日本食品科学工学会誌
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44 巻, 11 号
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  • 田村 啓敏
    1997 年 44 巻 11 号 p. 745-752
    発行日: 1997/11/15
    公開日: 2009/05/26
    ジャーナル フリー
  • 中西 一弘, 崎山 高明, 長井 直士
    1997 年 44 巻 11 号 p. 753-759
    発行日: 1997/11/15
    公開日: 2009/05/26
    ジャーナル フリー
  • 漏留 信晴, 中島 光一, 藤井 聡
    1997 年 44 巻 11 号 p. 760-767
    発行日: 1997/11/15
    公開日: 2009/05/26
    ジャーナル フリー
    アウクビン(AC)はミズキ科のアオキやオオバコ科オオバコに含まれるイリドイド配糖体である,ACはβ-グルコシダーゼによって反応性の高いアグリコンであるアウクビゲニン(ACN)に加水分解され,ある種のアミノ酸と反応して赤色素が生成した.この着色反応の条件はゲニポシド酸(GSA)とアミノ酸から得られる赤色素と同じであった.ACNは水溶液中でジアルデヒドになり,アミノカルボニル反応によってアミノ基と反応して色素中間体を形成すると考えられた.また,この着色反応は加熱されることや有機酸による酸性によって促進され,反応液は加熱によって経時的に濃色化し,最後にはゲル化したACとグルタミン酸から生成した赤色素の性質を調べた結果,分子量は同じ反応条件でGSAから生成した赤色素よりも大きかった.そしてその赤色素はpH 4-7で高い安定性を示したもののpH 3では沈殿した.赤色素は加熱によってpHが高いほど濃色化し,赤味が減った.また光照射によりpHが低いほど浅色化するとともに退色した.ACとGSAの混合物とグルタミン酸から調製した赤色素は,これらの混合比率に応じた色調を呈し,ゲルHPLCではACまたはGSAに由来した各々の色素のピークに分離できなかった.
    これらのことより,ACから得られる赤色素の生成機構は,GSAを原料とする赤色素の生成機構に類似していると考えられた.
  • 小幡 明雄, 松浦 勝
    1997 年 44 巻 11 号 p. 768-773
    発行日: 1997/11/15
    公開日: 2009/05/26
    ジャーナル フリー
    大豆磨砕時に起こる豆乳の色調変化について調べた.
    (1) 大豆の磨砕温度の上昇に伴って豆乳のL値,b値は減少し,a値は上昇した.これらの変化は豆乳中の過酸化物価の変化と相関していた.
    (2) リポキシゲナーゼの関与を調べるために,リポキシゲナーゼ欠失大豆を用いて同じ条件で磨砕したところ,磨砕温度が上昇しても色調の変化はほとんどなく,リポキシゲナーゼが色調の変化を起こす原因酵素であることがわかった.
    (3) リポキシゲナーゼにより退色する黄色成分について調べた.豆乳のb値を反映しているこの黄色色素は,限外濾過による挙動から,水溶性低分子成分であることがわかった.酵素反応前後の差スペクトルから,420nm付近の吸光度の減少が観察された.HPLCを用いて420nmで分析したところ,多くの成分が酵素反応後に消失していた.その中のメインピークの吸収スペクトルは415nmに吸収極大を有しており,カロチノイド系色素の吸収スペクトルとは異なっていた.
  • 酒井 信
    1997 年 44 巻 11 号 p. 774-778
    発行日: 1997/11/15
    公開日: 2009/05/26
    ジャーナル フリー
    膨潤・収縮を伴う魚肉内への食塩の浸透の経時変化,浸透量と魚肉の体積変化の関係を調べた.また,これらを表わすモデル式を作成し,実測値と比較した.
    この結果,本モデル式は膨潤・収縮の両条件に対し,実測値をよく表わすことがわかった.また,本式は同一の式で膨潤・収縮の両条件に対応できることも明らかにした.これらの結果は,細部では複雑な現象が起こっていると考えられるが,本モデル式作成に当たって使用した仮定や近似が有効であることを示している.また,膨潤・収縮を伴う塩の移動の予測に有効なモデルであると言える.
  • 田尻 尚士
    1997 年 44 巻 11 号 p. 779-787
    発行日: 1997/11/15
    公開日: 2009/05/26
    ジャーナル フリー
    DPCによる豆類太もやしの栄養成分含有量の消長は,ダイズ,リョクトウ両太もやしは,発芽後の生長度合に左右されて成分含有量が変動し,生長が抑制されるDPCでは含有成分が増加し,生長が促進されるControlでは減少した.
    主要成分のタンパク質,脂質,糖質,繊維および灰分含有量の消長は,栽培初期は緩慢に減少し,中期および根部の生長や双葉形成期に至ってより一層減少率が高まった.
    水分およびL-AsA含有量の消長は,両太もやしとも,栽培日数が増加するにつれ含有量も増加し,栽培中期から終期にかけてピークを示した.
    水溶性ビタミンのNiA, VB1, VB2含有量は,両太もやし共に栽培日数の増加に伴い減少し,終期で僅かに増加した.
    DPCによる豆類太もやしの栽培中での栄養成分含有量の消長は,IAA, CBAでは秀芽後の芽生えや生長が抑制,遅延され,栄養成分の分解や生理作用が緩慢となり,消費量が減少して残存率が高まり,含有量が上昇して有効となった.一方,ABA, GA3では,前者とは逆の現象を示して成分含有量は減少し,DPCによる効果は認あられなかった.
  • 梶本 五郎, 山口 真季, 草野 毅徳, 合田 清, 山本 順一郎, 林 佑吉
    1997 年 44 巻 11 号 p. 788-794
    発行日: 1997/11/15
    公開日: 2009/05/26
    ジャーナル フリー
    大麦穀粒を大麦分級装置にて8段階に削離分級した大麦とそれらの焙煎大麦,緑茶,焙煎コーヒー豆,市販の小袋入大麦について温水と有機溶剤にて抽出した抽出物の抗酸化性をランシマット法とAOM試験で検討した.
    (1) 玄麦および分級大麦画分の温水抽出物は,いずれも油脂の酸化を抑制した.中でも玄麦と分級大麦2は他の画分よりもいくらか高い抗酸化性に富んでいた.
    2)焙煎度合の異なる分級大麦2の温水抽出物の抗酸化性は濃色(焙煎15分)>中間色(焙煎14分)>淡色(焙煎13分)の順であった.
    (3) 焙煎分級大麦のエタノール抽出物は抗酸化性を有していたが,エチルエーテル,クロロホルムの両抽出物には抗酸化性は認められなかった.
    (4) ランシマット法とAOM試験による緑茶,焙煎コーヒー豆,焙煎分級大麦の温水抽出物の抗酸化力は緑茶が最も強く,ついで,焙煎コーヒー豆,焙煎分級大麦の順であった.
    (5) 緑茶および焙煎分級大麦の温水抽出物は大豆油,鯨油,いわし油のいずれの油脂に対しても抗酸化性を示し,かっ,添加量が多くなるほど油脂の酸化抑制効果は高くなった.
  • 道畠 俊英, 佐渡 康夫, 守田 弥栄, 榎本 俊樹
    1997 年 44 巻 11 号 p. 795-800
    発行日: 1997/11/15
    公開日: 2009/05/26
    ジャーナル フリー
    SC-CO2を用いて,イカイシル粕から脂質の抽出を行い,更にその,脂肪酸組成について検討を行った.その結果以下のことが明らかになった.
    (1) SC-CO2によりイカイシル粕から脂質の抽出を行った結果,抽出条件としては,抽出時間4時間,抽出圧力250kg/cm2,抽出温度45℃以上が必要であったまた,これらの条件によりイカイシル粕から約22%の脂質か得られた.
    (2) SC-CO2によるイカイシル粕抽出物は多価高度不飽和脂肪酸を多く含んでおり,特にDHA,パルミチン酸,オレイン酸,EPAが多く含まれていた.
    (3) SC-CO2にエントレーナーポンプでエタノールを添加することにより,SC-CO2単独よりも短時間で脂肪酸を抽出することができた.
  • 田尻 尚士
    1997 年 44 巻 11 号 p. 801-806
    発行日: 1997/11/15
    公開日: 2009/05/26
    ジャーナル フリー
    ダイズ太もやしの栽培法として,植物ホルモンのオーキシン(Indole-3-Acetic Acid:IAA),サイトカイニン(Benzyl Adenine: CBA),アブシジン酸(A bscisic Acid: ABA),シベレリン(Gibberellin: GA33-Ace)tate)の4種を用いて混合溶液10ppm濃度での浸漬法による植物ホルモン混合溶液浸漬処理栽培(DMP)を試み,生長と食品物性,水分含有量,収量および表面色調より適性の有無を検討した.
    DMPによるダイズ太もやしの胚軸部と根部の生長は,IA(IAA+ABA),BA(CBA+ABA)の混合によるIAA,CBA高混合下で伸長と根毛発生が抑制され,肥大と食品物性が強化され適性が認められ,有効な栽培法と判断された.
    収量と水分含有量は,IG(IAA+GA3),BG(CBA+GA3)で強化され適性が認められ有効であった.
    表面色調は,生長抑制の弱いIG,BGの高混合下で数値的には僅かに乳黄色を示すが,肉眼観察では差が無く異和感は認められず,抑制の強いIA,BA高混合下で適性が認められ,艶と透明感を呈して有効であった.
    総合的には,DMPは単独植物ホルモン溶液浸漬処理栽培に比して適性が高く良好で有効な栽培法となった.
    IA,BA-1~3(IAAおよびCBAとABAの低混合区)では,市場適性値を満たし適性を有するが,収量増加がやや弱く,浸漬処理栽培溶液濃度,期間,時間などの条件の再考が必要となった.
    DMP法はダイズ太もやしの栽培には極めて有効で,とくに,BA-1~3において適性を有し,CBA高混合が良好であり,混合濃度が太もやしの全般的な生長に大きく影響することが認められた.
  • 伊藤 知子, 釘宮 正往
    1997 年 44 巻 11 号 p. 807-811
    発行日: 1997/11/15
    公開日: 2009/05/26
    ジャーナル フリー
    インゲン豆の加熱による組織の軟化および組織内デンプンの糊化に及ぼす調味料の影響について検討するために,各種濃度の調味料のモデルとなる物質(塩化ナトリウム,スクロース,エタノール,酢酸,グルタミン酸ナトリウム)を用いて,それらの水溶液中でインゲン豆の組織試料を加熱し,軟化割合および組織内デンプンの糊化割合を測定した.
    インゲン豆の加熱による組織の軟化は,約1.0M以上の塩化ナトリウムによって抑制され,スクロース,エタノールによってわずかに抑制された.また,塩化ナトリウム(約1.0M以下),酢酸およびグルタミン酸ナトリウムによって促進された.一方,加熱による組織内デンプンの糊化は,塩化ナトリウムおよびスクロースによって抑制され,グルタミン酸ナトリウムによってわずかに抑制された.また,エタノールおよび酢酸によってわずかに促進された.
  • 村松 芳多子, 永井 利郎, 佐藤 志津子, 落合 祐子, 石村 典子, 伊藤 義文, 木内 幹
    1997 年 44 巻 11 号 p. 812-815
    発行日: 1997/11/15
    公開日: 2009/05/26
    ジャーナル フリー
    大豆タンパク質を酵素分解したPhytoneをSG培地に1%添加すると,市販納豆菌B. subtilis (natto) KFP2の生育がよくなり,粘質物生産も5-10倍増加した.Phytoneは生育と同時に粘質物生産を促進することが明らかになった.それに対してL-グルタミン酸ナトリウムは粘質物増加には効果が大きいが,生育にはあまり関与していなかった.Phytoneの粘質物生産促進効果とL-グルタミン酸ナトリウムの効果は異なると考えられた.
  • 渡部 徳子
    1997 年 44 巻 11 号 p. 816-823
    発行日: 1997/11/15
    公開日: 2009/05/26
    ジャーナル フリー
  • 久保 直哉
    1997 年 44 巻 11 号 p. 824-833
    発行日: 1997/11/15
    公開日: 2009/05/26
    ジャーナル フリー
  • 林 清
    1997 年 44 巻 11 号 p. 834-835
    発行日: 1997/11/15
    公開日: 2009/05/26
    ジャーナル フリー
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