日本食品科学工学会誌
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62 巻, 10 号
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総説
  • 粉川 美踏, 杉山 純一, 蔦 瑞樹
    2015 年 62 巻 10 号 p. 477-483
    発行日: 2015/10/15
    公開日: 2015/11/30
    ジャーナル フリー
    Fluorescence fingerprint imaging is a technique that combines the fluorescence fingerprint with imaging, and can be used to visualize the distribution of constituents in foods and other materials. The fluorescence fingerprint, also known as the excitation-emission matrix (EEM), is a set of fluorescence spectra acquired at consecutive excitation wavelengths. Due to its use of multiple excitation wavelengths, the fluorescence fingerprint is suited to measure samples that contain many constituents. Here, we introduce two applications of fluorescence fingerprint imaging: visualization of gluten and starch in bread dough, and imaging of gluten, starch and fat in pie pastry.
報文
  • 絵面 智宏, 國分 敦子, 阿部 洋俊, 濱田 真子, 加藤 栄一, 鈴木 彌生子
    2015 年 62 巻 10 号 p. 484-491
    発行日: 2015/10/15
    公開日: 2015/11/30
    ジャーナル フリー
    加工によるわかめの微量元素組成の変動を確認するため,湯通し塩蔵処理,再塩蔵処理,水洗浄処理をおこなったわかめの12元素(Mg, P, Ca, V, Mn, Fe, Zn, As, Rb, Sr, Cd, Ba)の含量を測定した.湯通し塩蔵処理ではFe濃度が上昇し,その他の元素は減少した.再塩蔵処理では加工に使用した塩の元素組成がわかめに反映されることが確認できたが,その影響は小さかった.水洗浄処理では,わかめに対して元素濃度が低い加工塩が洗い流された影響でZn,Cd,Ba,As,Srの濃度が著しく上昇した.水洗浄わかめの微量元素組成は,原藻わかめから大きく変動しており,微量元素組成の変動の原因が加工塩の混合のみではないことが示された.
    加工塩の影響を除くため,固形分の補正をおこなった場合でもわかめは加工により微量元素組成が変動していた.ただし,変動の大きさは元素により異なり,Baはいずれの加工においても変動率が20%以下であった.加工による変動の小さいBaを用いて原藻わかめ,湯通し塩蔵わかめ,水洗浄わかめに共通で使用可能な判別関数を構築し,有効性を確認したところ,正答率は中国産で90.0% (88検体中),その他産で95.9% (295検体中)であり,加工度の異なるわかめに対して有効な判別式の可能性が見出された.
研究ノート
  • 加藤 亮, 林 里美, 小林 泰斗, 高橋 仁恵, 木村 紀久, 高橋 朝歌, 熊倉 慧, 松岡 寛樹
    2015 年 62 巻 10 号 p. 492-500
    発行日: 2015/10/15
    公開日: 2015/11/30
    ジャーナル フリー
    グルタミン酸脱炭酸酵素(GAD)活性を利用したたくあん漬けのγ-アミノ酪酸(GABA)含量の変化について検討を行った.新鮮ダイコンのGABA含有量0.28±0.01mg/g乾燥重(DW)に対して,日干しまたは塩押しといった脱水処理により4.93∼9.07mg/g DWまで増大した.グルタミン酸(Glu)は5.72±0.23mg/g DWから0.59∼0.85mg/g DWまで減少した.GAD活性は新鮮ダイコンで最も高く,脱水·塩蔵処理にともない顕著に低下した.食塩と同時に0.1∼0.5%のグルタミン酸ナトリウム(MSG)を添加することで,さらに1.2∼3倍まで増大させることができた.MSG添加した塩蔵ダイコンの上がり水に,経時的なGluの低下とGABAの増大が認められた.微生物により変換されたGABAが塩蔵ダイコンに移行することが示唆された.塩蔵ダイコンの色は,無添加ダイコンでは淡黄色を保持していたが,MSG添加したダイコンは,塩蔵2ヶ月を超えると,くすんだ灰色に変色した.これらの結果から,MSGの添加は塩蔵ダイコンのGABAを富化させることはできるが,色の変化により塩蔵による保存寿命を短縮させることが明らかになった.
  • 渡辺 満, 鮎瀬 淳
    2015 年 62 巻 10 号 p. 501-507
    発行日: 2015/10/15
    公開日: 2015/11/30
    ジャーナル フリー
    ホウレンソウを複数時期栽培し,フラボノイドおよび親水性-酸素ラジカル吸収能(H-ORAC値)を測定した.その結果,総フラボノイド含量は,4/6∼5/19栽培(春栽培)より9/22∼11/14栽培(秋栽培)の方が多かった.フラボノイド組成としては,spinacetin配糖体やフラボングルクロニドの割合が増加した.H-ORAC値も総フラボノイド量の増加と同じく,4/6∼5/19栽培より9/22∼11/14栽培の方が高くなった.
  • 藤原 孝之, 佐合 徹, 山岡 千鶴, 久保 智子, 近藤 宏哉
    2015 年 62 巻 10 号 p. 508-513
    発行日: 2015/10/15
    公開日: 2015/11/30
    ジャーナル フリー
    マイクロ波照射による前処理と熱風乾燥によりドライフルーツを製造する特許手法を用いて,ブドウのセミドライフルーツを作製する場合の加工適性を検討した.ブドウの果粒にマイクロ波を一定時間照射した後で熱風乾燥を行えば,前処理を行わない場合より乾燥初期の含水率の低下が大きく,セミドライフルーツを製造する乾燥時間が約6割短縮された.また,果皮が黄緑色および赤色のブドウについては,この製造法により作製したセミドライフルーツは褐変が少なく,それぞれ黄緑色および赤色の色彩をやや残していた.さらに,本製法によれば,マスカット香,フォクシー香など,ブドウ固有の風味をやや残すことができた.本製法によりブドウ6品種のドライフルーツを製造したところ,果皮が比較的薄く,皮ごと食べやすい品種の食感が良好であった.
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