日本食品科学工学会誌
Online ISSN : 1881-6681
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67 巻 , 2 号
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総説
  • 下山田 真
    2020 年 67 巻 2 号 p. 45-57
    発行日: 2020/02/15
    公開日: 2020/02/27
    ジャーナル フリー

    Soymilk production is increasing year-on-year due to being perceived as a good way to obtain many important functional dietary components. Indeed, compared to bovine milk, soymilk production is expected to increase in the future. Considering the balance between supply and demand for protein sources, replacing some meat protein with soybean protein by improving the quality of soybean product is considered valuable. Consequently, this review will examine and summarize the progress of research being conducted on soymilk. A knowledge of soymilk requires an understanding of its structure, and numerous approaches have been taken in this regard. Investigations on heating, milling and extraction in soymilk processing are considered essential. Further, investigations on secondary processing of soymilk, such as concentration, membrane treatment, drying, and freezing are also introduced.

報文
  • 石川 千秋, 兒玉 しずさ, 高柿 了士, 森光 康次郎
    2020 年 67 巻 2 号 p. 58-66
    発行日: 2020/02/15
    公開日: 2020/02/27
    ジャーナル フリー

    市販大豆発酵食品のオリゴ糖含量を定量した結果,マンニノトリオースは納豆,味噌,醤油中に比較的多く含まれる一方,テンペや発酵豆乳,豆乳ヨーグルト中の含量はごく微量であった.したがって,発酵に関与する微生物のフルクトース脱離酵素活性の違いが,発酵産物のマンニノトリオース含量に影響することが示唆された.

    さらに市販納豆についてマンニノトリオース,二糖類のメリビオース含量を定量した結果,マンニノトリオース含量には製品間で大きな幅があり,メリビオース含量が高い製品ほどマンニノトリオース含量は低くなっていた.

    大豆発酵食品(味噌,納豆,テンペ)を自作して発酵期間中のオリゴ糖含量の経時的変化を調べた結果,納豆では発酵期間中生成したマンニノトリオースはほぼそのままの含量を維持していた.また冷蔵期間中の変化もわずかであった.味噌では発酵期間中にマンニノトリオースの減少が見られ,麹歩合や塩分濃度による差異が見られた.

    大豆発酵食品1gあたりのマンニノトリオース含量は,市販食品での傾向と同様に,納豆で高くテンペで低かった.

    大豆使用量あたりのマンニノトリオース含量およびスタキオースからのマンニノトリオース生成効率は,納豆≧味噌≫テンペという傾向であり,使用菌株ごとのフルクトース脱離酵素の活性のほか,麹歩合や塩分濃度など微生物の生育条件の影響を受ける可能性が示唆された.

  • 野村 幸司, 田子 泰彦, 中村 敏英
    2020 年 67 巻 2 号 p. 67-74
    発行日: 2020/02/15
    公開日: 2020/02/27
    ジャーナル フリー

    富山県に伝承されるあゆなれずしの品質に及ぼす麹使用製法の影響を評価するため,麹使用(有麹区)と非使用(無麹区)のなれずしの熟成過程における化学的,微生物学的特性を比較した.有麹区,無麹区ともに熟成中に乳酸の生成とそれに伴うpH低下,遊離アミノ酸の増加,炭水化物および固形分の減少が認められたが,有麹区でその傾向が大きかった.また,両区ともに,熟成過程で乳酸菌が増加したが,無麹区で増加の程度は大きかった.乳酸菌叢は,有麹区では熟成期間を通じてLactobacillus sakeiが優勢であり,無麹区では熟成中に同菌種の割合は低下した.本研究で用いた米麹は,あゆなれずしにおいてL.sakeiが優勢となる安定な乳酸菌叢と良好な風味の形成に寄与することが示唆された.

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