オレオサイエンス
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21 巻, 5 号
選択された号の論文の3件中1~3を表示しています
特集総説論文
  • 津村 徳道
    2021 年 21 巻 5 号 p. 159-166
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/05/01
    ジャーナル フリー

    現代人は日々様々なストレスにさらされながら生活している。ストレスが慢性化すると体や心に悪影響が及ぶ危険があるため,それが大きな病気や事故につながる前に対処しなければならない。そこで,本稿では,生体光学に基づく解析により通常のRGBカメラで実現する。肌のRGB画像からメラニン,ヘモグロビン色素と陰影成分を分離し,分離されたヘモグロビン色素成分画像を利用している。また,陰影成分も分離していることから,照明変動(陰影成分の変化)にロバストな計測を実現しているため,屋内や野外における実用的なシーンにおいて今回紹介する手法は活用可能である。

  • 荒川 尚美, 柿澤 みのり
    2021 年 21 巻 5 号 p. 167-171
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/05/01
    ジャーナル フリー

    生活者は化粧品を選好する際,五感の中でも特に嗅覚・視覚・触覚でその商品が嗜好に合うかを判断している。そのため,生活者が求める嗅覚・視覚・触覚的要素を開発者が理解して製品開発することが重要である。しかし,生活者が求める触覚体験(触感)は主に言葉で表現されるため,生活者が表現する触感の物性を具体的に理解するのは難しい。そこで我々は,化粧の触覚体験を考慮した触センサを開発し,生活者が表現する触感を触センサで数値化を行っている。本稿では,指で皮膚を押した時に感じる柔軟感を指の替わりとなって定量化する皮膚柔軟感センサと,化粧用具を把持している際の指の接触力から感じる基剤の感触を推定するウエアラブル接触力センサの開発事例を紹介する。

  • 北島 誠司
    2021 年 21 巻 5 号 p. 173-177
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/05/01
    ジャーナル フリー

    食品の「おいしさ」に大きく貢献していると考えられる味において,甘味,塩味,酸味,苦味,うま味の5基本味は食品の呈味を決定する大きい要素である。しかし,食品の味を表現する際に,上記の5基本味以外も用いられ,コクもその一つである。このコクを増強する物質の一つである「コク味」物質(kokumi物質)について,当社では長年研究を行い,近年カルシウム感知受容体(Calcium-sensing receptor:CaSR)がkokumi物質の受容に関与することを明らかにした。またCaSR高活性化ペプチドγ-Glu-Val-Glyの官能特性評価を行い,その機能性を明らかにした。見出されたkokumi物質γ-Glu-Val-Glyの機能性およびこの研究を通して明らかになってきたkokumi物質の受容におけるCaSRの役割について報告する。

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