オレオサイエンス
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10 巻, 8 号
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特集総説論文
  • 松原 弘樹, 荒殿 誠
    2010 年 10 巻 8 号 p. 279-283
    発行日: 2010/08/01
    公開日: 2013/06/01
    ジャーナル フリー
    基板の表面に液滴を置くと, 液滴が有限の接触角をもったレンズになる場・合 (部分濡れ : Partial Wetting) と基板の表面に均一に拡がる場合 (濡れ : Complete Wetting) のいずれかが観察される。この二つの状態が, Youngの式や平衡拡張係数を使って区別できることはよく知られているが, 部分濡れ状態をミクロスコピックに見ると, 基板上に液体が全く拡がっていない状態 (非濡れ : Non-Wetting) と分子レベルの厚みをもった薄膜がレ・ンズと共存している状態 (薄膜 : Pseudo-Partial Wetting) が存在することや, 薄膜状態を含めて濡れ状態を分類する方法はあまり知られていない。本稿では, アルカンレンズの水溶液表面での濡れを例として, まず, 初期拡張係数と表面問力の組み合わせによって三つの濡れ状態を分類する方法を紹介し, 次に, 異なる濡れ状態の問での転移現象がこれらの変数のどのような変化に基づいて起こるのかを説明する。また, 本稿の最後では, このような一般的な分類とは別に, アルカン薄膜が界面活性剤水溶液上に形成されている場合にのみ観察される特異な現象としてアルカン薄膜の液体-固体状態転移とその形成機構に関する説明を行う。
  • 村上 良
    2010 年 10 巻 8 号 p. 285-290
    発行日: 2010/08/01
    公開日: 2013/06/01
    ジャーナル フリー
    流体から成る分散系はエマルションや泡に代表される。界面活性剤と同様にコロイド粒子は流体界面に吸着することによって流体分散系の安定化剤として働く。流体界面での粒子の濡れ性は流体分散系の性質をコントロールする際の重要な因子の一つであることが明らかにされている。本稿では空気と液体から成る流体分散系を安定化する際の微粒子の濡れ性を調節するためのいくつかの一般的な方法を紹介するとともに, 表面粗さの効果の導入による微粒子濡れ性の制御について述べる。
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