日本食品科学工学会誌
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45 巻, 12 号
選択された号の論文の9件中1~9を表示しています
  • 山下 市二
    1998 年 45 巻 12 号 p. 711-718
    発行日: 1998/12/15
    公開日: 2009/05/26
    ジャーナル フリー
  • 松永 孝光, 柴田 清弘, 山田 順一, 新村 裕, 千国 幸一
    1998 年 45 巻 12 号 p. 719-723
    発行日: 1998/12/15
    公開日: 2009/05/26
    ジャーナル フリー
    食肉,食肉製品の原料肉に使用される獣肉,鳥肉,魚肉の識別を行う目的で,18SリボソームRNA遺伝子を増幅するプライマーRR-1(5'-AAACTGCGAATGGCTCATTAAATCAGTT-3')とRR-6(5'-ACCATCGAAAGTTGATAGGGCAGA-3')を設計した.9種類の獣肉,8種類の鳥肉,2種類の魚肉,ワニ及びカエルから抽出したDNAを鋳型として,95℃で30秒間,60℃で30秒間,76℃で30秒間のサイクルを35回繰り返してPCRを行った.これらの動物から増幅されたPCR産物の大きさはカンガルーで317bp,その他の獣肉は293bp前後,鳥肉はすべて254bp前後,魚肉は267bp前後,ワニは252bp,カエルは270bpであり,PCR産物の大きさの違いを利用して獣肉から鳥肉,魚肉を識別することが可能であった.しかも,カンガルーと他の動物との識別も可能であった.カンガルー,ウシ,ワニ.シチメンチョウ,カエル,スケソウダラのPCR産物の塩基配列を決定した結果,動物種類によって塩基配列の長さが異なる原因は18SリボソームRNA遺伝子のループ10領域の違いによることがわかった.この方法をいくつかの食肉製品について適用したところ,獣肉,鳥肉,魚肉の存在を1度のPCR分析で識別することが可能であった.
  • 酒井 信
    1998 年 45 巻 12 号 p. 724-727
    発行日: 1998/12/15
    公開日: 2009/05/26
    ジャーナル フリー
    Low temperature-high speed dehydration of a high moisture content material by vertical air blowing from a narrow slit to the surface of the material moving horizontally was studied. As a part of this study, prior to drying experiment blowing out of aqueous solutions on a surface of flat plate by air blow was measured under different conditions of air velocity (νa), moving velocity of the plate (νs), viscosity of solution (μ), and initial thickness of solution (δ0). These measurements were made using several kinds of viscous oils instead of aqueous solutions to obtain the data without evaporation, and the results were compared with a model equation derived in this study. The experimental results were well correlated with a parameter ν2a/μνs, and agreed well with the model equation. On the other hand, the effect of initial load was negligible in the equation with the value of k evaluated from the experimental result. From these results, a simple approximate equation was obtained independently of initial load. This equation also agreed well with the experimental results.
  • 熊沢 賢二, 増田 秀樹, 西村 修, 加藤 竜夫
    1998 年 45 巻 12 号 p. 728-734
    発行日: 1998/12/15
    公開日: 2009/05/26
    ジャーナル フリー
    熱水により抽出した紅茶の香気寄与成分について検討し,以下の結果を得た.
    1) 紅茶の熱水抽出液よりカラム濃縮法を用いて香気を分離濃縮した.カラムからの香気成分の溶出に用いる溶媒組成をジエチルエーテル:イソペンタン(4:1)とすることにより,GC分析可能な試料を調製することができた.
    2) AEDAによりFD-ファクターを測定し,ダージリンの熱水抽出液香気に寄与する23ピークを見いだした.さらに,GC-MSおよびMDGCを用いて23ピークに含まれている28の香気寄与成分を明らかにした.5-ethyl-2,3-dimethylpyrazine,2-acetyl-3-methylpyrazine,2-hydroxy-3-methyl-2-cyclopenten-1-one を茶類(不発酵茶,半発酵茶,発酵茶)より初めて確認した.また,4-vinylguaiaco1を紅茶中に初めて見いだした.
    3) AEDAによりダージリンの熱水抽出液中に確認した香気寄与成分は,アッサムおよびウバの熱水抽出液でも全て確認することができた.その結果,3種の紅茶の熱水抽出液の香気差は含有する香気成分の種類の違いによるものではなく,それらの成分量の差に起因するものと考えられる.
  • 鈴木 雅博, 永田 忠博, 小巻 克己
    1998 年 45 巻 12 号 p. 735-739
    発行日: 1998/12/15
    公開日: 2009/05/26
    ジャーナル フリー
    X線分析顕微鏡は,大気圧下で,試料の前処理なしに元素分布の測定が可能である.ただし,検出感度が低い,測定対象元素が限定されるなどの問題もある.今回本装置にてサツマイモなどのミネラル分布を測定し,以下の知見を得た.
    (1) サツマイモでは,カリウムとカルシウムの分布に差があり,カリウムは表皮が,カルシウムは皮層部が高濃度であった.対して,玄米,ジャガイモ,大豆では両ミネラルの分布に差は見られなかった.
    (2) 不均一系の食品材料でも実際のミネラル分布を正確に画像化できるかを確認するため,サツマイモの各部位のミネラル含有量を,ICP-AESにより定量した.その結果,分布画像と定量値は一致していることがわかった.
    (3) 今回の材料では,カリウムとカルシウムのみで明瞭な分布像が得られた.
  • 稲熊 隆博, 安本 光政, 古口 勝, 小林 猛
    1998 年 45 巻 12 号 p. 740-743
    発行日: 1998/12/15
    公開日: 2009/05/26
    ジャーナル フリー
    トマト果皮からのリコピンの効率的な抽出を目的とした超臨界二酸化炭素による抽出条件,原料処理方法を検討した.リコピンの抽出条件を抽出圧力270kg/cm2,抽出温度40℃に設定した.この条件下において,原料の乾燥方法とリコピンの抽出率との関係を調査した結果,抽出率が最も高かったのはエタノール脱水であり,リコピンの抽出率は約90%であった.
  • 太田 義雄, 川岸 舜朗
    1998 年 45 巻 12 号 p. 744-747
    発行日: 1998/12/15
    公開日: 2009/05/26
    ジャーナル フリー
    (1) 水溶液中でのアリルイソチオシアナート(AITC)の分解に及ぼすアミノ酸の影響はアミノ酸の種類,その濃度により差異が認められた.影響の大きいアミノ酸としては疎水性グループでは,アラニン,シスチン,システィン,ロイシン,メチオニン,フェニルアラニン,トリプトファン,中性グループでは,スレオニン,チロシン,塩基性グループではアルギニン,リジンであった.これらアミノ酸は低濃度(1mM~4mM)の共存でもAITCの分解を促進した.
    (2) AITCとアミノ酸との相互反応はアミノ酸分子内に求核種のあるアミノ酸が大きく,AITCの分解を促進した.特に,システィンでは-SH基がその反応に関与していると考えられ,その反応性は他のアミノ酸の求核種に比べて極めて大いことが推測された.
  • 田川 彰男, 村松 良樹, 田中 親紀, 川上 昭太郎, 境 博成
    1998 年 45 巻 12 号 p. 748-751
    発行日: 1998/12/15
    公開日: 2009/05/26
    ジャーナル フリー
    果汁の密度,蒸気圧の測定結果から,以下ことが導かれた.
    (1) 果汁の比容積は温度と濃度双方の関数として,式(1)で表される.
    (2) 各濃度における水蒸気圧と温度,濃度の関係は,Antoine式を濃度補正した式(2)で表される.
    (3) 式(2)を利用することにより,濃度依存性を加味した果汁のΔHνがClapeyron式から直接計算される.
    (4) 果汁のΔHνに関して,次の実験式が導かれた.
  • 田中 泰則
    1998 年 45 巻 12 号 p. 752-753
    発行日: 1998/12/15
    公開日: 2009/05/26
    ジャーナル フリー
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