日本醸造協会誌
Online ISSN : 2186-4012
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107 巻, 4 号
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解説
研究
  • 数岡 孝幸, 武田 洸平, 中田 久保
    2012 年107 巻4 号 p. 271-278
    発行日: 2012年
    公開日: 2017/12/11
    ジャーナル フリー
    麹から調製した麹汁培地に乳酸および固形成分としてカゼインを添加した集積培地を用いて集積培養を行った結果,分離株NY2-1~5株が得られた。分離酵母の生理学的性質からNY2-1~4株は清酒酵母タイプ,NY2-5株は泡盛酵母タイプと判断された。
    清酒の小仕込み試験において,NY2-1株は清酒酵母K-9株と同等の発酵力を示した。また製成酒の香気成分組成および有機酸成分組成において,NY2-1株は高カプロン酸濃度,高A/B比,高MA/SA比を示す酵母であることが明らかとなった。26S rDNA-D1/D2領域およびITS領域の塩基配列を基にした同定の結果,NY2-1株はS. cerevisiaeであり,K-9株と近縁であることが示唆された。NY2-1株は,清酒製造用酵母として利用可能であると思われた。
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