オレオサイエンス
Online ISSN : 2187-3461
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2 巻, 1 号
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総合論文
  • 原 節子, 戸谷 洋一郎
    2002 年 2 巻 1 号 p. 13-17,12
    発行日: 2002/01/01
    公開日: 2013/04/25
    ジャーナル フリー
    種々の脂肪酸を導入した新規リン脂質を調製するために, リパーゼを用いたアシル基変換反応について検討した。その結果, 脂肪酸基質としてモノアシルグリセリンを用いることにより, 非水系での変換反応が可能となり, 炭素数4~18の飽和脂肪酸, 炭素数18のモノエン, ジエン, トリエン脂肪酸, EPAおよびDHAを導入したリン脂質が高回収率で得られることが判明した。また, 非水系アシル基変換反応はリパーゼによる副反応である加水分解反応をともなわないので, 繰り返し反応によりさらにアシル基変換率が向上することも確認した。
  • 細川 雅史, 高橋 是太郎
    2002 年 2 巻 1 号 p. 19-25,12
    発行日: 2002/01/01
    公開日: 2013/04/25
    ジャーナル フリー
    高度不飽和リン脂質を改変するには, 加水分解酵素の活用が最も理に適っている。得られた高度不飽和リン脂質は, in vitroにおける細胞分化誘導促進効果や赤血球変型能改善効果に加え, in vivoにおける抗腫瘍効果を有していた。
  • 前場 良太
    2002 年 2 巻 1 号 p. 27-36,12
    発行日: 2002/01/01
    公開日: 2013/04/25
    ジャーナル フリー
    プラスマローゲンは, 活性酸素種に高い反応性を持つvinyl ether結合を有することから, それ自身は極めて酸化され易いリン脂質である。しかしながら, プラスマローゲン欠損変異細胞を用いた最近の研究は, プラスマローゲンが酸化ストレスに対して防御的に機能する内因性抗酸化物質である可能性を示唆している。In vitroモデル系を用いた実験結果も, プラスマローゲンがvinyl ether結合でのラジカル捕捉作用により, 抗酸化効果を発揮することを支持している。加齢や, 動脈硬化, 高脂血症, アルツハイマー病, 心筋虚血, ダウン症等の酸化ストレスが関与する疾病で, 生体組織や血液中のプラスマローゲン量の減少及びその酸化生成物の蓄積が観察されている。プラスマローゲンは, 生理的に重要な内因性抗酸化物質として機能している可能性がある。
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