日本食品科学工学会誌
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70 巻, 7 号
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報文
  • 成澤 朋之, 江原 雅人, 原田 雅典, 海野 まりえ, 金子 雅明, 仲島 日出男
    原稿種別: 報文
    2023 年 70 巻 7 号 p. 279-291
    発行日: 2023/07/15
    公開日: 2023/07/14
    [早期公開] 公開日: 2023/04/13
    ジャーナル 認証あり

    本研究では高灰分粉の使用による国産小麦を原料としたパンの味・香り成分の変化を確認した. LC/MSおよびGC/MS測定の結果, 共通して高灰分粉20%以上の置換により呈味成分や揮発性成分の傾向が分かれた. 高灰分粉の添加により, アミノ酸の含有量およびアルコール類やラクトン類といった発酵生成物と考えられる化合物群の面積値が増加した. また, メイラード反応生成物も高灰分粉の添加により面積値が増加した. 官能評価において, 国産小麦のパン用小麦粉の特徴を表す単語として「甘味」や「塩味」などが, 高灰分粉40%置換の特徴を表す単語として「焦げ臭」や「酸味」, 「えぐみ」などが選定された. 高灰分粉の添加により発酵生成物やメイラード反応生成物が増加しており, これらの化合物群が高灰分粉添加のパンの官能評価特性に影響を与えていることが示唆された. 高灰分粉をパンの添加材料として活用することで, 低コストで従来のパンとの風味差別化を図ることが可能になると考えられる.

解説
シリーズ─研究小集会 (第53回) 果汁部会
技術・用語解説
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