京都議定書には, 自国国内からの温室効果ガス排出量の抑制のほかに, 他国から排出枠を購入することによっても排出削減目標を達成することができる「京都メカニズム」と呼ばれる仕組みが盛り込まれている。わが国の温室効果ガス排出量の現状と「京都議定書目標達成計画」を見てみると, わが国の目標達成はその京都メカニズム活用へ依存していることが明らかとなった。京都議定書は, 将来にわたる長期での大幅な排出量削減の第一歩として位置付けるべきであり, ポスト京都体制の中でのわが国での一層の温室効果ガス排出の削減は避けられないと考えられる。このままでは, ポスト京都の枠組みにおいても, 京都メカニズムに依存した体質が固定化してしまう可能性がある。閉塞状況を打破する温室効果ガス排出削減技術の開発と普及が渇望される。

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二酸化炭素の化学的利用の一例として, 二酸化炭素とエポキシドとの交互共重合による脂肪族ポリカーボネートの合成を概説する。とくに, 筆者らの最近の研究成果の中から, 種々の中心金属を有するポルフィリン錯体やシッフ塩基錯体を用いた交互共重合の高選択的な制御について紹介する。

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