(1)ベジブレスパックはセンターシールに大型の扁平傾斜通気孔を2∼3箇所有する鮮度保持包装であり,真空予冷時の気体膨張による破袋を回避することが可能である.
(2)センターシール部分の通気孔は流通過程では気制限され,ニラの呼吸によって包装内は高炭酸ガス+低酸素環境に誘導される.これにより鮮度保持が可能となった.
(3)この方式においてトップシールの気密性は鮮度保持性に影響し,ピンホールは微細なものであっても包装内は大気組成並みとなり鮮度保持性を示さなかった.
(4)チャンバーを用いたガス透過性試験において,機構的に折り曲げがないトップシール部に通気孔のある包装では通気制限効果が認められず,折り曲げがあるセンターシールでは通気制限効果が認められた.
(5)折り曲げは完全な通気遮断ではなく,通気孔の水分による密着等と相乗的にニラの鮮度保持効果をもたらしているものと考えられた.
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