耳鼻咽喉科展望
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35 巻 , 4 号
選択された号の論文の7件中1~7を表示しています
  • 石塚 洋一, 佐藤 素一, 櫻井 尚夫, 安達 忠治
    1992 年 35 巻 4 号 p. 269-274
    発行日: 1992/08/15
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    ネビュライザーエアロゾル粒子の鼻腔内沈着率ならびに全身への分布について, 超音波ネビュラィザーとジェット型ネビュライザーによる差について, アイソトープを用いて検討した。超音波ネビュライザーを用いて呼吸法の違いによる鼻腔内沈着率と全身への分布の差についても検討した。超音波ネビュライザーの沈着率は鼻部28.7%, 咽喉頭部16.2%, 胸部31.1%, 腹部17.5%, 呼気5.0%であった。超音波ネビュライザーはジェット型ネビュライザーの沈着率と比較し, 鼻部は同じであったが, 咽喉頭部, 胸部, 腹部に多く, 呼気に少なかった。超音波ネビュライザーの鼻部沈着率は速くて浅い呼吸で高値を示した。
  • 伊藤 裕之, 滝口 清徳, 遠藤 桂子, 天野 直二, 宮崎 一興
    1992 年 35 巻 4 号 p. 275-279
    発行日: 1992/08/15
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    1980年より1990年の11年間の気管切開術を行った進行性神経疾患は男性12例, 女性4例であった。その内訳は, オリーブ橋小脳変性症 (OPCA) が4例, パーキンソン病3例, 進行性核上性麻痺 (PSP) 3例, 線状体黒質変性症2例, ジョセブ病1例, その他3例であった。気管切開術の原因は, 喀痰喀出困難が7例, 嚥下障害および嚥下性肺炎が6例, 声門開大障害が2例, 舌根沈下が1例であった。気管切開孔の術後管理を主に気管カニューレで行ったものは7例, 気管T-チューブが7例, ボタン型気管カニューレが2例であった。追跡調査が可能であうた12例中術後2年以上生存例は4例であり, 内訳はPSPが2例, OPCAが1例, その他が1例であった。音声機能の保持や術後管理の負担を軽減する対策を考える必要がある。進行性神経疾患では肺炎死亡は少なくないので, 最終的には喉頭摘出術や喉頭閉鎖術などが必要となるが, 多少でも音声機能がある場合には, 音声を確保した気道管理が必要である。
  • 桐谷 伸彦, 井上 秀朗, 浅野 容子, 関 博之, 本多 芳男, 池田 義雄, 堂満 憲一
    1992 年 35 巻 4 号 p. 281-287
    発行日: 1992/08/15
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    人間ドックならびに入社検診受診者6922人 (13844耳) の聴力検査データを左右別, 男女別に5歳毎の年齢階級と周波数毎の群に分け, 各群で聴力レベルの平均値と標準偏差を求め, 統計学的に左右差, 男女差の有無について検討した。
    分析の結果, 有意な左右差と男女差が認められた。左右差は主に右>左であり, 男性は特に低周波数で, 女性は1000Hzで著明であった。男性の2000, 4000Hzでは左>右であった。
    男女差は低音域で女性>男性, 30歳代以上の年齢の高音では男性>女性であった。前者は聴力検査のヘッドホン装着時に, 外耳との間に頭髪による間隙を生じること等の要因が, 後者は生活環境やストレス等の社会的な要因が考えられた。
  • その臨床的検討
    富谷 義徳, 荒井 秀一, 八代 利伸, 菊池 康隆, 山口 展正, 本多 芳男
    1992 年 35 巻 4 号 p. 289-296
    発行日: 1992/08/15
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    血管腫は耳鼻咽喉科領域においてしばしば遭遇する疾患であるが, 耳部 (耳介, 外耳, 中耳) に発生することは比較的稀である。今回, 外耳・中耳の血管腫3症例 (症例1: 48歳, 女性, 外耳道腫瘤を主訴とした外耳道血管腫, 症例2: 6歳, 男児, 耳痛を主訴とした中耳血管腫, 症例3: 37歳, 男性, 顔面神経麻痺を伴った中耳血管腫) に対し手術療法を行い, 全例良好な結果を得たので, 臨床的検討および文献的考察を加え報告した。
    我々の検索し得た過去50年間の本邦の耳部血管腫症例は自検例を含め39症例であり, 同じ耳部血管腫でもその発生部位により臨床症状および診断・治療上の留意点が幾分異なるように思われた。特に中耳血管腫の場合顔面神経麻痺を合併することが多かった。耳部血管腫の治療に関して放射線療法は補助的なものであり手術療法が原則であると考えている。
  • 浜本 誠, 河合 範雄, 志藤 文明, 朝倉 光司, 形浦 昭克
    1992 年 35 巻 4 号 p. 297-302
    発行日: 1992/08/15
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    最近10年間の当科における食道および気管, 気管支異物症例につき統計的観察を行った。食道異物は209例, 気管, 気管支異物は21例であった。食道異物の年齢分布は0~3歳および40~49歳をピークとする2峰性を示した。気管, 気管支異物は0~3歳が圧倒的に多かった。食道異物の種類では魚骨, 貨弊, PTP, 義歯の順で多かった。年齢的には貨弊は乳幼児, 魚骨は壮年者, PTPおよび義歯は高齢者に多かった。気管, 気管支異物は乳幼児においてはピーナッツ等の豆類がほとんどを占め, 男児に多かった。成人では歯冠, 義歯の右気管支への陥入が多かった。過去40年間の変遷をみると最近10年間は, 食道異物ではPTPが気管, 気管支異物では歯冠, 義歯の増加が注目された。
  • 1992 年 35 巻 4 号 p. 303-318
    発行日: 1992/08/15
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
  • 遊離広背筋と遊離腸骨による
    岡部 陽三, 作本 真, 長山 郁生, 古川 仭
    1992 年 35 巻 4 号 p. 319-322
    発行日: 1992/08/15
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    上顎腫瘍術後の顔面欠損に対し, 整形外科の協力のもとに遊離広背筋皮弁と遊離腸骨を用いて再建術を行った。症例は48歳, 女性で右上顎洞の未分化型扁平上皮癌に対する放射線療法, 化学療法施行後の再発例である。上顎上半部を顔面皮膚, 眼窩底骨を含めて切除後, 半年の観察期間をおいて遊離広背筋で欠損を修復し, 眼窩底は遊離腸骨で再建した。顔面再建における問題点と今後の課題について文献的考察を加えた。
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