日本臨床細胞学会雑誌
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36 巻, 2 号
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  • 荒井 祐司, 都竹 正文, 坂本 穆彦
    1997 年 36 巻 2 号 p. 109-114
    発行日: 1997/03/22
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
    組織学的に確定診断の得られた甲状腺低分化型乳頭癌13症例と甲状腺高分化型乳頭癌17症例の穿刺吸引細胞診標本より両型の細胞像を比較し, 低分化型の細胞学的特徴を明らかにすることを目的として検討を行った.
    低分化型の細胞学的特徴は, 1. 小集塊での出現が主で, 孤立散在傾向も認められる. 2. 集塊は, 細胞配列の乱れと重積性が強く, 一部には結合性の低下 (ほつれ) が認められる. 3. 核は高分化型より大型で楕円形が主体, 大小不同性が強い. 4. 同一標本上に, 高分化型の集塊の出現を認めることがある.
    また, 正常および良性濾胞上皮細胞, 高分化型, 低分化型との核の形状の比較を行った結果, 核の大きさ, 大小不同性, 核形 (核の丸さ) において濾胞上皮と高分化型および低分化型の間に有意差が認められ (t-検定), 核の形態からも鑑別が可能であることが示唆された.
  • 反応性リンパ球増殖性疾患との鑑別において
    広川 満良, 畠 栄
    1997 年 36 巻 2 号 p. 115-118
    発行日: 1997/03/22
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
    悪性リンパ腫12例と反応性リンパ球増殖性疾患である橋本病4例および慢性甲状腺炎6例を対象に細胞学的鑑別を行った. 悪性リンパ腫では出現細胞の20%以上が大型細胞で, 小型細胞は20%以下であったのに対し, 良性疾患では大型細胞が20%以下, 小型細胞が20%以上であった. 中~大型細胞にみられる分葉核の出現頻度は, 悪性リンパ腫では10%以上であったが, 良性疾患では10%以下であった. 核クロマチンの不均等分布, 核線, lymphoglandular bodiesは悪性リンパ腫を, 一方, 上皮細胞集塊の存在は良性を示唆する所見と考えられた.
  • 加藤 拓, 高橋 久雄, 安藤 智子, 津嶋 朋子, 井田 喜博, 上原 敏敬, 唐司 則之, 渡辺 義二, 佐藤 裕俊, 武田 敏
    1997 年 36 巻 2 号 p. 119-123
    発行日: 1997/03/22
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
    当医療センターにおける乳癌症例のうち, 乳房温存手術を施行した33例に対し, 切除標本断端への癌細胞の存在を検索するために術中迅速擦過細胞診を施行したので, その成績について報告する.
    1. 感度100.0%, 特異度90.7%, 正診率は92.4%であった.
    2. 真の陽性例は非浸潤性乳癌が大部分であり, 誤陽性例は乳管過形成であった. その細胞学的鑑別点は (1) 背景に出現する細胞の種類と数.(2) 上皮細胞集塊の結合性と付着する筋上皮細胞の有無.(3) 上皮細胞の核形, 核大小不同と管腔周囲の核形.(4) 核クロマチン濃染と核小体の出現などであった.
    3. 断端陽性部位は乳頭側が9例 (36%) と最も多く, また主病巣の組織型は乳頭腺管癌が7例 (58%) と多かった. 4. 癌の乳管内進展の平均距離は乳頭側が15.3mmと最も長く, 次いで上外側6.4mm, 下外側6.2mm, 末梢側5.0mmであった.
    細胞診の正診率は比較的良好なものであったが, さらに向上させるためには非浸潤性乳癌と乳管過形成の細胞像を的確に鑑別することが必要であった. また乳管内進展の平均距離は乳頭側が他側の約2.5~3倍と長く断端陽性を示しやすいため, 特に乳頭側を十分に検索することが重要と考えられた.
  • 広川 満良, 玉井 美奈子
    1997 年 36 巻 2 号 p. 124-127
    発行日: 1997/03/22
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
    壊死性ワルチン腫瘍の塗抹細胞像を明らかにする目的で, 壊死性ワルチン腫瘍4例と定型的ワルチン腫瘍16例の塗抹細胞像を比較検討した.その結果, 壊死性ワルチン腫瘍の塗抹細胞像の特徴として,(1) 壊死に陥った上皮細胞やリンパ球が多い,(2) 好酸性細胞は個々散在性に出現し, シート状には出現しない,(3) 扁平上皮細胞が高頻度に出現する,(4) 背景に好中球や組織球が目立つ,(5) ヘモジデリンやヘマトイジンがみられることがある, などが挙げられた.壊死性ワルチン腫瘍では典型的な好酸性細胞が観察されない症例もあり, そのような症例では肥満細胞, 同心円状濃縮蛋白, 穎顆状背景などが壊死性ワルチン腫瘍を示唆する所見になると思われた.
  • 広川 満良, 椛田 美由紀, 清水 道生
    1997 年 36 巻 2 号 p. 128-131
    発行日: 1997/03/22
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
    筋上皮細胞の多彩な形態像を明らかにする目的で, 多形腺腫30例の塗抹標本を対象に形態学的検討を行った. 筋上皮細胞は上皮様集塊型, 形質細胞様型, 粘液腫様型, 紡錘形細胞型の4型に分類することができ, それぞれの出現頻度は46.7%, 60.0%, 66.7%, 20.0%であった. これらの型は単独で出現するよりも混在してみられることが多く, 多彩な形態をした筋上皮細胞がみられることが本腫瘍の特徴と考えられた.
  • 有光 佳苗, 鐵原 拓雄, 成富 真理, 畠 栄, 広川 満良, 桜井 孝規
    1997 年 36 巻 2 号 p. 132-135
    発行日: 1997/03/22
    公開日: 2011/12/05
    ジャーナル フリー
    tigroid backgroundは, 精上皮腫の乾燥固定Wright-Giemsa染色標本の背景に出現する縞模様のことである. われわれは, 7例の精上皮腫症例の塗抹標本を観察し, tigroid backgroundの出現に関する因子を検討してみた. その結果, tigroid backgroundは細胞質の破砕によっ作られる構造で, 腫瘍細胞が豊富なグリコーゲンを有していること, ある程度以上の密度で細胞が塗抹されていること, 良好な乾燥固定が行われていること, 裸核状になっていることなどの条件が満たされている場合に出現することを明らかにした.
  • 鐵原 拓雄, 下奥 美佳, 有光 佳苗, 大杉 典子, 三宅 康之, 畠 榮, 広川 満良
    1997 年 36 巻 2 号 p. 136-140
    発行日: 1997/03/22
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
    スクリーニングにおいて一次スクリーニングで偽陰性とされた症例を見直し, その頻度や原因を検索した.検討対象は1991年から1995年までの5年間に当施設にて一次スクリーニングで陰性とされた44,962症例中二次スクリーニングで疑陽性もしくは陽性と判定された133例で偽陰性率は0.29%であった.高い偽陰性率を示した要素は, 月曜日の検査日, 尿, 胸腹水, 胆汁などの液状検体, 経験年数が3年以下のスクリーニング検査士, 異型細胞少数例, 炎症や変性を伴う例などであった.スクリーニングの見落しを少なくするためには, 上記のことに留意し, 常に個人の技術の向上を計ることと, 積極的にダブルスクリーニングの制度を取り入れることが必要と思われた.
  • 染色性の具体的表示方法と市販染色液の比較
    谷口 恵美子, 阪本 米和, 岩谷 月久美, 西村 千枝子, 中村 靖司, 横井 豊治, 覚道 健一
    1997 年 36 巻 2 号 p. 141-145
    発行日: 1997/03/22
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
    細胞診断業務においてわれわれは日常パパニコロウ染色を用いている.このパパニコロウ染色には, 5種類の色素が含まれており, その色調によって角化の程度の識別, 細胞型の推定, また核クロマチンの所見や増量の程度を知ることができる.しかし, それらは感覚的, 主観的であり, 検鏡する者によって, 染色結果の評価に若干の差があると思われる.そこで今回われわれは, エオジン, ライトグリーン, オレンジG, ヘマトキシリンの色調を数値化することにより, パパニコロウ染色を客観的に評価できるのではないかと考え, 繊維の染色結果を評価するため開発されたLab表色法を用い市販の4社の染色液, それぞれの色調の違いを測定し比較を行った.この方法により観察による色調の差を数値の差として表わすことを可能にすることができたので報告する.
  • 画像解析装置による判定の基礎的検討
    稲垣 伸介, 小林 勲, 堀内 文男, 椎名 義雄, 藤井 雅彦, 田中 昇
    1997 年 36 巻 2 号 p. 146-150
    発行日: 1997/03/22
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
    PCNAの検出は手軽に細胞動態を知ることができるため, 近年注目されているマーカーのひとつである. しかし, 強弱のある陽性反応の判定は研究者の主観に委ねられている. そこで, 客観的に判定を行うため画像解析装置を用いてPCNA判定の検討を行った. 検索材料は4℃・70%メタノールで固定した肺腫瘍捺印標本の44例で, 扁平上皮癌14例, 腺癌30例である.標本は免疫反応を行ったあと, 画像解析装置によって核を透過する光度を測定し, 吸収された光度を免疫反応の強度とした. そして, 光度の (最高値一最低値) ×0.25+最低値をPCNA陽性ラインとし, その値より強い反応の核をPCNA陽性と決定した.
    その結果, 反応の強度は腺癌が扁平上皮癌より強く, 細胞重積による光度の変化のために測定不能になることもあった. 画像解析装置を用いたPCNAの判定は, 細胞の塗抹を平面的かつ均一に行う必要があるが, 十分可能であることが考えられた.
  • 郡 秀一, 椎名 義雄, 小田 瑞恵, 大村 峯夫
    1997 年 36 巻 2 号 p. 151-156
    発行日: 1997/03/22
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
    子宮頸部Human papilloma virus (以下HPVと略す) 感染例の細胞診に出現する奇怪裸核 (bizarre stripped nucleus, 以下BSNと略す) の出現意義について細胞形態学的, 免疫組織細胞化学的に検討した.
    HPV感染を証明した対象症例は明らかなBSNが出現した4例をI群, BSNが出現しなかった25例をII群とした. 本研究ではBSNの細胞形態学的所見, 成因, 総計5,284個の核異常細胞におけるkoilocyteの有無およびHPV capsid antigen (以下HPV-CAと略す) 陽性率との関係を検索した.
    (1) BSNの細胞形態学的所見は裸核として出現し, 核は分葉状, 多核様の奇怪な形態を示した. クロマチンパターンは網目状, 融解状構造のなかに粗大なクロマチン凝集塊を伴っていた. 核小体は認められなかった.
    (2) BSNは総計24個出現し, HPV-CAは23個 (95.8%) が陽性を示した.
    (3) Koilocyteは, I群が4例中1例 (25%) に, II群が25例中6例 (24%) に認められ, 両群に差はみられなかった.
    (4) HPV-CA陽性を示した核異常細胞は, 1群が910個中314個 (34.5%), II群が4374個中368個 (8.4%) であった.
    (5) BSNの成因はウイルスの過剰増殖に起因するものと考えられた.
    (6) BSNにおけるHPVの存在様式はウイルス粒子形成型viriontypeと考えられた.
    以上のことから, BSNの出現はHPV粒子が多数存在するHPV感染症を示唆する新たな細胞所見と考えた.
  • 横須賀 薫, 木村 祐子, 黒瀬 雅美, 菊地 愛子, 石巻 静代, 井口 登美子, 武田 佳彦
    1997 年 36 巻 2 号 p. 157-162
    発行日: 1997/03/22
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
    1994年~1995年の2年間に東京女子医科大学産婦人科において子宮頸部細胞診が施行され, HPV感染 (74例: A群), 軽度異形成 (61例: B群), 軽度異形成+HPV感染 (40例: C群) と診断された症例について病理診断と後方視的に比較検討し, 3群の取り扱いを検討するとともにBethesda systemの妥当性, 両者の不一致例の細胞像についても考察した.
    各群において細胞診および病理診断と一致した症例は, おのおの39.2%(29例), 45.9%(28例), 67.5%(27例) であり, C群は他の2群より一致率が高かった (p<0.05). A群で組織学的に異形成が認められた23例 (31.1%) のうち, 軽度異形成は13例 (17.6%), より高位病変がみられたのは10例 (13.5%) であった.同様にB・C群で高位病変が認められたのは, おのおの9例 (14.8%), 6例 (15.0%) であり, 各群の高位病変の内容も同様であった. 以上より, C群における細胞診の正診率は高かったものの, HPV感染を軽度異形成と同等の病変と仮定すると, 3群問での高位病変合併率に差が認められなかった (p: NS) ことより, この点からは細胞診上, 軽度異形成とHPV感染は同等に取り扱うべきであると思われた. また, 高位病変の認められた症例における細胞診標本の再検討では, OG好染のdyskaryotic cellの出現に注意を要すると考えられた.
  • 功刀 孝也, 佐藤 重美, 齋藤 良治, 坂本 優, 杉下 匡, 天神 美夫
    1997 年 36 巻 2 号 p. 163-166
    発行日: 1997/03/22
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
    子宮頸癌21症例の癌組織より採取した細胞塗抹標本を対象に, fluorescene in situ hybridization (以下FISH) 法にてhuman papillomavirus (以下HPV) を検出し, さらにHPVDNAとc-myc遺伝子の核内局在につき検討し, 以下の成績を得た.
    1. 上皮内癌6例 (60%), 浸潤癌6例 (54.5%) でFISH法によりHPVDNAを検出できた.
    2. 上皮内癌の1症例においてのみHPVDNAシグナルとc-myc遺伝子シグナルとがco-10calizationする細胞を認めたことから, 臨床の子宮頸癌細胞では, HPVDNAがc-myc遺伝子近傍の染色体領域にintegrateしている可能性が低いことが示唆された. また, FISH法では分裂問期細胞においても, このintegrationを簡便かつ明瞭に検出できることが明らかとなった.
  • 鈴木 孝浩, 伊東 英樹, 竹原 正輝, 小泉 基生, 武田 智幸, 福中 規功, 工藤 隆一
    1997 年 36 巻 2 号 p. 167-173
    発行日: 1997/03/22
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
    過去10年間に子宮外臓器原発悪性腫瘍の浸潤・転移が子宮に認められた21症例の臨床所見および細胞・組織像を検討した.
    平均年齢55歳であり, 原発巣は卵巣癌が最も多く13例, 次いで胃癌3例, 大腸癌3例, 乳癌1例, 悪性リンパ腫1例であった. 原発性子宮頸癌・内膜癌症例の細胞像と比較すると, 各原発臓器の悪性腫瘍によって以下のような特徴的な細胞像を示すことにより, 子宮外原発であることが推定可能と考えられた.
    乳癌原発症例では, 細胞が小型N/C比大, 核小体著明な細胞が特徴的であった. 胃癌原発症例では, 子宮頸部腺癌に類似した細胞像であったが, 子宮内膜細胞標本上にも必ず悪性細胞が出現することが一つの特徴であった. 大腸癌原発例では, 細胞集団が小さく, 細胞の大小不同や核小体が著明であった. 卵巣癌原発では組織型により形態が異なるが, 各組織型に類似した細胞像を示した.
    このほか転移経路, コルポスコピー像および予後に関しても若干の検討・考察を行った.
  • 細胞学的, 病理組織学的, 免疫学的診断の経験
    柴崎 正巳, 市東 功, 今野 暁男, 由佐 俊和, 渋谷 潔, 窪沢 仁, 菅野 勇, 長尾 孝一
    1997 年 36 巻 2 号 p. 174-178
    発行日: 1997/03/22
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
    犬糸状虫 (Dirofilaria immitis, 以下D. immitis) の人体への感染経路は, 中間宿主である蚊が刺咬する際に, 蚊の体内にて発育した感染幼虫が人体へ侵入することにより感染へと至る比較的まれな人畜共通感染症の一つである. 近年, 検診などの普及に伴い肺犬糸状虫症 (Pulmonary dirofilariasis) の報告例は増加している.
    症例は63歳の男性で自覚症状は認めず, 住民検診にて右肺の腫瘤状陰影を指摘され, 精査の結果, 肺の悪性腫瘍も否定できなかったため, 胸腔鏡下, 右肺上葉部分切除術が施行された. 手術中に提出された腫瘤の術中細胞診, 標本作製時に虫体を検出した. スライドガラスによる擦過塗抹標本では壊死物質を背景に, 少数のリンパ球と好酸球の増加を認めた. 病理組織学的検査では, 中心部に壊死の強い厚い結合組織に覆われた肉芽腫を認めた. また, その壊死物質内部の血管内には栓塞した虫体を認めた. 採取された虫体はその断面の形態学的検査および免疫学的検査によりD. immitisと同定された.
    肺犬糸状虫症はまれな疾患ではあるが, 念頭に置くべき疾患の一つと考えられた.
  • 古谷 能祥, 山田 和昭, 田島 紹吉, 前田 昭太郎
    1997 年 36 巻 2 号 p. 179-184
    発行日: 1997/03/22
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
    気管支肺胞洗浄液, 喀疾細胞診からP.carinii原虫, 糞線虫を認め, 免疫不全を疑い精査し, くすぶり型ATLと診断しえた1症例を経験したので報告する.
    症例は48歳女性.咳漱, 喀疾, 全身倦怠, 体重減少を自覚, 胸部X線・CTにて両肺野にびまん性微細粒状影がみられ, 過敏性肺臓炎を疑った.しかし, 気管支肺胞洗浄液からパパニコロウ染色で泡沫状物質を認め, グロコット染色, 免疫染色でP.carinii肺炎と診断された.さらに, 擦過2週間後の喀疾細胞から線虫が出現, 糞線虫を疑い糞便を検索したところ, 類似した線虫を認め糞線虫症と診断された.
    そこで, 免疫不全を疑い精査の結果, ATLV-1抗体が陽性, 末梢血液検査で花弁状や切れ込みを伴った異型リンパ球を認め, 本症例は, くすぶり型ATLと診断された.
  • 杉島 節夫, 横山 俊朗, 吉田 友子, 高木 博美, 古賀 稔啓, 鹿毛 政義, 神代 正道, 中島 明彦
    1997 年 36 巻 2 号 p. 185-189
    発行日: 1997/03/22
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
    副乳癌の穿刺吸引細胞診の1例について報告した.
    症例は74歳女性, 右腋窩 (c'領域) に大きさ1.5×1.0cmの可動性良好な腫瘤が触知された. mammographyで腫瘤はhigh denseな腫瘤陰影を呈した. 超音波検査では腫瘤陰影は円滑で境界明瞭な辺縁を呈し, 内部は低エコー所見を示した. 乳房内には腫瘤は触知されず, mammographyでも腫瘤陰影はみられなかった. 腫瘤が乳腺堤線上に位置したことから副乳と考えられ穿刺吸引細胞診が施行された. 細胞診では腫瘍細胞は小-中等度大の細胞集塊として出現していた. 腫瘍細胞は不均等な細胞配列を示し, 核大小不同性と核クロマチンの増量, 大型の著明な核小体の出現が認められ腺癌が考えられた. これらの所見は乳管癌の細胞像に類似していた. 同部の生検病理組織診が施行され低分化腺癌と診断された. 腫瘤が腋窩に存在することから乳管癌 (硬癌) が疑われた. これらの摘出標本中には正常の乳腺組織あるいは管内癌の所見はみられず, 乳癌のリンパ節転移と副乳癌の確定診断には至らず潜在性乳癌の検索のため右乳房切除術が施行されたが, 切徐標本中には癌病巣は認められなかった. このため生検標本の薄切面を変え再度病理標本を作製し検討したところ, 癌部の周辺に正常の乳管が散見され最終的に副乳癌と診断された.
  • 石澤 貢, 水口 國雄, 丹野 正隆, 山村 彰彦, 松島 栄子, 高橋 佐和子, 高山 公孝, 中村 恭二
    1997 年 36 巻 2 号 p. 190-194
    発行日: 1997/03/22
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
    腹水中に悪性細胞を認めた回腸類上皮平滑筋肉腫の1例を報告する. 症例は63歳の女性. 腹水細胞像は炎症性背景に, 類円形の大型細胞が散在性あるいは結合の弱い小集塊を形成し出現.核は類円形で偏在し, 核小体は大きく, 核縁不整もみられた. 細胞質は厚くライトグリーンに好染し, 空胞様に淡染する部分もみられた.肉眼的に腫瘍は18×8×7cm大で回腸の筋層から発生し潰瘍を伴い, 腸間膜, 大網, 膀胱に浸潤をみた.割面は白色調充実性で壊死を伴う.組織学的には円形や紡錘形の細胞が充実性に増殖し, 一見上皮様の構築を示した. 好銀線維は個々の腫瘍細胞を取り囲んでいた. 免疫染色では, EMA, サイトケラチン, ビメンチン, 平滑筋アクチンに陽性を示し, デスミン, ミオグロビンには陰性だった.電顕像では, 細胞質にミオフィラメントを認めた. 以上の所見から回腸の類上皮平滑筋肉腫と診断した. 本症例の腹水細胞像から平滑筋肉腫の推定診断はきわめて困難であったが, 本腫瘍の存在を念頭に鑑別診断の一つに入れる必要があると思われた.
  • 高橋 勝美, 望月 衛, 江尻 晴博, 比佐 純孝, 萩原 昇
    1997 年 36 巻 2 号 p. 195-199
    発行日: 1997/03/22
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
    腫瘍捺印細胞像で多分葉核を有する腫瘍細胞の出現を認めた.小腸原発multilobated B細胞性リンパ腫の1例を経験したので報告する.症例は43歳, 男性.主訴は嘔気・嘔吐・腹部膨隆.大腸透視で空腸と回腸末梢部の2ヵ所に腫瘤を認め, 下行結腸切徐術, 小腸部分切除術を施行した.切除標本の捺印細胞診で, 中型-大型の異型リンパ球が多数出現していた.異型リンパ球は凝集性を示す核クロマチンと比較的豊かな細胞質を持っていた.核は以下に述べるごときくびれを示した.すなわち, 1) 短い棒状のものを捻ったような核形態, 2) ある一点を中心としてくびれが形成された菊花様の核形態, 3) 好中球様の核形態, の3者である.捺印標本中における核のくびれを示す異型リンパ球の出現率は約26%であった.本例は既報告例に比し, 好中球様の核形態を示す細胞の出現率は低いと考えるが, 細胞形態よりmultilobated B細胞性リンパ腫 (MLBL) の範疇にはいるものとわれわれは結論した.本例とTリンパ腫との鑑別点として, 1) 核のくびれが核内のある一点に集中するような核形態の出現, 2) 比較的豊かな細胞質をもつこと, の2点が重要な所見と考えた.
  • その捺印細胞像
    元井 紀子, 石田 剛, 堀内 啓, 岡 輝明, 小林 裕子, 小川 優子, 瀬田 章, 坂本 穆彦
    1997 年 36 巻 2 号 p. 200-204
    発行日: 1997/03/22
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
    上衣下腫subependymomaは, 高齢者の第四脳室, 側脳室に発生する比較的まれな腫瘍である.われわれは, 側脳室に発生した上衣下腫の1例を経験したので, その捺印細胞像を中心に報告する.症例は62歳, 女性.めまいを主訴に来院.画像上, 側脳室内に3cm大の腫瘍が認められ, 臨床的には中枢性神経細胞腫central neurocytomaの疑いで手術となった.術後経過は良好.捺印細胞標本にて, 細線維性の背景の中に, 紡錘形あるいは類円型の腫瘍細胞が孤立散在性に出現し, ヘモジデリンと思われる黄褐色の顆粒が散在性に認められた.腫瘍細胞の核は, 長紡錘形から円形ないしは類円形で, 核膜は薄く, 核型は平滑であるが一部にくびれを有するものがあり, 核クロマチンは細顆粒状で均一に分布していた.核小体は目立たなかった.細胞質は乏しくあまり目立たなかった.ギムザ染色標本では細線維性の背景の中に一部で短円柱状で核の偏在する細胞が緩い結合性を示して出現していた.組織学的には, 比較的密な好酸性の細線維性組織の中に, 卵円形から円形の, やや核縁の不整な核を持つ腫瘍細胞が, 束状に増殖していた.一部で小嚢胞状変化が認められた.以上の所見から上衣下腫と診断された.細胞像のみからは原線維性星細胞腫fibrillaryastrocytoma, 毛様細胞性星細胞腫pilocytic astrocytoma, シュワン細胞腫schwannomaなどが鑑別診断上問題となると思われた.一般に星細胞腫では上皮様結合を示す細胞集塊は認められないこと, 紡錘形細胞の出現はあまりないことが鑑別上有用な所見であると考えられた.シュワン細胞腫は, 発生部位を考慮に入れれば鑑捌は難しくはないが, 細胞所見上は, 上皮様結合を示す細胞集団の出現に加え, 細線維状の背景の有無, 円形細胞の出現の有無が鑑別上有用と思われた.
  • 長嶋 真紀, 一迫 玲, 三浦 弘守, 金子 智香, 喜多見 路世, 井上 紘子, 亀岡 淳一, 澤井 高志
    1997 年 36 巻 2 号 p. 205-210
    発行日: 1997/03/22
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
    尿中にp80NPMIALK陽性の腫瘍細胞が認められた節性のCD30 (Ki-1) 陽性未分化大細胞性リンパ腫 (以下, CD30+ALCL=anaplastic large cell lymphoma) の症例を報告する.症例は22歳男性で, 病院受診の2年前より頸部リンパ節腫脹を自覚していた.生検の結果, CD30+ALCLと診断された.治療後の経過中, 骨盤腔内に大きな腫瘍を形成したために腎後性の腎不全をおこし, 2度の尿細胞診で大型の異型細胞を認めた.しかしパパニコロウ染色のみでは, 癌腫などとの鑑別が困難であったため, 塗抹標本を作製して, 免疫染色を行ったところ, CD45 (LCA) が陰性であったものの, CD30とp80NPM/ALKが陽性であったことから, t (2;5)(p23;q35) を持つCD30+ALCLの尿路系への浸潤と判断した.
  • 浜崎 周次, 小倉 泰子, 森下 由美子, 松岡 博美, 秋田 みどり, 原 享子, 吉野 正
    1997 年 36 巻 2 号 p. 211-215
    発行日: 1997/03/22
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
    尿路系にみられる悪性リンパ腫のほとんどは二次性であり, 尿路に原発するリンパ腫はきわめてまれである.今回われわれは腎孟尿管移行部に発生した悪性リンパ腫の1例を経験したので報告する.症例は41歳女性.右側腹部痛を主訴に泌尿器科受診.超音波検査と腎孟造影で右水腎症と右尿管狭窄が指摘され, CTで腎孟尿管移行部から尿管壁に限局した2×5cmの腫瘤を認めた.自然尿, 右分腎尿の細胞診はclass Iであった.尿管鏡施行時に採取された右腎孟尿細胞診では, 多数の炎症性細胞を背景に核小体の目立つ大型のリンパ球様細胞が少数認められた.同時に行われた尿管粘膜生検でびまん性リンパ腫大細胞型 (B細胞性) と診断された.CT, MRI等による検索では尿管, 腎孟以外には病変は見いだされず腎孟尿管原発悪性リンパ腫と考えられた.
  • 山口 直則, 今村 好章, 嶋本 知子, 河田 尚子, 中山 啓三, 安田 迫之
    1997 年 36 巻 2 号 p. 216-222
    発行日: 1997/03/22
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
    小腸間膜に発生したsolid cystic tumor (以下SCT) の1例を経験したので報告する. 症例は62歳女性で, 画像検査にて小腸間膜に腫瘤を指摘され, 腫瘍摘出術が施行された. 腫瘍は小腸間膜内に限局し, 膵との連続性はなく, 膵や他の臓器には腫瘍は認められなかった. 腫瘍は肉眼的に境界明瞭な被膜を有し, 割面では充実部と嚢胞部が混在していた. 穿刺吸引細胞診では, 出現細胞は比較的均一で, 孤在性~腺房状, あるいは毛細血管を軸とした偽乳頭状集団として存在していた. クロマチンは細穎粒状であり, 小型で明瞭な核小体を1~数個認めた. 核形は円~類円で軽度の核縁不整を示した. 組織学的には好酸性胞体を有する腫瘍細胞が充実性~偽乳頭状配列を示して増生し, 核分裂像は認められなかった. 免疫組織化学的にはα1-アンチトリプシン (AAT) とneuron-specific enolase (NSE) が陽性で, 電顕的にはライソゾームやチモーゲン様顆粒, あるいは神経内分泌顆粒が認められた. 以上の所見より小腸間膜に発生したSCTと診断した. 細胞診では偽乳頭状集団としての出現が特徴的と思われたが, 臨床所見, 免疫組織化学および電顕所見も考慮して総合的に診断する必要があると思われた.
  • その穿刺吸引細胞像について
    松田 実, 松原 浩一
    1997 年 36 巻 2 号 p. 223-227
    発行日: 1997/03/22
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
    石灰化上皮腫に穿刺吸引細胞診が施行され, その細胞像を観察する機会をえたので報告する.症例は9歳女児で, 左眉毛の上の結節に気づいていたが増大したように感じられたため, 日之影町国民健康保険病院を受診し, 結節の穿刺吸引細胞診が施行され, 標本が中央微生物検査所に送られてきた.標本を観察した結果, 良性疾患と考えるが組織診の推定は困難であると判定したため, 結節は摘出され, 組織学的に石灰化上皮腫と診断された.
    細胞診標本上には, 裸核様細胞が結合性の疎な不規則な集団を形成して多数認められ, 核は円ないし類円形で大小不同は軽度であり, クロマチンは細穎粒状で均等に分布し, 明瞭な核小体を有する細胞も存在した.同時に, ライトグリーンで縁どられた, 境界の比較的明瞭な, 無構造で不透明な物質が認められた.組織像と対比した結果, 前者は好塩基性細胞, 後者は陰影細胞であろうと考えられた.
  • A case report
    横須賀 薫, Jui-Tung Chen, Kazuhiro Yamauchi, Katsuhiko Hasumi, Noriyuki Fu ...
    1997 年 36 巻 2 号 p. 228-232
    発行日: 1997/03/22
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
    A vulvar adenoid basal cell carcinoma was diagnosed by smear from an ulcerous lesion of a right vulvar tumor, with confirmation on a subsequent surgical specimen. This rare tumor of the vulva should be considered in patients showing vulvar swelling, ulcers, bleeding and tumors. Cytologic examination is sufficient for accurate diagnosis of this tumor using the criteria mentioned below:
    (1) small, uniform, spindle or cuboidal cells with round or oval nuclei and scanty basophilic cytoplasm,
    (2) high N/C ratio,
    (3) evenly dispersed, finely granular chromatin,
    (4) nucleoli are not prominent, and mitosis is rare,
    (5) the cluster is solid and packed densely, and has some fragments with distinct, sharp borders,
    (6) palisade of the peripheral cell layer, and
    (7) presence of a gland-like formation which looks like a “punched out” pseudo-gland and includes a mucin-like substance.
  • 広瀬 隆則, 山田 順子, 山本 洋介, 佐野 暢哉, 日野 明子, 古本 博孝, 山田 正代, 佐野 壽昭
    1997 年 36 巻 2 号 p. 233-237
    発行日: 1997/03/22
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
    子宮頸部にはまれに神経内分泌癌が発生することが知られている. 30歳, 妊娠29週の女性の子宮頸部に発生した小細胞性神経内分泌癌の1例を経験したので, 細胞所見を中心に報告した. 患者は不正性器出血を主訴として来院し, 頸部前唇にピンポン玉大の腫瘍が見出されたため, 広範子宮全摘出手術が行われた. 術後, 大量化学療法と末梢血幹細胞移植が施行されたが, 合併症のため約7ヵ月後に死亡した. 擦過細胞診では, 小型で裸核状の腫瘍細胞が壊死物質を背景に孤立散在性ないし結合性の弱い小集塊として認められ, 肺小細胞癌の細胞所見に類似していた. 組織学的に腫瘍細胞は, 胞巣状, 索状ないしリボン状に配列し, 多くの細胞でGrimelius法により好銀顆粒が証明された. 免疫組織化学的に, Chromogranin A, neuron specific enolase, synaptophysinなどの神経性マーカーが陽性を呈しており, 小細胞性神経内分泌癌と診断された. 本腫瘍は, 小細胞性扁平上皮癌や低分化腺癌との鑑別が難しいが, これらの腫瘍より進行が早く悪性度が高いので, 早期に診断し強力な治療を開始することが大切である. 診断上, 細胞診のはたす役割は大きいと考えられた.
  • その捺印細胞像
    趙 曼玲, 工藤 玄恵, 豊田 充康, 小池 悦子, 海老原 善郎
    1997 年 36 巻 2 号 p. 238-243
    発行日: 1997/03/22
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
    印環細胞を主体とした子宮内膜原発粘液腺癌の1例を報告する.患者は29歳時に子宮頸部の前癌病変にて60Co照射を受け, 32歳で閉経した婦人科的既往歴をもつ64歳女性.画像診断にて卵も巣腫瘍が疑われ, 子宮卵巣全摘出術をうけたが, 腫瘍は肉眼的に嚢胞状に拡張した子宮にあった.その子宮内腔面の捺印細胞診を行った.そして孤立性ないし集合性に, 淡くオレンジGに染まる粘液を豊富に有する印環細胞を伴う腺癌細胞を多数認めた.核は大略類円形であるが, 大小不同や不整形核もみられた.通常1個の明瞭な核小体もあった.組織学的には, 粘液産生の旺盛な高円柱状細胞の乳頭状増殖と面積的に優勢な印環細胞の無構造充実性増殖巣の混在する腫瘍であった.子宮頸部や卵管卵巣に腫瘍はなかった.子宮内壁のごく一部には萎縮上皮や粘液化生上皮もみられた.術前の諸検査にて他臓器に原発巣を示唆する所見はなかった.以上の臨床病理学的所見より, 印環細胞を主体とした子宮内膜原発粘液腺癌と診断した.印環細胞主体の子宮内膜粘液腺癌の報告は, われわれが調べた限り, 国の内外を問わず, 見当らない.本患者において, 一部で粘液化生上皮がみられたが, 放射線治療の影響による卵巣萎縮と早期閉経, つまり女性ホルモンの急激な減少の出現が内膜上皮の粘液化生の引金として作用した可能性がある.
  • 超音波下穿刺吸引細胞診の意義
    武内 享介, 望月 眞人, 北沢 荘平, 中罵 一彦, 北垣 壮之助, 古結 一郎
    1997 年 36 巻 2 号 p. 244-248
    発行日: 1997/03/22
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
    Multilocular peritoneal inclusion cyst (MPIC) は嚢腫様の中皮増殖を主体とする多房性の非上皮性嚢胞である.今回, 臨床的にMPICを疑った2症例に対して, 経膣超音波下に嚢胞内溶液の穿刺・吸引を行った後, 腹腔鏡による嚢胞切除あるいは薬物治療を行い再発を防止し得た.2症例とも2回の産婦人科手術の既往があり, いずれも下腹部不快感を主訴として来院した.来院時ダグラス窩に嵌入した無痛性の腫瘤を触れ, 画像診断にて骨盤壁, 腸管に沿って不規則な形で拡がる多房性嚢胞を認めた.既往歴および画像診断よりMPICを疑い経膣的穿刺吸引細胞診を施行し, きれいな背景の中に孤立散在性の反応性中皮細胞を確認した.これらの症例に対して, 腹腔鏡による嚢胞切除と薬物による卵巣機i能抑制を行い, 切除症例に関しては組織学的にもMPICを確認した.2症例とも術後2~3年の時点では再発徴候を認めていない.MPICは腹膜障害によって発生し, 頻回手術の原因ともなるので, できる限り腹膜への侵襲が少ない治療法を選択する必要がある.そのためには, 臨床的にMPICが疑われる症例に対して, その確定診断の一助として穿刺吸引による細胞診を適用するのが有用と考えられた.
  • 加藤 雅子, 元井 信, 北村 幸郷, 市原 冏一, 丸山 茂樹
    1997 年 36 巻 2 号 p. 249-250
    発行日: 1997/03/22
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
  • 安田 大成, 山上 千秋, 石上 増雄
    1997 年 36 巻 2 号 p. 251-252
    発行日: 1997/03/22
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
  • 1例の観察から
    角屋 雅路, 近田 千尋, 佐竹 立成, 所 嘉朗, 栗田 宗次
    1997 年 36 巻 2 号 p. 253-254
    発行日: 1997/03/22
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
  • 柴尾 小百合, 石津 真由美, 山下 吉美, 亀井 敏昭, 大内 義智
    1997 年 36 巻 2 号 p. 255-256
    発行日: 1997/03/22
    公開日: 2011/11/08
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