耳鼻咽喉科展望
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34 巻 , 2 号
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  • はじめに
    山下 敏夫, 岩野 正, 熊澤 忠躬, 石川 紀彦, 大久保 仁, 高橋 晴雄, 山口 展正, 木下 卓也, 牛呂 公一, 本庄 巖, 佐藤 ...
    1991 年 34 巻 2 号 p. 113-132
    発行日: 1991/04/15
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
  • 都志見 格
    1991 年 34 巻 2 号 p. 133-149
    発行日: 1991/04/15
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    抗癌剤の副作用である骨髄抑制, 特に白血球減少は治療進行上のdose limiting factorとなることが多い。そこで今回, より円滑に治療進行するための補助的検査法として白血球貧食機能検査を頭頸部癌化学療法施行症例に対し試行し, その臨床上の意義を見出すことを目標として本研究を企画した。頭頸部癌40例を対象として検討した結果, 多核顆粒球数減少時, 食菌面積の有意な低下を認め, 2,000/mm3以上では正常範囲, 1,000-1,900/mm3では不良, 900/mm3以下では著明不良という相関が認められた。また感染症として38℃ 以上の発熱例について検討したところ, 多核顆粒球数著明増加例では食菌状態が芳しくなく, 癌化学療法施行時の感染状態における食機能低下が示唆され, 本検査の臨床上の有用性が確認された。さらに本検査への影響因子について検討したところ, 性別において男性で機能低下を認め, Performance statusではgrade 0と1-3の問に差を有す傾向を認め, Regimen別ではTHP-adriamycin, 5-FUを使用したPAF療法, PF療法にて機能低下を示す傾向を認めたが, 年齢および前治療としての放射線の影響は見出せなかった。最後に本検査の質的意義である異常食菌パターンについて分析したところ, いずれの場合にも低栄養状態を認め, 低栄養が食細胞に影響を及ぼすことが示唆された。
    以上の結果, 本白血球貧食機能検査の抗癌剤治療における副作用である骨髄抑制に対する補助的検査としての有用性は認められたが, 今後の癌治療における易感染性に対する傾向として, 血球数のみでなく, 食細胞機能, 網内系機能および免疫機能面からとらえた対応がさらに重要となってくるであろう。
  • 伊藤 修
    1991 年 34 巻 2 号 p. 151-159
    発行日: 1991/04/15
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    著者は正常および鼻アレルギーの下鼻甲介粘膜と慢性副鼻腔炎上顎洞粘膜におけるフィプロネクチン (FN) とフィプロネクチンレセプター (FNR) の局在をPAP法を用いた免疫組織化学的な方法で検討した。また, 鼻汁中FNの定量を酵素免疫測定法にて行った。
    FNの局在は鼻副鼻腔粘膜に存在する鼻腺のほとんどの漿液細胞と粘液細胞の一部に認められ, さらに鼻腺導管内の鼻汁にも局在が見られた。また慢性副鼻腔炎35症例中の2例を除いて問質等の他の組織にはFNの局在は認められなかった。FNRの局在は慢性副鼻腔炎上顎洞粘膜内の浸潤細胞に認められたが, 正常および鼻アレルギー粘膜には見られなかった。鼻汁中FNの濃度は慢性副鼻腔炎鼻汁 (平均±SD, 31.73±16.39μg/ml) が鼻アレルギー鼻汁 (4.33±3.86μg/ml) より有意に (P<0.01) 高値であった。
    以上の結果よりFNは鼻腺にて産生され, 鼻汁中に分泌されていることが分かった。また慢性副鼻腔炎においてはFNとFNRによって生じる細菌の粘膜内への定着が充進している状態と考えられ, この結果として炎症の遷延化を招いているものと考えられた。
  • 中村 英生, 山岸 益夫, 長谷川 聡, 中野 雄一
    1991 年 34 巻 2 号 p. 161-165
    発行日: 1991/04/15
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    テガフール投与がモルモット嗅上皮にどのような影響を与えるかをBrdUを指標として免疫組織化学的に観察した。テガフール投与群を投与量によって2つにわけ (20, 40mg/kg/day), さらに非投与群を設定し, おのおののBrdUの取り込みを比較検討した。その結果テガフールの投与量が増大するほどBrdUを取り込む分裂細胞の数が減少することがわかった。3週間という短期間投与のためか嗅上皮の萎縮, 嗅細胞の消失などの強い形態学的変化は認められなかった。
  • 発生段階表に基づいたヒキガエル聴器の形態学的変化
    栫 博幸
    1991 年 34 巻 2 号 p. 167-184
    発行日: 1991/04/15
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    発生過程にある両生類の幼生を観察するためには正常の発生段階表が必要となる。発生過程の幼生を体長や授精後の時間によって分類することもできるが, この方法では各段階内のバラツキが大きくなる。肉眼的に観察し得る体の変化によって分類することが最も適切である。今回, 我々は岩澤によって示されたヒキガエル発生段階表によって各段階に分類し, 聴器の形態を光学顕微鏡的に観察した。
    内耳の発生について
    孵化する頃 (St.21) には耳板が形成される。耳板は耳胞となる。St.22~26で耳胞は形成される。St.27になると耳胞の背側内方に迷路陥凹が形成される。迷路陥凹はやがて内リンパ管と内リンパ嚢となる。St.28になると耳胞は隔壁によって2つの部分に分かれ, これが卵形嚢になる。同じ頃に卵形嚢から三半規管が形成され, St.34頃に完成する。St.33から34にかけて, 球形嚢のなかに壷斑, 球形嚢斑, 両生類乳頭さらに基底乳頭が形成される。内耳は幼生が自ら泳ぎ摂食を開始する頃 (St.34) にほぼ完成している。
    中耳およびその周辺器官の発生について
    St.37に, 卵円窓の後部に問葉細胞が集まって卵円蓋が形成される。この凝集は軟骨化して平らな軟骨板へと変化していく。St.41頃までに卵円蓋が完成する。さらに, この卵円蓋に肩甲骨と卵円蓋を連ぐ卵円蓋筋が付着してopercular systemが完成する。このsystemの形成は前肢の形成と関連があるといわれている。卵円蓋が出来上がる頃 (St.41) に, 卵円蓋の前方, 卵円窓膜に接するようにして, 間葉細胞が集合して球状の軟骨を形成する。この球状の軟骨から外側前方に頭の側方にむかって突起が進展していく。この軟骨がコルメラの近位部を形成する。コルメラの遠位部が将来鼓膜となる皮膚の下に腹側にむかって進展して耳小骨桿が形成される。幼生が上陸を開始する (St.43~44c) 頃に, 側頭部ではダイナミックな変化が始まる。方軟骨とメッケルの軟骨が後方へと回転する。鼓室環軟骨が顎関節の近くに方軟骨の後方の突出として形成される。メッケルの軟骨が下顎骨を形成し, 口裂が大きくなり耳胞の外側にあった胸腺も後方へと移動する。耳管および鼓室はこの胸腺移動によって空いた部位を埋めるようにして咽頭粘膜が陥入して形成されているようである。多くの研究者は耳管および鼓室腔が第1鯉嚢由来であると考えている。今回の観察でそのような所見は得られなかった。このようにして, 中耳伝音系は, 上陸して7日目ぐらいまでに完成されるようである。
    今回示したヒキガエル聴器発達過程表は, 今後の研究に大いに役立つと考える。
    St.21;神経管後期, St.22;尾芽胚中期, St.26;鰓芽中期, St.27;鰓芽後期, St.33;鰓蓋形成後期, St.34;鰓蓋完成期, St.37;趾分化初期, St.41;後肢完成期, St.43;前肢出現後期, St.44c;尾瘤状期, St.45;変態完了期
  • 森山 寛, 関 哲郎, 荒井 秀一, 上出 洋介
    1991 年 34 巻 2 号 p. 185-193
    発行日: 1991/04/15
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    癒着性中耳炎は耳管機能が障害されている例が多く, 術後の中耳腔の確保が困難で, 術後聴力の改善は決して満足すべきものではなかった。そして炎症を繰り返しながら緊張部型真珠腫に移行するものもある。また自然経過中に骨導聴力の低下を来す症例も多く, 放置できない疾患である。一般に癒着性中耳炎の病態は複雑であり, その分類は容易ではないが, とりあえず今回は鼓膜の癒着部位により, 全面癒着型と後上部癒着型の2つに便宜的に分類してみた。そして過去に経験した16歳以上の初回手術例48例を対象として, 年齢, 対側耳の状態, 骨導聴力, 耳管鼓室口の病変, 耳小骨の状態や癒着鼓膜の病理学的所見などについて検討を加えた。
  • 伊藤 裕彦
    1991 年 34 巻 2 号 p. 195-198
    発行日: 1991/04/15
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    本論文は嚥下障害の栄養管理の新しい方法について述べた。胃痩は四肢のリハビリテーションを必要とする患者には適さない。胃のチューブが患者の運動や訓練の障害となるからである。しかし, マーゲンゾンデの常時留置は患者には不快であり, 患者は外出もできない。マーゲンゾンデの自己管理が5例の嚥下障害の患者に試みられた。患者は食べたり飲んだりしたいときに自分でマーゲンゾンデを挿入し, 終わればこれを自分で抜去して, 食器と同じように清潔に保管した。症例の内の1例就労していた。水分だけ経口摂取できなかった別の1例は容易に水分を摂取できた。もう1つの症例は体重が増加した。
  • Cisplatin, 5-FU併用療法と比較して
    都志見 格, 斉藤 孝夫, 島田 千恵子, 島田 士郎, 穎川 一信, 清水 佐和道, 加藤 孝邦, 金子 省三, 本多 芳男
    1991 年 34 巻 2 号 p. 199-211
    発行日: 1991/04/15
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    頭頸部癌に対する化学療法はcisplatinの導入を機に飛躍的に進歩し, 以来cisplatinを中心とした多剤併用療法が主流となってきた。今回, 我々はcisplatin, peplomycinに中等量のmethotrexateを組み合わせたregimenを頭頸部進行癌および再発癌に対して施行し, また現在, 治療効果の高いとされているcisplati難, 5-FUを組み合わせたregimenをほぼ同時期に施行したので, 両者を比較して, cisplatin, methotrexate, peplomycin併用療法の治療効果について検討した。
    全体の治療効果では, PPM療法にて奏効率76%, 著効率12%, PF療法にて奏効率65%, 著効率9%とほぼ同等の効果が得られた。
    各背景因子について詳細に分析, 比較した結果ではその効果に差はみられなかった。
    化学療法の治療効果に影響を及ぼす因子として, Performance status, 評価病巣が単一病変であるか否か, TNM個々のstageおよび手術摘出可能か否かが重要である印象を得た。
    Kaplan-meier法による累積生存率での2次的効果の比較では24ヵ月という予後から見た場合, PPM療法32%, PF療法21%と同等以上の効果が得られたが, 各影響因子について検討したところほぼ差を認めず, 逆に両療法の1次的効果に反す結果もみられ, 奏効期間の短さを感じさせる結果となった。
    以上の結果, cisplatin, peplomycin, およびmethotrexate併用療法は現時点では頭頸部癌に対する多剤併用療法として, 充分効果の期待できうるregimenといえる印象を持った。
  • 山岸 益夫, 中村 英生, 鈴木 正治, 長谷川 聡, 中野 雄一
    1991 年 34 巻 2 号 p. 213-218
    発行日: 1991/04/15
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    脳外科手術の際に嗅神経が切断され, 嗅覚脱失を生じた患者の嗅粘膜を生検し, その変化をH.E.染色および免疫組織化学染色を行って観察した。その結果嗅上皮の大部分では嗅細胞核が減少し, 抗Neuron-specific enolase 抗体に対して反応する嗅細胞も少なくなっていた。これに対して支持細胞, 基底細胞核の数は正常で, 抗Cytokeratin抗体に対する反応も規則正しく配列した基底細胞胞体に正常に認められた。さらに粘膜固有層では抗Glia-specific S-100 protein杭体に反応するボウマン腺も正常に認められた。このような変性所見は動物実験でみられる嗅神経切断後の状態と同様であるが, ヒトでは動物と異なり嗅細胞の再生は起こらなかった。
  • 榎本 雅夫, 横山 道明, 新井 宏紀, 硲田 猛真
    1991 年 34 巻 2 号 p. 219-226
    発行日: 1991/04/15
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    スぎ花粉症は増加しているといわれている。増加の要因としては様々なことが報告されているが, 自然集団の中でどの程度に増加しているかについての報告は少ない。著者らは和歌山県下無作為に集めた多数例の血清を対象にRAST, AlaSTATによりスギ特異IgE抗体の測定を行い1895年の調査と比較した。
    その結果は次の通りであった。
    1.スギRAST1以上の陽性者は22.7%, 2以上は18.3%であった。スギAlaSTATの陽性者頻度は, スコア1以上は33.8%, スコア2以上はRASTとほぼ同じ20.1%であった。
    2.女性よりも男性の方に陽性者が多かった。
    3.年齢的には16-19歳台で陽性者がもっとも多く, 加齢と共に陽性率は減少した。
    4.スギRAST陽性者は, 5年前の同調査と比較して増加していた。また, 好発年齢が若年化していた。
    5.スギ特異IgE抗体陽性者は針薬樹, スギやヒノキの樹林面積の多いところに多かった。しかし, 増加の要因としての大気汚染の関連は証明できなかった。
  • 急激に腫大した症例を中心として
    武田 広誠, 西澤 伸志, 井上 鐵三
    1991 年 34 巻 2 号 p. 227-233
    発行日: 1991/04/15
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    2ヶ月の間に急激に腫大した側頸嚢胞の症例を中心として, 当科で1977年11月から1989年5月まで経験した10例の側頸嚢胞および側頸痩の検討を行った。
    症例は26歳, 男性。右側頸部の腫脹を主訴に1988年11月7日当科を受診した。大きさは40mm大だったがわずか2ヶ月の間に約2.5倍になり, 発熱も伴ったため1989年1月18日緊急手術を行った。この症例を含め過去10例の検討を行ったが, 平均年齢, 男女差, 発生部位, 病理組織等は過去の報告とあまり相違はなかった。しかし, 短期間で倍以上大きくなったのは提示した症例のみであり, この興味深い症例を中心に文献的考察を加えた。
  • 1991 年 34 巻 2 号 p. 235-248
    発行日: 1991/04/15
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
  • 1991 年 34 巻 2 号 p. e1
    発行日: 1991年
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
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