日本醸造協会誌
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94 巻, 12 号
選択された号の論文の9件中1~9を表示しています
  • 大河内 基夫
    1999 年 94 巻 12 号 p. 947
    発行日: 1999/12/15
    公開日: 2011/09/20
    ジャーナル フリー
  • 大内 弘造
    1999 年 94 巻 12 号 p. 948-955
    発行日: 1999/12/15
    公開日: 2011/09/20
    ジャーナル フリー
    泡なし清酒酵母は, 現在では清酒製造の主流を占め, 冷蔵生地製パン法を可能とする酵母はパンの製造工程に画期的な方法である。このように筆者らが行ってきた酵母の基礎的な研究が, 酵母による発酵食品の発展につながっている。本稿では筆者らが行ってきた研究の成果について, 有用酵母の育種を中心に解説していただいた。
  • 横塚 弘毅
    1999 年 94 巻 12 号 p. 956-965
    発行日: 1999/12/15
    公開日: 2011/09/20
    ジャーナル フリー
  • 橋爪 克己
    1999 年 94 巻 12 号 p. 966-973
    発行日: 1999/12/15
    公開日: 2011/09/20
    ジャーナル フリー
    ワインでは, ブドウの品種, 生産地域や気象条件さらには収穫時期などが重要視されている。
    メトキシピラジン化合物は, これまでカベルネ・ソービニヨン種の特徴的な香り成分と報告されているが, 検出及び定量が困難な化合物であった。
    本稿では, ブドウ及びワインにおけるメトキシピラジン化合物の挙動について解脱していただきたい。今後, 日本におけるブドウの栽培, さらにはワイン醸造への進展が期待される。
  • 染谷 光男
    1999 年 94 巻 12 号 p. 974-979
    発行日: 1999/12/15
    公開日: 2011/09/20
    ジャーナル フリー
    醤油の国際化が進んでいる。キッコーマンは1973年に米国工場を建設したのを皮切りにアジアに2拠点, さらには97年ヨーロッパ工場, 98年米国カルフォルニア工場へと海外での生産拠点を設けている。今回はオランダのヨーロッパ工場建設の経緯と国際戦略, 特にヨーロッパを中心に事業展開の経緯を解脱していただいた。
  • 張 文学, 森村 茂, 木田 建次
    1999 年 94 巻 12 号 p. 989-997
    発行日: 1999/12/15
    公開日: 2011/09/20
    ジャーナル フリー
    作業性の改善および製造コストの低減を目的に一日放置した蒸留残液を用いて返し仕込みによる特定米穀からの米焼酎製造のための実用化試験を行った。得られた結果を以下に要約する。
    (1) 醪粘度低下用酵素としてTrichoderma起源のセルラーゼ系市販酵素剤Vを選択し, 小仕込みによりその添加量を醪1lに対してタンパク質濃度で23mgとした。また, 一日放置した蒸留残液を用いても醪1lに対してクエン酸を3g以上添加することにより, 雑菌の増殖を防止することができた。
    (2) 小仕込み試験の結果に基づき, 排出された蒸留残液にクエン酸を添加し一日放置した後, この蒸留残液に掛け米として特定米穀と選択した酵素剤Vを添加し, 実用化試験を行った。7日後 (8日目) に生成されたエタノール濃度は18%v/vに達し, 醪中の乳酸濃度および酢酸濃度はそれぞれ2, 130mg/l, 180mg/l以下であった。2回の実用化試験でのアルコール収得歩合は467ml/kgと478ml/kgとなり, 従来の収得歩合450ml/kgに対して4~6%高いものであった。
    (3) 4名のパネラーによる官能試験 (3点法) では, 3名が評価1を付け, 返し仕込みで製造した焼酎はエステル香が従来のものよりも高く, 若干華やかすぎるところもるが, 甘味, うま味があると評価された。
  • 穂坂 賢, 角本 琢磨, 大竹 聡, 中田 久保, 坂井 劭
    1999 年 94 巻 12 号 p. 998-1005
    発行日: 1999/12/15
    公開日: 2011/09/20
    ジャーナル フリー
    麹菌の生産する抗菌性物質・Yeastcidinの特性を利用し, 窒素源をアスパラギンとした合成培地にYeastcldln粗物質を250mg/l添加した合成培地を用いた集積培養法にて, 土壤からの清酒酵母の選択分離について検討した。
    酒造蔵周辺の土壤4点より, Yeastcldin添加, 無添加合成培地にて各10株ずつの計40株のSaccharomyces属を分離し, その性質を調べたところ, Yeastcldin添加合成培地にて分離した酵母は全て清酒酵母タイプであったが, Yeastcidin無添加合成培地にて分離した酵母は, 29株が清酒酵母タイプであり, 11株は焼酎酵母タイプであった。
    また, ワイン工場周辺の土壤3点について, Yeastcidin添加合成培地とぶどう果汁培地にてそれぞれ集積培養を行ない各10株ずつの計30株のSaccharomyces属を分離した。Yeastcidin添加合成培地にて分離した酵母は, 全て清酒酵母タイプであったが, ぶどう果汁培地にて分離した酵母は全て清酒酵母以外の他のSaccharomyces cerevisiaeであった。さらにそれぞれ分離した酵母を清酒もろみにて発酵試験を行なったところ, Yeastcidin添加合成培地より分離した酵母は, ボーメの切れもよく, アルコールの生成も15.7%から16.8%と対照のK-7酵母と同程度かそれ以上であった。
    さらに有用清酒酵母の分離を目的に, 花からの清酒酵母タイプの酵母を分離したところ, 20点中14点の花よりSaccharomyces属の酵母を分離し, その内3点の花より泡なしの清酒酵母タイプ酵母を, 10点の花より高泡の清酒酵母タイプの酵母を, 1点の花よりYeastcidinに対する抵抗性を有する清酒酵母以外の他のSaccharomyces属の酵母を分離した。
  • 稲橋 正明, 吉田 清, 蓼沼 誠
    1999 年 94 巻 12 号 p. 1006-1015
    発行日: 1999/12/15
    公開日: 2011/09/20
    ジャーナル フリー
    窒素源の種類によつては培養条件により, 高頻度にTTC染色性のないコロニーが現れることを見出した。それらTTC染色性のない酵母の性質及び醸造特性について調べた。
    セリン, チロシン, アスパラギン及びアスパラギン酸を単独添加した培地を用い35℃ 以上で培養した場合に, TTC Whiteのコロニーが高頻度で出現した。
    これらTTC Whiteのコロニーの出現は特にアスパラギン酸及びアスパラギンを用いた場合に著しかった。
    TTC White株はグリセリン培地に生育せず, チトクロームa+a3の吸収スペクトルが消失していることから呼吸欠損菌であった。
    これら呼吸欠損菌を用いて小仕込みを行い, 小仕込み酒の成分結果を親株 (TTC Red) と比較したところ, 発酵の遅れ, 酸度の上昇 (リンゴ酸, 酢酸の増加), 香りの低下を招いた。
  • 須見 洋行, 矢田貝 智恵子, 須見 敦
    1999 年 94 巻 12 号 p. 1016-1018
    発行日: 1999/12/15
    公開日: 2011/09/20
    ジャーナル フリー
    我々が日頃食べている大豆発酵食品, 特に納豆中には活性酸素消去系であるSODとカタラーゼの両酵素が共に高濃度含まれていることを明らかにした。
    納豆中のSODは乾燥重量1g当たりで約250単位 (cu) という市販のSOD剤にも劣らないほど強力な活性を持つこと, また納豆から得られた同酵素画分は非透析性で熱にも比較的安定であり, 経口投与でも効果を示すことが分かった。
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