アレルギー
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73 巻, 1 号
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専門医のためのアレルギー学講座 54.アレルギー・免疫学の最前線
ガイドラインのワンポイント解説
綜説
症例報告
  • 山根 高, 浦田 知之
    2024 年 73 巻 1 号 p. 34-39
    発行日: 2024年
    公開日: 2024/02/23
    ジャーナル 認証あり

    【症例】45歳男性.抗MDA5抗体陽性と皮膚筋炎に特徴的な皮疹,間質性肺炎を認め,間質性肺炎合併clinically amyopathic dermamyositis(CADM)と診断し,ステロイドパルス,シクロフォスファミドパルス(intravenous cyclophosphamide:IVCY),カルシニューリン阻害薬で治療を開始した.胸部画像上陰影の改善を認めたが,治療開始3カ月後,胸部画像上間質陰影の増悪を認め,再度ステロイドパルス,IVCYを投与し,KL-6と抗MDA5抗体が陰性化するまでIVCYを8クール施行した.再燃時から2年6カ月後に急性呼吸不全と間質陰影の増悪を認め,ステロイドパルス,IVCYでは短期間で治療効果を認めず,血漿交換を開始して短期間で治療効果が得られた.IVCYや血漿交換はCADMの有用な治療であり,治療効果発現時期を考慮した治療薬を選択することが肝要である.

喘息予防・管理ガイドライン2024WG委員会報告
  • 松山 崇弘, 田中 淳, 戸根 一哉, 清水 薫子, 中野 貴子, 髙橋 浩一郎
    2024 年 73 巻 1 号 p. 40-51
    発行日: 2024年
    公開日: 2024/02/23
    ジャーナル 認証あり

    【背景・目的】気管支熱形成術(Bronchial thermoplasty;BT)は,中等症から重症の成人喘息患者を対象にした気管支内視鏡的治療法である.今回,BTの有用性をシステマティックレビュー(Systematic review;SR)により検討した.

    【方法】中等症~重症の成人喘息患者を対象に,BTとプラセボを比較したランダム化比較試験を先行SRに加え,それ以降で2022年7月までの文献を文献データベースより抽出した.

    【結果】今回,4つのランダム化比較試験を抽出・採用した.BTは,quality of lifeを有意に改善させたものの,喘息コントロールの改善効果は得られなかった.またBTによる重度の合併症頻度は,治療後6週間以内で上昇した.このほか,呼吸機能や経口ステロイド薬からの離脱,レスキュー薬の使用頻度,症状のない日数では,BTの優位性を認めなかった.

    【結語】成人の中等症~重症の気管支喘息患者に対するBTは,リスク・ベネフィットの観点から,推奨できるほどの十分なエビデンスがないと考えられた.

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