日本醸造協会誌
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87 巻, 7 号
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  • 茂田井 宏
    1992 年 87 巻 7 号 p. 482
    発行日: 1992/07/15
    公開日: 2011/09/20
    ジャーナル フリー
  • 佐藤 勝
    1992 年 87 巻 7 号 p. 483-486
    発行日: 1992/07/15
    公開日: 2011/09/20
    ジャーナル フリー
    酒造従業員の後継者不足は深刻であるが, 杜氏の老齢化も大きな問題である。本稿では杜氏の老齢化による引退に伴って製造部長を努めていた技術者が杜氏の代わりとなって酒造りを行ってきた経験を語っていただいた。中小メーカーの好例となろう。
  • 澤村 龍雄
    1992 年 87 巻 7 号 p. 487-491
    発行日: 1992/07/15
    公開日: 2011/09/20
    ジャーナル フリー
    吟醸酒が消費者に評価され生産量が年々増加している。これからの清酒業界の方向を示しているのではないかと思われる。本稿では居酒屋経営で日々消費者との接点にある筆者に, 居酒屋の吟醸酒戦略と級別完全廃止後の清酒造りの方向について提言していただいた。
  • 若井 芳則
    1992 年 87 巻 7 号 p. 492-496
    発行日: 1992/07/15
    公開日: 2011/09/20
    ジャーナル フリー
    清酒醸造は, 麹菌や酵母という微生物を利用しているためまだまだ未知の部分が多いが, 本稿は近赤外分光法という新しい手法で, 原料米の酒造適性や麹菌の増殖などを解析し, 多くの情報を得ることにより未知の部分を解明することを試みた結果を解説していただいた。
  • 伊藤 清
    1992 年 87 巻 7 号 p. 497-502
    発行日: 1992/07/15
    公開日: 2011/09/20
    ジャーナル フリー
    酒造りは, 消費者に喜ばれる高品質のお酒を安価に造ることが目標であるが, その基本は原料米の溶解の制御と考えられる。本稿は原料米の溶解性について, お米の微細構造という観点から眺めてみた結果を解説していただいた。
  • 原山 文徳
    1992 年 87 巻 7 号 p. 503-509
    発行日: 1992/07/15
    公開日: 2011/09/20
    ジャーナル フリー
    味噌のうま味の醸成に不可欠なグルタミン酸の生成にグルタミナーゼが重要な役割を演じている。そこで, 本酵素の諸性質と新たに開発された枯草菌起源のグルタミナーゼによるグルタミン酸生成促進効果について解説していただいた。
  • 丸山 新次
    1992 年 87 巻 7 号 p. 510
    発行日: 1992/07/15
    公開日: 2011/09/20
    ジャーナル フリー
  • 苅谷 幹治
    1992 年 87 巻 7 号 p. 511
    発行日: 1992/07/15
    公開日: 2011/09/20
    ジャーナル フリー
  • 西内 権一郎
    1992 年 87 巻 7 号 p. 512
    発行日: 1992/07/15
    公開日: 2011/09/20
    ジャーナル フリー
  • 丸茂 晋吾
    1992 年 87 巻 7 号 p. 513
    発行日: 1992/07/15
    公開日: 2011/09/20
    ジャーナル フリー
  • 耐塩性キラー酵母に関する研究 (第2報)
    三輪 昭生, 伊藤 寛, 新国 佐幸
    1992 年 87 巻 7 号 p. 521-526
    発行日: 1992/07/15
    公開日: 2011/09/20
    ジャーナル フリー
    耐塩性キラー酵母Debaryomyces hansenii TK-5のキラートキシンの生産性と安定性の向上を検討した結果, 以下のような知見が得られた。
    1. 食塩添加YM培地に塩化カリウム, リン酸2水素カリウム, 塩化マグネシウム, 塩化カルシウムを添加し培養することにより, キラートキシンの活性が上昇することが認められた。特に塩化カリウム200mMの添加により, 活性が8倍程度上昇することが認められた。
    2. キラートキシンの安定化には, 糖, 糖アルコール, 硫安, 塩化ナトリウムの添加が効果があり, 熱安定性の向上には20~50%のイノシトール, pH安定性の向上には30%飽和の硫安の添加で顕著な効果が認められた。
    3. アルギニン, ヒスチジン, グルタミン酸の添加により, キラートキシンの活性は低下した。
  • 大森 俊郎, 長野 壮一, 手島 菜奈子, 下田 雅彦
    1992 年 87 巻 7 号 p. 527-532
    発行日: 1992/07/15
    公開日: 2011/09/20
    ジャーナル フリー
    1. 平成2年度鹿児島県産ダイセンゴールドを用い, 精麦歩合が異なる精麦の形状観察, MG染色, 電子顕微鏡観察を行った。外皮を除去した大麦は数層の種皮と1~3層の糊粉層が見られた。60%精麦程度で糊粉層はほとんど除去され, 表面に胚乳細胞が露出していた。
    2. 粗たんぱくは玄麦の外層部にその35%が存在し, 粗脂肪は糊粉層に多く, その40%が存在していることがわかった。
    3. 大麦加水分解物の糖組成を検討し, グルコース以外にキシロース, アラビノースおよび微量のマルトース, ガラクトースの存在が確認された。玄麦中の糖組成はグルコース86%, キシロース8%, アラビノース6%で搗精が進むに従って, キシロース, アラビノースは減少し, グルコースは増加していた。45.1%精度でもキシロース, アラビノースはともに約1%含まれ, 清酒原料米とは明らかな違いが認められた。
    4. 全脂肪酸量は玄麦中で0.43%で搗精により減少した。脂肪酸組成はリノール酸55%, パルミチン酸30%, オレイン酸1%で搗精により不飽和脂肪酸の割合は減少し, パルミチン酸は増加していた。
    5. 15℃における吸水性の経時変化を調べた。吸水速度は精麦歩合が低いぼど速く, 35%吸水に達する時間は精麦歩合によっては45分以上の違いが見られた。
    最後に, 本研究遂行にあたりご指導いただきました三和酒類株式会社和田昇代表取締役研究所長に感謝致します。また大麦加水分解物の糖分析方法について, ご指導いただきました大分工業試験場化学部の古江国昭氏, 樋田宣英氏に感謝致します。
  • 高辻 渉, 池本 重明, 阪口 奉平, 南 広己
    1992 年 87 巻 7 号 p. 533-537
    発行日: 1992/07/15
    公開日: 2011/09/20
    ジャーナル フリー
    市販梅酒を原料にして, 固定化酵母を30%充填した3段式ソロバン型バイオリアクターを使い発酵梅酒を生産した。使用酵母は本センターが糖抽出梅果汁から分離した酵母P-1を用いた。
    1.基質としては, 市販梅酒を1.5, 2倍に希釈したものを用いた。
    2.梅酒の香味は, 温度による影響が小さいため, 発酵温度25℃で香味の優れた発酵梅酒を効率よく生産することができた。
    3.基質が2倍希釈の場合, 空間速度0.13hr-1でアルコール11%の発酵梅酒を30日間安定に生産することができた。基質が1.5倍希釈の場合, アルコール13%の発酵梅酒を生産するために空間速度0.044hr-1で運転したところ, 25日目頃からアルコール生産性が低下した。これは, 基質が高酸度, 高アルコールのために酵母がダメージを受け, 固定化酵母内の生菌数が減少したためと考察された。
    4.生成した発酵梅酒中には, クエン酸, リンゴ酸, 酢酸, コハク酸, 乳酸等の有機酸および酢酸イソブチル, イソアミルアルコール, 酢酸エチル等の香気成分が存在し, 従来の市販梅酒に比べ酒質のまろやかなワイン的な梅酒を造ることができた。
  • 中間規模発酵試験
    村松 俊輔, 伊東 成起, 佐野 芳仁, 兎束 保之
    1992 年 87 巻 7 号 p. 538-544
    発行日: 1992/07/15
    公開日: 2011/09/20
    ジャーナル フリー
    醤油麹を高温で自己消化させて得た加水分解物に食塩とグルコースを適宜溶解させて未発酵諸味を調製し, これに耐塩性乳酸菌 (Pediococcus halophilus) および2種類の耐塩性酵母 (Zygosaccharomyces, Candidaversatilis) を接種して醤油製造を目的とした中間規模 (約1トン) 発酵試験を行った。
    発酵には2つの方法を採用した。第一の方法は一つのタンク中ではじめに乳酸発酵, 次に酵母によるアルコール発酵と調熟を段階的に行わせる一槽二段階発酵である。第2の方法は三つの異なるタンク中に入れた未発酵諸味に上記3種類の微生物を別々に入れて発酵させた後に一つのタンクに混合させる三槽/一槽発酵である。いずれの発酵方式でも発酵の終点で, 乳酸量は0.99/dl以上, エタノールは29/dl以上であった。さらに醤油に熟成香を与える主要な化合物とされる4-エチルグアヤコールが諸味中に生成された。
    一槽二段階発酵方式で通算99日間の発酵と調熟を行って得られた諸味の濾液と常法で得られる濃口醤油生揚げは, 官能検査上, 同等の品質であると判定された。中規模試験では醤油麹の自己消化および発酵のいずれにおいても規模の拡大による不都合な影響は見出せなかった。
    終りに, 本研究を行うにあたり積極的にご支援を賜わりました武田食糧 (株) 武田辰男会長, 武田与信社長および武田与光副社長に深謝致します。また, 本研究の発表を許可された同社役員各位に, また討論に参加して下さった志村嘉久氏, 小野賢一氏, 二宮英夫氏, 成分分析を担当された技術開発課課員各位に謝辞を呈します。
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