オレオサイエンス
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7 巻, 1 号
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総合論文
  • 柴田 昌彦, 加地 靖
    2007 年 7 巻 1 号 p. 5-11
    発行日: 2007/01/01
    公開日: 2013/06/01
    ジャーナル フリー
    国内外でグリーンケミストリーの取組みが広がっており, それに伴い環境配慮の効果を適切に評価することの重要性が増している。本稿では, グリーンケミストリーの評価および公表のツールとしてライフサイクルアセスメント (LCA) を取り上げ, 概説を行った。また先行事例の紹介を行い, グリーンケミストリーをLCAによって評価することの効果や注意すべき点の解説を行った。
  • 都田 昌之, 瓜生 清仁
    2007 年 7 巻 1 号 p. 13-18
    発行日: 2007/01/01
    公開日: 2013/06/01
    ジャーナル フリー
    半導体製造工程におけるウエハ表面の洗浄は, 1970年にRCA社のW.Kernらによって提案されたRCA洗浄方法を基盤とする洗浄方法によって行われてきた。RCA洗浄方法はH2O2をベースにH2SO4, NH4OH, HCIなどの薬液を混合し, 高温にて洗浄を行う回分操作である。このため, 薬液蒸気によるクリーンルームの汚染やウエハ表面に残存する薬液をリンスするために必要な超純水の使用量の増大などの問題が生じた。これらの問題を解決するため新しい洗浄方法が提案された。この方法においては, 超純水や薬液の使用量が少なく, また, 超音波励起水やオゾン水などの機能水も利用されている。現在, 機能水と呼ばれる水は幅広く存在し, それによる洗浄方法も要求される分野によって多種多様である。ここでは, 機能水による洗浄の基礎ともいえる機能水の特性についてその一部を概説する。
  • 大矢 勝
    2007 年 7 巻 1 号 p. 19-26
    発行日: 2007/01/01
    公開日: 2013/06/01
    ジャーナル フリー
    界面活性剤の水環境への影響は, 水生生物への急性毒性, 生態系への無影響濃度, 生分解性などの項目が取り上げられてきた。従来は個別の項目で各種界面活性剤の優劣が論じられてきたが, 近年は実際の環境中の許容濃度と予測実態濃度とを比較してリスクを評価するようになったが, 最近のレポートによると家庭用洗剤類に用いられる代表的な各種界面活性剤は, 欧州や日本の河川環境に悪影響を及ぼしているとは考えられない。今後は, 硬度などの水質が毒性に及ぼす影響, 界面活性剤が実際の自然環境下で懸濁物質に吸着する特性, 界面活性剤の無影響濃度を急性毒性値から間接的に計算する手法などを考慮したリスク評価法の改善が求められる。界面活性剤のリスク評価は化学物質のリスク評価手法の先進的研究としての意味がある。
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