ミリタリス冬虫夏草子実体をサツマイモ焼酎に浸漬させ,サツマイモ焼酎の冬虫夏草スピリッツ(SCS)を作製した。種々の分画カラム(HP20,Sephadex G25,HPLC(C-18))により得られたSCSの画分について,細胞及びマウスモデルによりその抗炎症作用を解析した。
①RAW 264.7培養細胞においてSCSから分画されたF1C-Ⅲが細菌性リポ多糖(LPS)誘導性COX-2の発現を有意に抑制した。
②ICRマウスにおいては,F1C-Ⅲが炎症性因子IL-6やTNF-αの血清中レベルを有意に低減させ,マウスの足浮腫症状を緩和した。
また,F1C-Ⅲの主成分はコルジセピンであると前報で同定した。このことより,冬虫夏草スピリッツ(金霧島,SCS)のコルジセピンが抗炎症作用を発揮することが示唆された。
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