オレオサイエンス
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3 巻, 8 号
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総合論文
  • 現状と展望
    菅野 道廣
    2003 年 3 巻 8 号 p. 387-394,386
    発行日: 2003/08/01
    公開日: 2013/06/01
    ジャーナル フリー
    ジアシルグリセロール (DAG) はユニークな脂肪で, そのエネルギー価は相応するトリアシルグリセロールと同じであるにも関わらず, 体脂肪低減作用のような健康効果を示す。この効果は, 少なくとも部分的にはその吸収特性に帰することができるが, 作用機構は十分には解明されていない。加えて植物ステロールをDAGに溶解すると, その血清コレステロール低下作用を著しく高める。このようなことから, DAGを巧妙に利用すると, 大きな社会問題となっている生活習慣病のリスクを低減することができるであろう。
  • 佐藤 斉
    2003 年 3 巻 8 号 p. 395-401,386
    発行日: 2003/08/01
    公開日: 2013/06/01
    ジャーナル フリー
    植物ステロールのコレステロール低下作用は1950年代に発見され, その後, 多くの基礎・臨床研究が行われ, これらの豊富な研究成績に基づき, 植物ステロール含有食品が日本および欧米で販売されている。植物ステロールに関する有効性および安全性については様々な報告がなされており, 近年, 従来とは異なる解釈の報告も出ている。本稿では植物ステロールの有効性および安全性の最近の知見についてまとめた。
  • 最近の研究を中心に
    青山 敏明
    2003 年 3 巻 8 号 p. 403-410,386
    発行日: 2003/08/01
    公開日: 2013/06/01
    ジャーナル フリー
    中鎖脂肪酸は, 通常油脂中の長鎖脂肪酸と消化吸収性が大きく異なり, 肝臓に直接運ばれ, 素早く酸化されてエネルギー源となる。この結果, 食後の熱産生が高く, 食後の血中トリグリセリド濃度が上昇しない。また, 中鎖脂肪酸は通常の条件で安全と確認されている。最近, 中鎖脂肪酸トリアシルグリセロール (MCT) および中・長鎖トリアシルグリセロール (MLCT) の体脂肪蓄積抑制効果がヒトの長期摂取試験で示された。このMLCTは, 中鎖脂肪酸が比較的少量であるが体脂肪蓄積抑制に有効であり, 汎用食用油として有用である。
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