オレオサイエンス
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13 巻, 9 号
選択された号の論文の5件中1~5を表示しています
特集総説論文
  • 何森 健
    2013 年 13 巻 9 号 p. 421-422
    発行日: 2013年
    公開日: 2016/02/01
    ジャーナル フリー
  • 髙谷 正敏
    2013 年 13 巻 9 号 p. 423-428
    発行日: 2013年
    公開日: 2016/02/01
    ジャーナル フリー
    エリスリトールは,ショ糖の約75%の甘味をもつ四炭糖の糖アルコールである。ブドウ糖を原料として酵母の発酵により生産される “ブドウ糖発酵甘味料” であり,糖質では唯一のカロリーゼロの甘味料である。消費者の健康志向を背景として,エリスリトールは,あらゆる分野での低カロリー製品の検討やシュガーレス菓子の検討などに利用されている。本稿では,エリスリトールの生理的特性や物理化学的特性を中心に紹介し,その特性を利用した使用例についても紹介する。
  • 山元 英樹
    2013 年 13 巻 9 号 p. 429-434
    発行日: 2013年
    公開日: 2016/02/01
    ジャーナル フリー
    L-アラビノースは,天然由来の五炭糖の一つで,とうもろこし,甜菜などの植物の細胞壁のヘミセルロースの構成成分として豊富に存在する。食品中には,遊離の状態で,味噌,醤油やウイスキーなどの発酵食品に少量ではあるが,含まれている。L-アラビノースは,糖質でありながら,小腸においてスクラーゼを阻害することで,砂糖摂取に伴う血糖値の上昇を抑制することが知られている。動物やヒトでの試験において,L-アラビノースを砂糖に対して2-3%添加することで,砂糖摂取後の血糖値上昇を約50%抑制することが報告されている。本稿では,L-アラビノースの生理機能について解説する。また,食品用途への応用として,食物繊維との配合による相乗効果について紹介する。
  • 飯田 哲郎, 大隈 一裕
    2013 年 13 巻 9 号 p. 435-440
    発行日: 2013年
    公開日: 2016/02/01
    ジャーナル フリー
    希少糖とは,自然界に存在量が少ない単糖とその誘導体として国際希少糖学会によって定義されており,近年酵素的な大量生産法も確立された。D-グルコースやD-フラクトースなどの大量にある糖はエネルギーとなるが,希少糖は代謝されにくく,様々な生理活性を示す点が特徴的である。本稿では希少糖の内で良く研究開発されているD-プシコース,D-アロース,D-タガトースの特徴を紹介した。D-プシコースはカロリーゼロの糖で,砂糖の70%程度の甘味度である。αグルコシダーゼの阻害作用とグルコキナーゼの核外移行促進作用によって食後血糖上昇抑制作用が,肝臓における脂肪合成酵素の阻害を1つの機序として内臓脂肪蓄積抑制作用が認められる。
    D-アロースは,D-プシコースの異性体であり砂糖の80%程度の甘味度である。血圧上昇抑制や虚血後再灌流障害抑制作用,癌細胞増殖抑制作用などを示すが,細胞内での活性酸素の発生を抑制し,レドックス制御に関わることが機序の1つとして考えられている。D-タガトースは砂糖の90%程度の甘味度であり,エネルギーは2 kcal/gである。HDLコレステロールの上昇効果や,D-プシコースと同様の機序である食後血糖上昇抑制作用を示す。
総説
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