊光, 石戸谷 雅子, 豊嶋 勝, 佐藤 利徳, 草刈 千賀志, 高坂 知節
    1993 年 36 巻 5 号 p. 591-594
    発行日: 1993/10/15
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    ビスマスヨードホルムパラフィン軟膏 (BIPP) は1916年より創傷の治療剤として用いられており, イギリスでは乳突削開腔のパッキングにも用いられてきた。Chevrettonらは本軟膏が感染予防に他剤よりも優れていると報告している。
    1992年2月より同軟膏を調剤し31例の乳突開放型鼓室形成術 (openmethod) あるいは中耳根本手術再手術後の乳突腔のパッキングに追試したところ, 術後感染防止に極めて有効であった。本剤の使用は, 中耳手術後の抗生剤の投与を減量することができ, 患者の負担を軽減しうると考えられた。本邦では本剤はあまり普及していないようなので使用経験を報告した。
  • 石丸 正, 滝元 徹, 井本 浩二
    1993 年 36 巻 5 号 p. 595-600
    発行日: 1993/10/15
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    糖尿病に合併した突発性難聴は, 時折経験するが両側性のものは稀であり, さらに同時発症のものは極めて珍しいが, 我々は69歳女性における症例を経験した。ScottVの糖尿病性網膜症を合併しており, 内耳血管障害が原因として示唆された。内科医による糖尿病の治療と併行して, ヘスパンダー®, ネオラミン3B®, ノバスタン®などの点滴により, 左耳のみ改善がみられた。これらをふまえ, 糖尿病における難聴について考察を行った。
  • 自験例と特に治療法に関する文献的考察
    長谷川 誠, 中村 弦, 石川 紀彦, 茅野 照雄
    1993 年 36 巻 5 号 p. 601-606
    発行日: 1993/10/15
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    東京医科歯科大学耳鼻咽喉科において, 1983年から, 1992年までの10年間に経験した外耳道腺様嚢胞癌2例について報告する。いずれの症例も腫瘍の大きさが2cm以下のT1N0M0の症例であった。1例目は, 外耳道入口部を含めた鼓膜輪までの外耳道皮膚を全切除し, 耳下腺浅葉切除を行った後, 側頭骨を一部切除した。2例目は, 健常皮膚をつけて腫瘍を切除した。1例目は1993年3月現在, 再発, 転移なく生存しており, 2例目は約3年間, 再発, 転移なく経過し, 急性腹症にて死亡した。治療に関する文献的考察を加えた。
  • 内藤 永恵, 村岡 秀樹, 野崎 信行, 小松崎 篤
    1993 年 36 巻 5 号 p. 607-613
    発行日: 1993/10/15
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    経過中に両側同時発症の突発難聴を呈した多発性神経鞘腫症の1例 (27歳, 女性) を過去の文献的考察を加えて報告した。
    患者は, 両側難聴で受診し, 精査の結果, 両側聴神経腫瘍を伴う多発性神経鞘腫症と診断された。しかし, 確定診断にあたっては, 多発性神経鞘腫症と神経線維腫症2型の鑑別のために, さらに遺伝子解析が必要である。
    なお, 突発難聴をきたした原因については, 内耳の循環障害が示唆された。
  • 藤原 朋樹, 真崎 正美, 皆藤 彦義, 副島 和彦
    1993 年 36 巻 5 号 p. 614-618
    発行日: 1993/10/15
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    鼻・副鼻腔にみられる神経原性腫瘍は稀で, 本邦の過去の報告では神経線維腫は13例を数えるのみである。今回, 鼻閉, 鼻漏を主訴とする48歳, 女性の神経線維腫の症例を経験したので若干の文献的考察を加え報告した。鼻内所見では右鼻腔内に弾性硬で表面平滑な血管拡張を伴う白色調の腫瘤を認めた。MRIの所見では節骨洞より鼻腔にかけて占拠性病変像を呈していた。病理所見では紡錘形細胞と神経組織を認め, S-100蛋白を検出した。神経原性腫瘍の治療は腫瘍全摘出が原則であるが, 神経線維腫は神経鞘腫と異なり被膜がないため一塊摘出が難しく, 本症例では部分切除に留め, 悪性化に注意しながら経過観察中である。
  • 大塚 康司, 平出 文久, 山口 秀樹, 藤田 博之, 舩坂 宗太郎
    1993 年 36 巻 5 号 p. 619-623
    発行日: 1993/10/15
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    SLEに合併した高度感音難聴の症例を経験したので報告した。耳科学的諸検査により内耳障害によるものと推察された。治療としてステロイド大量内服療法, プロスタグランジンの点滴療法を行ったが聴力の改善はみられなかった。難聴の原因としてはその発現機序や治療に全く反応しなかったことなどから, 内耳動脈における血管炎と血栓症の両者の合併が推測された。その後, 難聴がどのように変化するのか, ひき続き経過観察中である。
  • WHO新分類 (1992) を中心に
    石橋 克禮
    1993 年 36 巻 5 号 p. 624-635
    発行日: 1993/10/15
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    Odontogenic tumours and tumour-like lesions are relatively rare in oral and maxillofacial region. Most of them are benign and develop and grow slowly inside of the jaw without pain. Since the clincal course, behaviors and histopathological features of them have many points of resemblance to each other, there are considerable diagnostic difficulty both for the clinician and pathologist. And recognition and understanding about histogenesis of the tooth may be necessary for appropriate diagnosis of these lesions.
    Many attempts have been made to classify the tumours and tumour-like lesion of the odontogenic tissues.
    In 1992, the new classificaton of the odontogenic tumours, entitled “Histological Typing of Odontogenic Tumours”, were published by WHO. This classification is based on clinical behavior of the tumours and histologically embryonal inductive principles and elements of the odontogenic tissues in the tumours.
    According to this classification, incidence, clinical behavior and histopathological characteristics of the odontogenic tumours were presented with typical clinical cases of ameloblastoma and odontoma. As to relatively rare cases of odontogenic tumour, adenomatod odontogenic tumour, calcifying odontogenic cyst and odontogenic fibroma and other several cases were presented. Also treatment of odontgenic tumour were discussed with reference to conservative surgical method.
  • 飯倉 洋治
    1993 年 36 巻 5 号 p. 636-642
    発行日: 1993/10/15
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
  • エレン単独投与群との比較
    石田 博義, 宮坂 宏恵
    1993 年 36 巻 5 号 p. 650-656
    発行日: 1993/10/15
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    眩暈症例に対して塩酸インデロキサジン (エレン ®) と塩酸ニカルジピン (ペルジピン ®) の併用療法を行い, 以前報告した塩酸インデロキサジン単独投与の臨床効果と比較した。その結果, 両群ともに投与前後の自覚的所見に関しては,「眩暈発作」「眩暈感」「身体動揺感」「頭痛・肩こり」「悪心」に関して有意の改善をみた。他覚的所見では「足踏検査」「頭位眼振」「頭振り眼振」において有意な改善をみた。また「起立検査」「頭位変換眼振」においては, 併用群がエレン単独投与群に比較して, より有意の改善をみた。
    すでに動物実験では両者併用療法による薬理学的有効性が明らかになっており, このことから動脈硬化や血流障害が発症原因と考えられる高齢者の眩暈症に対して, 代償機構の促進, 前庭機能の回復を期待できる。
    12週という短期の検討ではあるが, 副作用も示さず,「眩暈症」の諸症状に有効な薬剤であると結論した。
  • 李 雅次, 渡部 一雄, 吉田 ひかり, 吉田 知之, 舩坂 宗太郎
    1993 年 36 巻 5 号 p. 657-662
    発行日: 1993/10/15
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    慢性副鼻腔炎患者20例に対してクラリスロマイシンを1日朝1回200mg内服投与した。投与開始後1ヵ月目ですでに後鼻漏および嗅覚障害が60%以上改善した。投与開始後3ヵ月目では, すべての評価項目で改善がみられたが, 自覚症状の鼻閉および他覚所見の鼻汁の性状の改善が著しかった。腹痛を訴えた1例が本剤による副作用と思われたが, 投与中止により症状はすみやかに消失した。本剤に対して感受性のない検出菌を認めた症例でも治療効果がみられ, 本治療の効果は単なる抗菌作用ではないことが推察された。
  • 渡辺 尚彦, 野村 恭也, 高野 信也, 金子 達, 吉見 健二郎, 鈴木 吾登武, 久木 田尚仁, 窪田 哲昭, 田中 裕之, 大谷 尚志 ...
    1993 年 36 巻 5 号 p. 663-669
    発行日: 1993/10/15
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    口腔粘膜領域を照射野に含む頭頸部悪性腫瘍患者23例に, 放射線治療時アンサー ® 20注を併用した。目的は放射線口内炎の予防である。評価は口腔粘膜の自覚・他覚症状と白血球数とその減少率で行った。
    結果は口腔粘膜の他覚所見では, 1度発生71%, II度発生52%, III度発生14%, IV度発生5%であり, 1度発生の50%出現照射量は22.8Gyであった。自覚所見では1度発生67%, II度発生33%, III度発生10%であった。1度発生の50%照射線量は23.9Gyであった。白血球数の最下限から検討すると白血球数6,000/mm3以上維持できた群では粘膜障害が軽度であった。白血球減少率による評価では有効率86.4%であった。
    以上よりアンサー ® 20注の投与は, 放射線治療時, 特に口腔粘膜領域を含む照射野において, 白血球減少の予防および放射線口内炎の予防に有用であった。放射線口内炎の発現頻度と程度は, 白血球数と逆相関がみられ, 放射線口内炎の予防には積極的に白血球減少防止に努めることが有用と思われた。
  • 1993 年 36 巻 5 号 p. e1
    発行日: 1993年
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
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