心臓
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10 巻, 9 号
選択された号の論文の15件中1~15を表示しています
  • 健常者における年齢による差異
    礒山 正玄, 猪岡 英二, 清水 芳雄, 佐藤 昇一, 丸山 幸夫, 小岩 喜郎, 布川 徹, 石出 信正, 貴田岡 成憲, 田巻 健治, ...
    1978 年10 巻9 号 p. 891-900
    発行日: 1978/09/01
    公開日: 2013/05/24
    ジャーナル フリー
    運動負荷心電図検査時におこる基線変動を除くために,real timeで動作する無位相フィルターを内蔵する心拍数-ST segmentの自動計測装置を試作した.計測は,R波のピークを時間的基準点とし,これより前60msecを零レベルとし,これより後の70,100,130msecの時点のSTの変位を計測し,X軸に心拍数を,Y1,Y2,Y3軸にそれぞれST変位を記録した.対象は20歳台より50歳台の健常者であるが,高齢者程ST変位は大きく,かつ心拍数増加の小さいところより変位をきたした.負荷中の心拍数増加過程と負荷後の回復過程では,ヒステリシスを描き,そのパターンはほぼ5型に分類され,測定点が異なることにより,また健常者と虚血性心疾患患者では,異なったパターンを描いた.それらのパターンおよびヒステリシスの大小は,健常者,虚血性心疾患のみでなく,その移行型をも窺わしめた.
  • 木之下 正彦, 星野 恒雄, 友永 轟, 本村 正一, 霜野 幸雄, 楠川 禮造, 河北 成一
    1978 年10 巻9 号 p. 901-906
    発行日: 1978/09/01
    公開日: 2013/05/24
    ジャーナル フリー
    三尖弁閉鎖不全症(TI)はリウマチ性弁膜症に合併することが多く,機能的である場合が多い.その診断は原疾患にマスクされ,みのがされることが多い.われわれは客観的な診断法として核医学的方法を検討した.
    99mTc-パーテクネテートを右外頸静脈,もしくは右肘静脈に静注後,下大静脈への99mTcの検出陽性をTIの客観的な所見とした.僧帽弁膜疾患においてTI合併の有無を心音によって診断して,TIを有する例8例,TIを有しない対照例7例に99mTcによるRI心血管造影,心臓カテーテル検査を行い比較した.TI合併例は全例に右房拡大,8例中7例に下大静脈へのRIの逆流がみられた.対照例7例中1例にも下大静脈への逆流をみたが,この1例は肺動脈圧が57mmHgと上昇しており,右房圧V波8mmHgと上昇しており完全にはTIを否定できなかった.核医学的方法はTIの診断に対して鋭敏度において心音にゆずるが,客観的な診断法として臨床的に有用である.
  • 肺動脈注入法と左室内注入法の対比
    野坂 秀行, 後藤 雅博, 加藤 達治, 島田 俊夫, 高山 幸男, 村上 知行, 松田 博子, 伊藤 幸義, 延吉 正清
    1978 年10 巻9 号 p. 907-917
    発行日: 1978/09/01
    公開日: 2013/05/24
    ジャーナル フリー
    造影剤の肺動脈注入による左室造影法には左室圧を同時記録できるという利点がある.この方法と左室内注入による左室造影法を同一症例に併せて行い,左室諸容量,EF,m-VCF,maxVCF,最大左室壁応力(PSS)の計測値を比較した.EDVは左室内注入法で増加し2つの方法の間で有意な正相関を示したが,ESVは一定の変化を示さなかった.したがって,収縮終期諸計測値に規定されるEFとm-VCFは有意な正相関を示さず,収縮終期とは独立した指標であるmaxVCFは有意な正相関を示した.左室内注入法でのEDVの増加の原因として造影剤による前負荷増加状態の介在が示唆され,機械的拡張の有無については今後の検討を要する.PSSの計測値の比較では球体モデルのpercent errorが最も大きく,両過影法の間の相関の危険率は1%以下であったが,回転楕円体モデルによる2方法(Sandler&Dodge,Falsetti)に比し再現性は低く,PSSの測定にはthick wall ellipseに基づく方法が適当である.
  • 入沢 敬夫, 中村 千春, 小林 稔, 片桐 幹夫, 大谷 信一, 松川 哲之助, 江口 昭治
    1978 年10 巻9 号 p. 918-924
    発行日: 1978/09/01
    公開日: 2013/05/24
    ジャーナル フリー
    肺動脈狭窄が心房問短絡に影響を与え,いかなる血行動態,臨床所見をもたらすかについて,心房(二次)中隔欠損を伴う純型肺動脈狭窄症15例を検討した.PSの面から分類すると,右室収縮期圧75mmHg以下の軽度群は6例(40%),75~100mmHgの中等度群は4例(26.7%),100mmHg 以上の高度群は5例(33.3%)であった。軽度および中等群ではPSおよびASDの臨床所見が共存し,全例が左→右短絡を示し,肺動脈弁抵抗/体血管抵抗比はO.4以下であった.高度群では右室収縮期圧100~120mmHg例は左→右あるいは右→左短絡を,120mmHg以上例は全例が右→左短絡を示した。右→左短絡を示す例は高度のPSと類似の臨床所見を示し,肺動脈弁抵抗/体血管抵抗比は1.0以上であった.この抵抗比はPSと心房間短絡の関連を端的に表現し,有意義な指標と考えられた.手術死亡はなく,術後成績からみて,手術による予後の改善が十分期待できた.
  • 福沢 利明
    1978 年10 巻9 号 p. 925-930
    発行日: 1978/09/01
    公開日: 2013/05/24
    ジャーナル フリー
    高K血症におけるベクトル心電図変化の特微を明らかにするため,慢性腎不全患者24例について血清K正常時と高K血症時のベクトル心電図を対比検討した.
    高K血症では,いずれの面においても最大Tベクトルの大きさが大となり,空間最大ベクトルの増大率は39.8%であった.この変化を個々の症例についてとらえると,各面および空聞ベクトルともSign testで有意であった(P<0.05).ただし,血清Kの変化率と最大Tベクトルの大きさの変化率との間には有意の相関はみられなかった.また,最大Tベクトルの方向は高K血症時にやや右前下に偏位するようであったが,統計的には有意ではなかった.T環の長さと幅の比,回転方向,QRS環の大きさ,方向には明らかな変化はみられなかった.
  • 瀧下 修一, 柊山 幸志郎, 野田 晏宏, 尾前 照雄
    1978 年10 巻9 号 p. 931-936
    発行日: 1978/09/01
    公開日: 2013/05/24
    ジャーナル フリー
    悪性高血圧(うち2例は高血圧性脳症を伴う)14例に対しdiazoxide静注投与による緊急降圧治療を行い,その効果を検討した.
    基礎疾患および病態に関係なく全例急速かつ著明な血圧下降が得られ,24時間以内に経口降圧剤による維持療法が可能となった.300mgの一回投与群9例と,5~10分毎に75~150mgずつ投与した分割投与群5例を比較するとその降圧程度に差はなく,平均血圧で前に比しおのおの最大37.6±4.7%,35.3±2.1%の下降を示した.両群とも最大降圧と単位体重当たりの用量との間に高い相関が認められた.一回投与群では5mg/kg以上の投与例のうち3例が急激な過剰降圧をきたしshock状態となった.分割投与群では過剰降圧例はなかった.急激な過剰降圧を除き重篤な副作用は認められなかった.
    Diazoxideは高血圧緊急症において有用な薬剤と考えられるが,用量・用法は慎重に決定される必要がある.
  • 1治験例報告と診断ならびに外科治療に関する考察
    河村 剛史, 大沢 幹夫, 森川 哲夫, 臼田 多佳夫, 小助川 克次
    1978 年10 巻9 号 p. 937-943
    発行日: 1978/09/01
    公開日: 2013/05/24
    ジャーナル フリー
    10歳の男児で右肺動脈左房直接交通症を経験した.生下時よりチアノーゼがみられたが,発育は正常で運動制限や心雑音は全くなかった.本症は奇異性栓塞症を合併するので早期診断と早期治療が必要な疾患であり,肺動脈造影でその確定診断は容易につく.本症は右肺葉異常,右肺静脈還流様式等の解剖学的特徴により2つの病型に分類され発生学的にも興味のある疾患でもある.
    手術術式に関しては,従来,その到達法として右開胸が多用されているが,異常血管の処理を含めてわれわれの行った胸骨正中切開の方が有用かと思われた.
  • 八巻 重雄, 堀内 藤吾, 毛利 平, 石沢 栄次, 小泉 誠二, 加畑 治, 横山 温, 荒木 純一, 近江 三喜男, 福田 守邦, 吉田 ...
    1978 年10 巻9 号 p. 944-948
    発行日: 1978/09/01
    公開日: 2013/05/24
    ジャーナル フリー
    高度肺高血圧症を伴う完全大血管転位症に根治手術を行った場合,術後の肺血管病変の変化は大変興味のもたれる問題である.われわれは肺体動脈圧比1.0,肺小動脈血管抵抗14単位という高度の肺高血圧症を伴った生後8ヵ月の症例に根治手術を行ったが,この症例を術後9ヵ月目にして突然死により失った.生検肺と剖検肺に組織計測を行い比較した結果,術後に肺動脈中膜の著しい肥厚と,閉塞性肺血管病変が進行していたことが確認された.
    この現象は(1)根治手術によって肺動脈中膜の肥厚を抑制するTGA特有の因子が解除され,中膜は急速に肺動脈圧に対して反応性肥厚を起こし,(2)異常に厚い肺動脈壁は刺激に対して過敏に攣縮反応をくり返し,そのたびに末梢の血管は虚血性変化におちいり,(3)閉塞性肺血管病変が増強していったと考察された.
  • 御厨 美昭, 松本 保和, 坂井 明紀, 吉雄 幸治, 園田 康男, 岩永 敦, 今村 俊之, 古賀 秀隆, 木村 南樹, 藤原 恒夫, 前 ...
    1978 年10 巻9 号 p. 949-954
    発行日: 1978/09/01
    公開日: 2013/05/24
    ジャーナル フリー
    逆行性大動脈造影にて,4個のValsalva洞を認めるとともに,造影剤の左室内逆流を認め,大動脈弁閉鎖不全を伴った大動脈四尖弁と診断した症例を経験し報告した.
    本例における4個のValsalva洞は,無冠洞が大きく2分されてできたものと考えられ,また左冠動脈は通常よりも高い位置より起始していた.大動脈弁のUCGでは収縮期に左冠尖エコーと無冠尖エコーとの間に弁エコーと同様な動き,幅を示すもう一本のエコーが認められた.これは大動脈四尖弁のUCG所見について報告した最初のものと思われる.
    大動脈四尖弁はきわめてまれな先天性疾患であり,われわれが調べえた範囲ではこれまでに内外で28例の報告をみるのみである報告例の多くは剖検などにより偶然発見されたものであるが,最近は大動脈造影による診断例も増加してきている.それでそれらの症例についての集計をも併せて検討した.
  • 伊藤 一輔, 瀬谷 司, 小林 毅, 宮本 篤, 安藤 譲二, 才善 宣夫, 服部 毅, 安田 寿一
    1978 年10 巻9 号 p. 955-961
    発行日: 1978/09/01
    公開日: 2013/05/24
    ジャーナル フリー
    症例.80歳男性.家族歴,父と兄2名に心臓病の急死.既往歴,失神発作?主訴,起坐呼吸.現病歴,3年前胸痛にて心疾患を指摘,夜間呼吸困難となり入院。脈拍88,胸部ラ音,肝腫大あり.3肋間胸骨左縁にLavine3°駆出雑音,IV音.頸動脈波は2峰性.胸部X線写真,CTR64%,肺うっ血胸水像,心電図,左室肥大,ST低下.UCG,心室中隔と左室後壁の肥厚,左室内腔の狭少化,SAM,大量心のう液あり.RI心血管造影も同様の所見.経過,当初心不全にジギタリスと利尿薬で加療したが増悪傾向となり,プロプラノロール投与で著しい自他覚所見の改善を得た.CTR54%に減少.その後肺癌を伴う気管支肺炎で死亡.
    剖検所見,心重量450g,冠動脈病変なし,左心壁の肥厚,内腔狭少化.組織像,右室は心筋肥大と走行異常,左室は心筋肥大,軽度線維化.80歳の高齢男性に,ジギタリスで増悪し,β-遮断薬が著効した心不全を伴う閉塞性肥大型心筋症の一剖検例を報告した.
  • 安藤 博信, 大上 知世, 安富 栄生, 谷本 真穂, 山本 忠生, 山根 暁一, 依藤 進
    1978 年10 巻9 号 p. 962-967
    発行日: 1978/09/01
    公開日: 2013/05/24
    ジャーナル フリー
    Uhl病はきわめてまれな先天性心疾患であるが,多くの場合,剖検時または心臓手術時に初めて発見される.
    今回われわれは労作時の呼吸困難全身倦怠感を主訴とし,理学的所見,および心電図上肺高血圧症,著明な三尖弁閉鎖不全症,右室肥大像などを認めないにもかかわらず,胸部X線にて,著しい右房,右室拡大があるが,心拍動のきわめて減弱した58歳の女性に,Ebstein病あるいはUhl病のごとき臨床上Ebstein病に類似の所見を有する疾患を疑い,心カテーテル法と右心室造影法を施行し,それぞれUhl病に特徴的な所見を得,本疾患乏臨床診断し得た.
    この症例はわれわれの知りうる限り臨床的にこれまで診断し得た11症例中最も高齢であった.
  • 品川 達夫, 松下 哲, 蔵本 築, 三船 順一郎, 名倉 博, 佐々木 妙子, 峰 雅宣, 村上 元孝
    1978 年10 巻9 号 p. 968-973
    発行日: 1978/09/01
    公開日: 2013/05/24
    ジャーナル フリー
    79歳男,陳旧性前壁中隔心筋梗塞を伴う重症狭心症患者にプロプラノロール30~45mgを2ヵ月間投与し狭心痛の著明な改善はみたが,その投与約4週後に下肢閉塞性動脈硬化症および腎不全の増悪を認め,その投与中断後不安定狭心症から中断後17日に急性心筋梗塞を発症した症例を示した.剖検所見は前壁および後壁心筋梗塞,細動脈硬化性萎縮腎とともに高度の大動脈硬化ならびに下肢動脈の血栓を認めた.
    全身性動脈硬化のある虚血性心疾患患者へのβ遮断剤の投与および中断には慎重を要する.
  • Phospholamban の作用機序など
    多田 道彦, 大森 文夫, 山田 真, 門馬 正明, 葛谷 恒彦, 阿部 裕
    1978 年10 巻9 号 p. 974-987
    発行日: 1978/09/01
    公開日: 2013/05/24
    ジャーナル フリー
  • -分光学的検索
    田村 守
    1978 年10 巻9 号 p. 988-997
    発行日: 1978/09/01
    公開日: 2013/05/24
    ジャーナル フリー
  • ランプレヒト W, フライミュラー B, ミュラー W H, 海老沢 健
    1978 年10 巻9 号 p. 998-1005
    発行日: 1978年
    公開日: 2013/05/24
    ジャーナル フリー
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