オレオサイエンス
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3 巻, 6 号
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総合論文
  • 窪田 健二
    2003 年3 巻6 号 p. 287-294,286
    発行日: 2003/06/01
    公開日: 2013/06/01
    ジャーナル フリー
    多成分界面活性剤溶液の臨界現象について, カチオン系界面活性剤BTDAB, 非イオン性界面活性剤C14E7, アニオン性界面活性剤SDSを試料として光散乱, 濁度, 粘度, 相図から検討した。臨界異常の解析はくりこみイジングモデル, ならびに2重臨界挙動に焦点をあてて行った。いずれの場合も, くり込みイジングモデルの妥当性が明確に示された。SDS/Butanol/NaCl/waterの系では, ループ型の相図が得られ, 2重臨界点の出現が確認できた。また, 2重臨界点の近傍では, 臨界指数値が2倍になるという理論的予測を裏付ける結果が得られ, 2重臨界性を考慮した臨界普遍性の妥当性を実証した。動的臨界挙動については, ミセルサイズの有限性を考慮した修正クラスターモデルにより矛盾なく再現できることが示された。
  • 菊池 裕嗣, 梶山 千里
    2003 年3 巻6 号 p. 295-300,286
    発行日: 2003/06/01
    公開日: 2013/06/01
    ジャーナル フリー
    ブルー相は, コレステリック (キラルネマチック) と等方相の問の僅か1K程度の温度域で発現することのある特異な液晶相であり, 可視光の波長オーダーの3次元周期構造を有する液晶として知られている。ブルー相は, 光変調素子やチューナブルフォトニック結晶としての応用が期待されているが, 発現温度の狭さが実用化への大きな障害となっている。最近, ブルー相の発現温度域が60K以上に拡大する方法が見出された。その安定化ブルー相においても高速の電気光学効果も示されておりこの分野は今後ますます発展することが予想される。本総説では, ブルー相の基本的な性質と最近のトピックスについて解説する。
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