耳鼻咽喉科展望
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37 巻 , 5 号
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  • 松永 亨
    1994 年 37 巻 5 号 p. 505-512
    発行日: 1994/10/15
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
  • 藤井 正人, 大野 芳裕, 神崎 仁, 犬山 征夫
    1994 年 37 巻 5 号 p. 513-518
    発行日: 1994/10/15
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    上顎癌で頭蓋底に浸潤した症例は予後不良である場合が多い。この様な症例に対して最近では手術が積極的に行われているが, 手術困難である場合は保存的治療に頼らざるを得ない。今回われわれは, 1980年から1991年迄に当科を受診した上顎癌症例で保存的治療を行った8例につき検討した。そのうち4例は初診後12ヵ月から35ヵ月で死亡しているのに対し, 3例では5年以上の生存期間を示している。残る1例はカルボプラチンを併用した放射線療法で著明な縮小効果を見たため経過観察中である。長期生存例では, 0次治療における化学療法がPR以上の場合が多く, 放射線の効果も良好であった。上顎癌頭蓋底浸潤例に対する治療は, QOLも含めた様々な方面からの検討が必要で, 保存的治療が適応と考えられる場合は, 一次治療における化学療法や放射線療法の効果を考慮することが重要で, それらが有効であった場合は保存的療法も有用であると考えられる。
  • 猿谷 昌司, 石塚 洋一, 鈴木 雅一, 小泉 達朗
    1994 年 37 巻 5 号 p. 519-524
    発行日: 1994/10/15
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    抗甲状腺薬による副作用はいろいろあるが, 無顆粒球症は最も重篤な副作用である。
    抗甲状腺薬Thiamazoleの副作用により, 当科を急性咽頭炎で初診した35歳, 女性の無顆粒球症を報告した。初診時の血液検査にて白血球数は400と著明に減少し, 好中球数は0%であった。本症例は抗生剤, 副腎皮質ホルモン剤, 造血剤の投与により入院約1ヵ月で軽快退院した。
  • 石丸 正, 作本 真, 長山 郁生
    1994 年 37 巻 5 号 p. 525-530
    発行日: 1994/10/15
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    87歳女性の絞頸自殺未遂患者の耳鼻咽喉所見をとる機会を得た。顔面, 外耳道, 鼓膜, 口腔粘膜, 舌, 鼻粘膜などに溢血を認め, 喉頭蓋に浮腫を認めた。喉頭蓋の浮腫は, 2日後の, 耳を除く溢血は1週間後の再診時には消退していた。絞頸により, 頸静脈系が閉塞したにも関わらず, 頸動脈系と異なり外部からの圧迫の影響を受けにくい椎骨動脈系の血流が維持されたためと思われる。ほぼ経過観察のみで治癒したが, これは喉頭外傷の面から見た場合は, 軽症であったためと思われる。被絞頸患者を診察する場合, 外見に気をとられることなく, ファイバースコープなどを操使して喉頭所見を確認することが重要である。
  • 橘 敏郎, 徳永 雅一, 江崎 史朗, 大西 俊郎, 加藤 孝邦
    1994 年 37 巻 5 号 p. 531-534
    発行日: 1994/10/15
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    頭頸部領域に脂肪腫が発生することは比較的稀である。今回我々は過去41年間に頻回に再発を繰り返した後咽頭に発生した巨大脂肪腫の1例を経験したので報告した。
    症例は69歳女性。嚥下困難, 労作時呼吸困難を主訴に当科を受診。現病歴及び画像診断より脂肪腫の再発と診断, 頸部を両側縦切開し腫瘍を一塊として摘出した。腫瘍は大部分後咽頭に存在, 一部咽頭腔内にも存在した。摘出標本は6.0×7.5×5.0cm, 総重量69g, 病理組織診断は脂肪腫であった。現在再発もなく経過良好であるが, 再発を繰り返す脂肪腫より脂肪肉腫が発生したとの報告もあり, 今後も長期間の経過観察が必要であると思われる。
  • 自発呼吸時の咳嗽反射が喉頭・気管に及ぼす影響を中心に
    松井 真人, 部坂 弘彦, 宮野 龍太, 上出 洋介, 森山 寛, 大竹 知子, 天木 嘉清
    1994 年 37 巻 5 号 p. 535-544
    発行日: 1994/10/15
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    全身麻酔下手術後の患者が翌日, 嗄声を訴えることがあり, 気管内挿管による喉頭や気管への負荷について検討した。検査対象は気管内挿管麻酔による手術症例41例 (男性30例, 女性11例) で平均年齢38.2歳。頸胸部を操作しない手術を主体に選択した。検査方法は, 音声は手術前日, 手術翌日, 1週間後の計3回の測定とし, リオン社製音声評価装置SH-10を用いて振幅変動率 (APQ), ピッチ変動率 (PPQ), 規格化雑音エネルギー (NNE) を, またphono-laryngogramを用いてpitch, flow, intensityを計測した。さらに発声持続時間 (MPT) を測定しその時のflow, intensityも記録した。手術時は挿管チューブのサイズ及び挿管時と抜管時のカブ圧, また挿管状態での頸胸部X線写真等を記録した。APQ, PPQ, NNEの増加程度により嗄声増悪群とその他の群に分類し, 数項目につき検定した結果, リバースから抜管までの時間及び胸部と頸部の気管内径差において, それぞれ0.5%で有意差を認めた。よって術後の嗄声は, 自発呼吸時の喉頭・気管の上下運動及び咳嗽反射による気管の攣縮と挿管チューブとの摩擦で生じる一時的な声帯炎が主たる原因と思われた。また胸部と頸部の気管内径差では, 嗄声よりもむしろカブの気管圧迫による挿管性の反回神経麻痺との関連について今後の検討が必要であると考えられた。
  • 佐藤 成彦, 浅井 忠雄, 熊谷 陽子, 馬場 廣太郎
    1994 年 37 巻 5 号 p. 545-550
    発行日: 1994/10/15
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    滲出性中耳炎にてチュービングを施行した52名85耳に対して, チューブ脱落後の予後を判定した。そして予後とチュービング施行時の背景因子との関係を検討した。
    その結果, 滲出性中耳炎の罹患時年齢が低いもの, チュービングまでの罹病期間が長いもの, 中耳含気腔容積の小さいもの, 鼓膜の陥凹が強く, 鼓室内貯留液の少ないものが予後不良であった。
    しかし, 慢性副鼻腔炎の合併の有無, 聴力損失の程度と予後に関連はみられなかった。
  • 野沢 出, 中山 久代, 黄 淳一, 霜村 真一, 今村 俊一, 久松 建一, 村上 嘉彦
    1994 年 37 巻 5 号 p. 551-559
    発行日: 1994/10/15
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    18-24歳の若年女性178名に対して, ODのアンケート調査とCMI検査を施行した。その結果, 全体では, ODの大症状のAの【立ちくらみめまいあるいはめまいを起こしやすいが】が103名 (57.9%) と一番多く, OD確実群42名中では, 40名 (95.2%) で大症状のAを訴えていた。CMI検査の結果では, OD確実群42名, OD疑い群33名は, 対照群103名と比較してIII型, IV型が有意に高く, 特にOD確実群では, 項目別に検討しても高値を示し, 実際にめまい外来を受診してくる患者に類似する傾向が認められた。また今後ODを検討する場合, 男女及び年齢による差を考慮する必要があると共に, その身体的特徴, 心理面, 性格等をみる場合, CMI検査のみでなく, 他の心理検査も組み合わせて検討する必要があるものと思われた。
  • 井上 貴博, 川崎 篤, 冨田 俊樹, 大平 達郎, 菅家 稔, 加納 滋, 向井 万起男
    1994 年 37 巻 5 号 p. 560-565
    発行日: 1994/10/15
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    耳下腺嚢胞は, 比較的稀な疾患である。存在部位が深葉であったり, 嚢胞壁と顔面神経が接している場合には, 手術操作が困難を極める。今回我々は, 耳下腺嚢胞の2例を経験し手術手技の検討を行った。
    術前画像診断では顔面神経との位置関係が重要で, 嚢胞壁にノッチがある場合には, 嚢胞壁と顔面神経が強度に癒着している可能性があると思われた。このような場合には一般の手術器具では剥離が困難で, 血管吻合用マイクロ錨子や耳用ローゼンの探針の曲がりが有用であると思われた。
  • 薬疹の最近の傾向と診断, 検査, 治療
    寺木 祐一, 塩原 哲夫
    1994 年 37 巻 5 号 p. 566-570
    発行日: 1994/10/15
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
  • 最近の話題 (その2)
    古川 仭, 三輪 高喜
    1994 年 37 巻 5 号 p. 571-577
    発行日: 1994/10/15
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    嗅覚における基礎的観点から述べた先の解説をうけて, 本稿では臨床的観点からみた最近の話題を取り上げる。
  • 治療効果判定基準案1993を中心に
    水越 鉄理, 松永 喬, 徳増 厚二, 小池 吉郎, 金山 亮治, 木村 洋, 亀井 民雄, 松崎 充男, 吉尾 知, 神崎 仁, 武井 泰 ...
    1994 年 37 巻 5 号 p. 584-603
    発行日: 1994/10/15
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    脳内神経伝達物の代謝障害を改善し, ニューロンネットワークの機能を賦活する塩酸ビフェメラン (セレポート ®) について, めまい症例113例に対し, 150mg/日, 3-6ヵ月の治験薬効を実施した。自覚症状の評価にめまいの月平均発作回数 (大発作) をめまい係数として評価したところ, 大発作の有意抑制が高率 (75.6%) にみられた。他覚症状の評価には直立検査, 足踏検査, 頭位眼振, ETTを必須として評価したところ, 全般改善度が相当数 (60.2%) にみられ, 有意の改善が確認された。副作用は殆どみられず, 本剤は中枢性めまいのみでなく, 末梢性めまいにも有用であること (有用度75.2%) が認められた。めまいの治療効果判定に当っては, 日本平衡神経科学会1993年判定基準案と比較して考察を加えた。
  • Ethyl Loflazepate (メイラックス ®) の臨床的解析について
    石井 正則, 金田 健作, 関 博之, 小林 直樹, 八代 利伸, 小林 毅, 吉田 茂, 栄 春海, 森山 寛
    1994 年 37 巻 5 号 p. 604-613
    発行日: 1994/10/15
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    めまいや耳鳴を主訴とした患者の中には, 症状の増悪に患者の心理的因子や環境因子が関係することがあり, その治療には心身症としての側面を考慮する必要がある。とくにメニエール病では, ストレスが発症に関与していることが多く, ときとしてその治療に難渋することもある。そこで, 心身症や神経症に対して優れた臨床効果の報告がある抗不安薬 (Ethyl Loflazepate, メイラックス ®) を使用し, メニエール病を中心にめまいや耳鳴を主訴とした疾患に対してその臨床効果を検証した。その結果, この薬剤の内服により動揺感, 悪心・嘔吐, 耳鳴の大きさなどにその改善度や有用率が高いことがわかった。しかも心理検査のCMI検査や健康調査表でも服用後にCMIの値や健康調査の値が有意に低下することを認めた。以上により抗不安薬であるメイラックス ® が自律神経症状や動揺感を主体としためまい感や耳鳴の大きさに対する自覚症状を和らげる効果を示すことがわかった。
  • 斎藤 洋三, 臼井 信郎, 佐多 由紀, 原 逸雄, 石塚 洋一, 上房 啓祐, 野村 恭也, 洲崎 春海, 崎川 康彦, 渡邊 建介, 喜 ...
    1994 年 37 巻 5 号 p. 614-628
    発行日: 1994/10/15
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    通年性アレルギー性鼻炎患者94例を対象にOLKを朝夕2回, 4週間投与し, 有効性, 安全性及び有用性について検討した。また, OLKは1回量ごとに包装された液剤であり, 投与終了後に患者アンケートをとり「分包液剤」としての使用性についても調査を行った。その結果, 最終全般改善度は中等度改善以上で61.6%, 軽度改善以上で90.4%, 有用度は有用以上で68.5%, やや有用以上で91.8%と有用性が認められた。分包については90.6%に良いとの評価を得た。
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