オレオサイエンス
Online ISSN : 2187-3461
Print ISSN : 1345-8949
ISSN-L : 1345-8949
5 巻, 2 号
選択された号の論文の2件中1~2を表示しています
総合論文
  • 平澤 典保, 大内 和雄
    2005 年5 巻2 号 p. 65-71
    発行日: 2005/02/01
    公開日: 2013/06/01
    ジャーナル フリー
    炎症のchemical mediatorであるprostaglandin (PG) E2は, 急性炎症反応だけでなく, 慢性炎症にも関与していることが明らかにされてきた。ここでは, cyclooxygenase (COX) -2に由来するPGE2が肉芽組織における血管新生に関与していることについて, 筆者らのラットのカラゲニン空気嚢型炎症モデルにおける研究成果を中心に最近の知見を紹介する。
    ラット背部皮下に作製した空気嚢内にカラゲニン溶液を注射すると3日後から6日後に血管新生を伴う肉芽組織の増大が見られた。COX-2選択的阻害薬NS-398及びCOX-1/COX-2阻害薬indomethacinは滲出液重量, 肉芽重量及び血管新生の増大を抑制し, COX-2は炎症反応だけでなく, 血管新生にも関与していることが示唆された。NS-398は滲出液中の血管内皮増殖因子 (VEGF) 量を低下させたこと, PGE2はin vitroにおいて, 肉芽組織によるVEGF産生を増大させたことから, COX-2に由来するPGE2がVEGFの産生を誘導し, 肉芽組織中の血管新生を増大させることが示唆された。さらにPGE2のVEGF産生誘導機序についても言及する。
  • 上田 夏生
    2005 年5 巻2 号 p. 73-81
    発行日: 2005/02/01
    公開日: 2013/06/01
    ジャーナル フリー
    マリファナ中の精神活性物質であるカンナビノイドは, 脳やその他の組織で発現しているGタンパク質共役型のカンナビノイド受容体と結合し, 種々の神経作用や末梢作用を発揮する。2種類のアラキドン酸誘導体, アナンダミド (N-アラキドノイルエタノールアミン) と2-アラキドノイルグリセロールがカンナビノイド受容体の内因性リガンドとして知られており, まとめてエンドカンナビノイドと呼ばれる。両エンドカンナビノイドは細胞刺激時に膜のグリセロリン脂質から酵素的に作られ, その後すみやかに分解される。これらの化合物はカンナビノイド受容体を介してcAMPの減少, 電位依存性カルシウムチャンネルの抑制, カンナビノイド様動物行動など多様な生物活性を示す。エンドカンナビノイドとカンナビノイド受容体およびエンドカンナビノイドの生合成と分解に係わる酵素を含む「エンドカンナビノイド・システム」は, 現在治療上有望な標的として高い関心を集めている。
feedback
Top