日本食品科学工学会誌
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48 巻, 10 号
選択された号の論文の12件中1~12を表示しています
  • 平成13年度日本食品科学工学会技術賞
    田中 吉彦, 高橋 孝幸
    2001 年 48 巻 10 号 p. 705-711
    発行日: 2001/10/15
    公開日: 2010/01/20
    ジャーナル フリー
  • 萩原 義秀, 萩原 秀昭, 上山 英夫
    2001 年 48 巻 10 号 p. 712-725
    発行日: 2001/10/15
    公開日: 2010/01/20
    ジャーナル フリー
  • 内田 龍寛, 今井 正武, 桑田 五郎, 寺尾 純二, 吉田 奈那, 後藤 直宏, 和田 俊
    2001 年 48 巻 10 号 p. 726-732
    発行日: 2001/10/15
    公開日: 2010/01/20
    ジャーナル フリー
    IP6およびその加水分解物である各種IPnsについて各種抗酸化活性および金属イオンに対する結合作用を測定し,以下の結果を得た.
    (1) FTC法とβ-カロテン退色法によって抗酸化活性を測定し,IP2~6のすべてにおいて抗酸化活性を認めた.その中ではIP6の抗酸化活性が高く,α-tocophrolとほぼ同等の抗酸化活性を示した.しかし,DPPHラジカル消去能はなかった.
    (2) IPnsのFe2+とCu2+に対する結合活性を測定したところ,両イオンに対する結合活性を見いだした.その活性はIP6が最も強く,リン酸基の数と活性の強さは比例関係にあった.
    (3) カツオトリグリセリドにFe2+を加えた系において,IPnsは脂質酸化を抑制した.またα-tocopherolとの相乗効果が明らかになったことから,天然抗酸化剤としての有用性が示唆された.
  • 酒井 昇, 萩原 智明, 楊 暉, 東條 愛
    2001 年 48 巻 10 号 p. 733-737
    発行日: 2001/10/15
    公開日: 2010/01/20
    ジャーナル フリー
    豆腐凝固過程の熱移動解析および凝固状態の観察を行い,以下の結果を得た.
    (1) 凝固剤を添加した豆乳の各点の温度上昇は,完全に凝固した豆腐の温度上昇とほぼ一致した.
    (2) 加熱途中の豆腐容器を取り出し,内部の凝固状態を観察したところ,初期の段階で凝固し,流動性が失われることが確認できた.(1)の結果と合わせて,凝固過程の熱移動は熱伝導が支配的であると考えられる.
    (3) 熱伝導方程式を支配方程式として,温度分布を有限要素法により求め,実測値と比較したところ,両者は良好に一致した.さらに,2次元解析解を用いても中心点の時間変化は予測可能であることが分かった.
  • 古谷 香菜子, 一色 賢司
    2001 年 48 巻 10 号 p. 738-743
    発行日: 2001/10/15
    公開日: 2010/01/20
    ジャーナル フリー
    AIT量を減らすことを目的とし,まだ明らかにされていない,湿度の影響に着目して異なる湿度条件下での抗菌効果を検討した.さらに,得られた効果を実際の食品で確認するために,もやし種子を対象とした応用試験を行い,以下の点を明らかにした.
    (1) 防カビ力の強さは『培地にのせて暴露-培地交換なし』>『湿度100%』≧『培地にのせて暴露-培地交換あり』>『湿度34%』の順であり,AITの防カビ力は培地への吸着および水分が大きく関与していることが明らかになった.
    (2) 水分関与のメカーズムとしては,以下の(1) (2)が考えられた.(1)高湿度下ではカビの代謝が活発となるため,AITが取り込まれやすくなる.(2)AIT蒸気は水に吸着され,それが直接胞子に接触することにより,抗菌作用を示す.
    (3) 食品への応用を検討した結果,基礎検討と同様にその抗菌力の強さは『湿度100%』>『湿度34%』であることが確認され,実際の殺菌場面においても,湿度の影響が非常に大きいことがわかった.
    (4) 以上の結果から高湿度下でAIT暴露を行うことにより,AIT使用量の削減が可能となり,AIT殺菌の応用用途拡大に貢献できると考える.
  • 木幡 勝則, 原口 隆文, 辻 正樹, 氏原 ともみ, 堀江 秀樹
    2001 年 48 巻 10 号 p. 744-750
    発行日: 2001/10/15
    公開日: 2010/01/20
    ジャーナル フリー
    (1) Chl (a+a')及びChl (b+b')は碾茶乾燥工程,特に3段目乾燥以降に大きく減少した.Phy (a+a')及びPhy (b+b')は蒸熱後急増したが,その後工程とともに減少した.乾燥工程での高温処理による分解が原因と考えられる.
    (2)碾茶荒茶ではChl a'及びChl b'のエピマーの存在率が30及び48%と,煎茶荒茶と比較して高いことが示された.碾茶乾燥工程におけるエピマーの熱安定性に起因するものと推定される.
    (3) 各色素類の減少に起因して,総含有量が乾燥工程とともに減少することが,また,Phy (a+a')の減少に起因して,Phy変化率も乾燥工程とともに減少することが明らかとなった.
    (4) 碾茶荒茶でのクロロフィラーゼ活性は生葉の約18分の1で,50秒蒸し煎茶荒茶のそれとほぼ同じであった.このことにより,碾茶乾燥工程におけるクロロフィラーゼ活性の低下は比較的大きいことが明らかとなった.
    (5) 碾茶荒茶にはPBaは全く含まれておらず,碾茶製造工程においてはクロロフィラーゼは作用できる条件にないことが示唆された.
  • コーンフラワーの調理特性に及ぼすカルシウム剤の影響
    大塚 愛, 森高 初恵, 福場 博保, 木村 修一, 石原 三妃
    2001 年 48 巻 10 号 p. 751-758
    発行日: 2001/10/15
    公開日: 2010/01/20
    ジャーナル フリー
    0.5%までの炭酸カルシウムおよび水酸化カルシウムが,コーンスターチの熱特性,結晶性,力学特性に及ぼす影響について検討した.炭酸カルシウムおよび水酸化カルシウムは,コーンスターチの水和・膨潤を促進し,加熱後5℃に保持すると,時間の経過に伴って生じるアミロースの再配列を抑制し,再加熱すると再融解を促進した.コーンスターチの熱特性,結晶性,力学特性に及ぼす影響は0.5%まででは炭酸カルシウムよりも水酸化カルシウムにおいてより顕著に見られ,炭酸カルシウムによる影響は小さかった.
  • コーンフラワーの調理特性に及ぼすカルシウム剤の影響
    大塚 愛, 森高 初恵, 福場 博保, 木村 修一, 石原 三妃
    2001 年 48 巻 10 号 p. 759-767
    発行日: 2001/10/15
    公開日: 2010/01/20
    ジャーナル フリー
    コーンフラワーを原料としたトルティーヤ調製において,炭酸カルシウムを添加すると,デンプン粒子の膨潤・崩壊,分子の膨潤・水和が促進されたが,変化の程度は小さかった,炭酸カルシウム添加では,加熱により空洞が組織中に観察され,吸水率が増加した.このため,炭酸カルシウム添加トルティーヤでは水分の多い具材を巻いて食べる際には,水分を良く吸収し食べ易さが向上すると考えられた.
    一方,水酸化カルシウムを添加した場合には,デンプン粒子の膨潤・崩壊,分子の膨潤・水和は炭酸カルシムを添加した場合よりも促進され,組織は緻密となった.従って,水酸化カルシウム添加では,調理操作上あるいは具材を包んで食べる際には破れにくくなり,これらの点で利便性は向上すると考えられたが,添加により強いアルカリ味が生じ,赤味の強い色調になるために,利用に際しては添加量に注意を払う必要があると考えられた.
  • 宮口 右二, 菊地 智宏, 堤 将和
    2001 年 48 巻 10 号 p. 768-776
    発行日: 2001/10/15
    公開日: 2010/01/20
    ジャーナル フリー
    塩化ナトリウムと加熱を併用した抗菌作用について大腸菌(E. coli IFO3301)を用いて検討したところ,以下に示す結果が得られた.
    1) 種々の薬剤添加と加熱処理との併用効果を調べたところ,塩化ナトリウムの併用が高い抗菌効果を示した.
    2) 塩化ナトリウムと加熱との併用効果は酸性側で高く,炭素鎖の長い有機酸を添加することでさらにその効果は増大した.
    3) 加熱処理により,菌表層部の疎水性が高くなり,さらに塩化ナトリウムの併用により,菌表層部の疎水性の増大が認められた.
    4) 塩化ナトリウム存在下で加熱処理した菌では菌体膜のリポ多糖体の遊離が強く認められた.
    5) 加熱処理は菌体からの紫外吸収物質の漏洩を促進したが,塩化ナトリウムの併用はその作用を抑制した.
    6) 塩化ナトリウムと加熱の併用効果は,加熱により大腸菌の菌体膜が損傷し,塩化ナトリウムに対する感受性が増大したためと推察された.
  • 矢内 和博, 三浦 靖, 中村 良司, 西ノ宮 武, 原田 努, 小林 昭一
    2001 年 48 巻 10 号 p. 777-786
    発行日: 2001/10/15
    公開日: 2010/01/20
    ジャーナル フリー
    マイクロ波加熱解凍を前提とした冷凍おにぎりの品質向上に向けて,米飯塊の凍結条件と貯蔵条件が米飯の諸特性に及ぼす影響を明確にすることを検討した.その結果,次のことがわかった.
    (1) 凍結温度を-13.0~-31.0℃,貯蔵温度を-31.0℃,貯蔵期間を7日間程度にした場合,未凍結の場合に比べて米飯塊の白濁および黄変の抑制,破断特性の維持が図れて良好であることが明らかになった.
    (2) マイクロ波加熱解凍における米飯塊の温度挙動は,加熱時間と最終温度との到達時間の間に一定の傾向が認められなかった.これは,米飯塊の粒子形状が試料により不均一な集合体であることに起因すると推察した.
    (3) マイクロ波加熱解凍後の水分含量は,米飯塊の中心部が低く,表層部が高くなる傾向が認められた.これは,急激な温度上昇により中心部の水蒸気圧が高くなって水分子が外側に拡散されるのに対して,表層部は包装により水分が保持されるためと考えられた.
    (4) 自然解凍した米飯塊のデンプンの糊化度は,凍結温度,貯蔵温度および貯蔵期間に対して一定の傾向は認められないことから,冷凍米飯の品質劣化の主因ではないことが示唆された.
    低温恒温恒湿機や色彩色差計などの使用に御便宜を図って頂きました岩手県工業技術センターおよび岩手大学地域共同研究センターに感謝致します.なお,成果の一部を日本食品科学工学会第47回大会(2000年3月,東京)において口頭発表した.
  • 新本 洋士, 木村 俊之, 鈴木 雅博, 山岸 賢治
    2001 年 48 巻 10 号 p. 787-790
    発行日: 2001/10/15
    公開日: 2010/01/20
    ジャーナル フリー
    本研究では,200以上の東北地域を中心に生産される農産物からの抽出試料について,マウス白血病細胞P388の増殖におよぼす作用を検索した.強い増殖抑制作用を持っていたのは,食用菊,フキノトウ,ウルイ,ホップ,桑の根,ウコン,ラベンダーからの抽出物であった.
  • 新本 洋士
    2001 年 48 巻 10 号 p. 791
    発行日: 2001/10/15
    公開日: 2010/01/20
    ジャーナル フリー
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