糖類添加発酵やアルコール抽出によることなく新しい付加価値のある酒類の開発を目的として,キャベツを液化・糖化し,発酵を試みた。キャベツに3倍量の水を添加し,キャベツをセルラーゼA,ペクチナーゼG,アミラーゼAD及びスミチームSの4種類の酵素で液化・糖化処理を行った結果,酵素添加量8%の試験区で,グルコース濃度2.5%の溶液を得ることができた。その処理液を白ワイン酵母
Saccharomyces cerevisiae RIB 1027(wine yeast W-3)でアルコール発酵試験を行った結果,1.8%(V/V)のアルコールが生成され,酒類が製造できることが判明した。その発酵液には機能性成分といわれているスルフォラファンが39.6 mg/100mL含まれることが分かった。これらの試験結果より,新しいキャベツの酒類の製造が可能となることが分かった。
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