日本食品科学工学会誌
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48 巻, 11 号
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  • 水野 雅史
    2001 年 48 巻 11 号 p. 793-797
    発行日: 2001/11/15
    公開日: 2010/01/20
    ジャーナル フリー
  • 山内 宏昭, 高田 兼則, 山木 一史, 安孫子 俊之
    2001 年 48 巻 11 号 p. 798-806
    発行日: 2001/11/15
    公開日: 2010/01/20
    ジャーナル フリー
  • 荒 勝俊, 大辻 一也, 川合 修次, 大久保 一良
    2001 年 48 巻 11 号 p. 807-815
    発行日: 2001/11/15
    公開日: 2010/01/20
    ジャーナル フリー
    豆乳を原料として醗酵豆乳を製造し,ラットへの摂取試験を行い,高脂肪食,豆乳及び醗酵豆乳を摂取させた時と比較し,以下の結果を得た.
    (1) 醗酵豆乳を摂取させる事で血中の総コレステロール,トリグリセリド,リン脂質いずれも高脂肪食群に比較して有意(p<0.01)に低下した.
    (2) 醗酵豆乳を摂取させる事で糞便中に排泄されるコレステロール量が有意(p<0.01)に増加した.
    (3) 醗酵豆乳を摂取させる事で糞便含水率を有意(p<0.05)に高め,便性を改善する効果を有した.
    (4) 醗酵豆乳を摂取させる事でBifidobacterium及びBacteroidesEubacteriumが増加し,Clostridium perfringensが有意(p<0.05)に減少した.
    (5) 醗酵豆乳を摂取させる事で高脂肪食群に比べァンモニア,インドール,共に減少傾向が認められた.
    以上の事から,醗酵豆乳を摂取する事で腸内環境及び脂質代謝を改善する事がわかった.
    本研究にあたり腸内細菌叢の評価等に関しご指導頂いた理化学研究所微生物系統保存施設の辨野義己博士に感謝致します.
  • 松下 幸之助, 柚木 英明, 伊東 章, 渡辺 敦夫
    2001 年 48 巻 11 号 p. 816-826
    発行日: 2001/11/15
    公開日: 2010/01/20
    ジャーナル フリー
    回転型平板膜モジュール,撹拌翼型平板膜モジュールの2種のセラミック膜モジュールを用いて,十字流濾過により,火入れオリから醤油の回収を検討し,膜モジュールの性能を比較した.まず,濃縮された火入れオリの液物性を測定し,膜モジュールで懸濁液を高濃度濃縮する場合の注意点を明らかにした.つぎに,回転型平板膜モジュールと撹拌翼型平板膜モジュールを用いた醤油オリの全循環濾過により,両膜モジュールの特性を比較した.回転型平板膜モジュールでは邪魔板形状および膜と邪魔板とのクリアランスが膜透過流束にほとんど無関係であった.一方,撹拌翼型平板膜モジュールでは撹拌翼および膜と撹拌翼とのクリアランスを変えることで膜透過流束を大幅に向上でき,撹拌翼型平板膜モジュールは回転型平板膜モジュールよりも同一回転数において膜透過流束を大きくできることを明らかにした.また,濃縮運転を通じて,撹拌翼型平板膜モジュールの圧力損失が小さく,膜透過流束が大きいため,多管状膜モジュール,膜回転型平板膜モジュール,撹拌翼型平板膜モジュールの中で撹拌翼型平板膜モジュールが懸濁液の高濃度濃縮に有効であることを明らかとした.撹拌翼型平板膜モジュールにより回収されたオリ濾過液は,醤油としての品質を十分に保持しており,醤油として転用可能であること,膜モジュールの導入により火入れ醤油からの醤油の回収率が90%から99.7%以上に,すなわち10%以上の醤油の増産と,97%の産業廃棄物の減量という,二っの経済的な効果が得られることが確認された.
  • 吉田 恭一郎, Kyung-il LIM, Hee-Chul CHUNG, 植村 邦彦, 五十部 誠一郎, 鈴木 鐵也
    2001 年 48 巻 11 号 p. 827-834
    発行日: 2001/11/15
    公開日: 2010/01/20
    ジャーナル フリー
    強酸性電解水の殺菌効果と試料表面への影響にっいて検討した.
    (1) 強酸性電解水の割合が高いほど殺菌効果が高くなり,また混合方法により殺菌効果に差が生じた.っまり,強酸性電解水は,低いpHと高い有効塩素濃度を維持した状態で菌と接触するほど高い殺菌効果を得ることができ,また,その殺菌効果は持続的ではなく,被殺菌物と混合すると殺菌効果が減衰することが明らかになった.
    (2) 被殺菌物に対して強酸性電解水が十分量でない場合,有機物等の影響でpHの上昇,有効塩素濃度の低下が生じ,殺菌効果が低下することが明らかとなった.また,カタラーゼ添加効果の検討から,強酸性電解水処理により酸化ストレスを受けて損傷している菌が存在することが明らかとなった.
    (3) 食品モデルとして,NAブロックに大腸菌を植菌したものを使用した結果,強酸性電解水による処理時間に従って,殺菌効果が高くなった.またその時の走査電顕観察による大腸菌の観察像にも相違が認められた.NAブロックを使用することでより液体培地での殺菌試験に比べて食品素材に近い状態で殺菌効果を評価できることが示唆された.
    (4) マグロ付着菌の殺菌に強酸性電解水を使用した場合,マグロの表面構造および菌の存在状態が複雑なため,長時間処理することで殺菌効果が認められたが,それと同時に表面の変色など食品品質への影響も認められた.
  • 山中 洋之, 秋元 政信, 金井 聡, 鮫島 隆, 有原 圭三, 伊藤 良
    2001 年 48 巻 11 号 p. 835-839
    発行日: 2001/11/15
    公開日: 2010/01/20
    ジャーナル フリー
    豚ロース肉を8%あるいは16%の食塩を含む塩漬液に浸漬し,0℃あるいは8℃の温度で塩漬して,経時的に微生物叢と理化学的変化を調査した.
    (1) 8%の食塩濃度と8℃の塩漬温度で耐塩性菌や乳酸菌,酵母などの好ましい微生物が優勢となり,これらの細菌が微生物叢の安定化に寄与していると考えられた.
    (2) 塩漬肉中の食塩濃度は塩漬液の食塩濃度が8%より16%の方が,また塩漬温度は0℃より8℃の方が速く上昇した.しかし,16%の食塩濃度ではハム中の食塩濃度が高くなりすぎることから,塩漬液の食塩濃度は8%の方が好ましいと考えられた.一方,塩漬肉中の亜硝酸根は塩漬液の食塩濃度が8%より16%の方が低くなった.
    (3) 総遊離アミノ酸量は塩漬温度が0℃より8℃の方が高くなったが,ATP関連物質や遊離脂肪酸量は塩漬液の食塩濃度や塩漬温度による大きな違いは認められなかった.
    (4) 微生物叢と食塩濃度,総遊離アミノ酸の結果から,湿塩漬法では塩漬液の食塩濃度が8%で塩漬温度は8℃が好ましいと考えられた.
  • XTT法を用いた牛乳の品質評価(第5報)
    島村 智子, 受田 浩之, 沢村 正義
    2001 年 48 巻 11 号 p. 840-843
    発行日: 2001/11/15
    公開日: 2010/01/20
    ジャーナル フリー
    共に牛乳の熱履歴の指標となり得ることが報告されているXTT法とフェリシアナイド還元法の特性の違いを明らかにするために,異なる加熱処理を施された牛乳のXTT還元性とPRSを測定し,結果の比較を行った.その結果,加熱温度に対する両指標の挙動は酷似していることが判明した.しかし,牛乳,及び脱脂粉乳の貯蔵期間,貯蔵温度に対する挙動は全く異なっており,XTT法が貯蔵日数,貯蔵温度を鋭敏に反映したのに対して,フェリシアナイド還元法で測定したPRSには貯蔵期間中ほとんど値の変動が認められなかった.これは,XTT還元物質であるアミノレダクトンが酸化を受けて減少するのに対して,フェリシアナイドの還元に寄与する物質は酸化を受けにくい比較的安定な物質であることに起因していると考えられた.また,アミノレダクトンはフェリシアナイドの還元には寄与しておらず,XTT法とフェリシアナイド還元法は異なる物質の還元力に基づく熱履歴評価法であることが明示された.今回の結果より,測定操作がフェリシアナイド還元法よりも簡易・迅速であり,なおかつ加熱殺菌温度だけでなく貯蔵条件の指標にもなりえるXTT法は牛乳の品質評価法として実用的に利用できる,有用な方法であると考えられた.
  • 中莖 秀夫, 間瀬 雅子, 長谷川 摂, 藤井 正人
    2001 年 48 巻 11 号 p. 844-847
    発行日: 2001/11/15
    公開日: 2010/01/20
    ジャーナル フリー
    茶添加菓子の一つとして多脂肪系菓子であるクッキーを試作して保存条件と品質変化について検討した.
    (1) 酸素透過度の高いCPPで包装し,暗所で保存した場合には,茶の添加量に応じてPOVの上昇が抑制された.これに対し,明所で保存した場合には茶添加区は,無添加区に比べて極めて短時間の間にPOVが著しく上昇した.これは茶に含まれているクロロフィルの光酸化促進作用によるものと考えられた.
    (2) 包装フィルムの色によってPOVの上昇の速さに差があり,黄や赤の着色フィルムより青や緑を用いた方がPOVの上昇をいくらか遅延させた.
    (3) 酸素透過度の低いKNy/PEで包装し,光照射下で保存した場合には,保存開始後,包装内の酸素が消費されるまではPOVが急上昇したが,それ以後は上昇しなかった.脱酸素剤を併用することでPOVの上昇を長期にわたり抑制した.
  • 後藤 泰信, 奥山 知子, 鵜澤 昌好, 相原 武志, 上脇 達也
    2001 年 48 巻 11 号 p. 848-851
    発行日: 2001/11/15
    公開日: 2010/01/20
    ジャーナル フリー
    2箇所の農園で収獲したジャワAAの発酵過程における糖pH,酸度,更に6種類のアルキルピラジン化合物,またポリフェノール成分及びDPPHラジカル消去能の変化について検討した.
    (1) 発酵期間中の糖組成はフルクトースが3日目に増加し,スクロースが2日目から減少する傾向にあった.pHは発酵2日目から低下し,一方酸度は2日目から増加する傾向にあった.
    (2) 測定した6種類のアルキルピラジン化合物は,発酵の経過に伴ない増加する傾向にあり,中でも特に2, 3, 5, 6-tetramethyl pyrazineにおいては発酵の3日目に急激に増加する傾向にあった.測定したピラジン化合物の合計の値は発酵0日目と比較して3日目には5倍以上増加した.
    (3) 発酵期間中の総ポリフェノール量は6.5~7.4%の間で大きく変化しなかったが,(-)ーエピカテキン含量は発酵2日目から減少し,3日目には発酵前と比較して75%前後に減少した.発酵の経過に伴いDPPHラジカル消去能は若干低下する傾向にあったが,(-)ーエピカテキンの変化と比較すると小さい変化であった.
  • 竹山 恵美子, 畔津 由香, 福島 正子, 谷村 顕雄
    2001 年 48 巻 11 号 p. 852-856
    発行日: 2001/11/15
    公開日: 2010/01/20
    ジャーナル フリー
    Prosky変法により処理した生および乾熱・電子レンジ加熱・蒸煮大豆のIDF, SDF区分の人工消化性を調べると共に,加熱が多糖に及ぼす影響について検討した.
    その結果IDF区分では,胃液,膵液でわずかに消化性が認められた.SDFでは生大豆区分で胃液,膵液および腸液に,電子レンジ加熱大豆から抽出した区分においては膵液,腸液で消化性が認められた.
    一方唾液から腸液までの連続消化ではIDF, SDF区分共に消化性が認められ,その割合は全体的にIDFよりSDFで大きかった.また消化性は蒸煮大豆から抽出した食物繊維区分で最も高く,次いで乾熱,電子レンジ加熱,生大豆区分の順であった.
    HPLCによる連続消化後の糖の分析結果からはIDF,SDF区分共にエリスリトールが最も高く次いでアラビノースとグルコースが検出された.SDF区分ではスクロース,スタキオース,フラクトース,ガラクトースが検出され大豆中のアラビノガラクタンやセルロース,ペントザンなどの低分子化が示唆された.
  • 王 蓉, 綾野 秀志, 古本 敏夫, 近藤 昭, 福井 宏至
    2001 年 48 巻 11 号 p. 857-862
    発行日: 2001/11/15
    公開日: 2010/01/20
    ジャーナル フリー
    野菜や果物を十分に摂取すれば様々な病気の予防につながることが多くの疫学的調査で明らかにされてきている.これには野菜に含まれる様々な機能性成分が大きく関与すると思われる.しかし,野菜の量的な安定供給を可能にするために,栽培条件の改善や品種の改良が活発に行われてきた結果,野菜に含まれる成分の含量や組成が品種間あるいは栽培条件によって変動する可能性がある.本稿では,ゴボウに含まれる機能性成分クロロゲン酸関連化合物の含量と組成に関わる品種・品目間変動を調査した.クロロゲン酸,1, 5-ジカフェオイルキナ酸,1, 5-ジカフェオイルー3-サクシニルキナ酸の組成比に大きな差は認められなかったが,それぞれの含量や合計含量は品種・品目間で大きく変動し,利用する品目によって摂取できる機能性成分の量が異なることが示唆された.
  • 河野 勇人, 姫野 国夫
    2001 年 48 巻 11 号 p. 863-866
    発行日: 2001/11/15
    公開日: 2010/01/20
    ジャーナル フリー
    友麹添加量を仕込量の50%とし,培養日数を3日とり,これを3回繰り返して紅麹製麹量を段階的に増やしていく,多数回友麹添加法と名付ける新規な紅麹の製麹法について検討した.その結果,GABA含量は添加回数を重ねるにつれて徐々に高まり,3回目の5日目を最高値に,その後減少した.また色度については,2回目の2日目までは色素生成が認められないが,3日目以降になると急激に生成された.また糖化力については,1回目の2~3日目から活性の上昇が認められ,回数を重ねるにつれて活性が高まり,GABA同様3回目の5日目を最高値に,その後減少した.製麹中の細菌数の変化は,2回目1日目まで増加したが,それ以降は減少した.これより,この新規な製麹法は,GABA含量や酵素活性の高い高品質の紅麹が得られ,開放形式での製麹中の雑菌汚染を防ぐ可能性のある有効な製麹法と考えられた.
  • 長谷川 暢男
    2001 年 48 巻 11 号 p. 867-875
    発行日: 2001/11/15
    公開日: 2010/01/20
    ジャーナル フリー
  • 高橋 敬一
    2001 年 48 巻 11 号 p. 876
    発行日: 2001/11/15
    公開日: 2010/01/20
    ジャーナル フリー
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