オレオサイエンス
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1 巻, 3 号
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総合論文
  • 関根 知子
    2001 年 1 巻 3 号 p. 229-236,356
    発行日: 2001/03/01
    公開日: 2013/04/25
    ジャーナル フリー
    O/W/O型およびW/O/W型マルチプルエマルションの製法と特徴について, これまでに得られている一般的な知見を, 筆者らが検討した結果を交えて述べる。製法については, 1段階乳化法と2段階乳化法の特徴と, マルチプルエマルションの安定化法および安定性の評価法について紹介する。特徴については, 薬剤の安定化と特徴的な使用感触について, 主に筆者らが検討した結果を中心に紹介する。
  • 橋本 悟
    2001 年 1 巻 3 号 p. 237-246,356
    発行日: 2001/03/01
    公開日: 2013/04/25
    ジャーナル フリー
    スキンケア化粧品は, 皮膚を保護しその機能を正常化することを目的に使用されている。これら望まれる機能を実現するために, 種々の油性原料や乳化剤・乳化技術が開発されており, それらは, いっそう機能化が追求される傾向にある。ここでは最近, スキンケ化粧品用に開発された新技術の中から, 特に, 油性原料として (1) セラミド及びセラミド製剤 (2) マカデミアナッツ油誘導体 (3) 油溶性プロビタミンC, 又, 乳化剤・乳化技術として (1) 界面活性剤の自己組織性の利用 (2) ポリグリセリン脂肪酸エステル (3) 高分子乳化剤 (4) レシチン・レシチン誘導体についてそれぞれ記述した。
  • 栗林 さつき
    2001 年 1 巻 3 号 p. 247-254,357
    発行日: 2001/03/01
    公開日: 2013/04/25
    ジャーナル フリー
    化粧品には, 皮膚に柔軟性を与える等の目的で, 様々な液体油が広く応用されている。これらの液体油をゲル化し, 構造粘性を付与することは, 化粧品製剤の安定化のためにも非常に重要な技術である。また近年は, 油剤としてジメチルポリシロキサンが汎用されている。このジメチルポリシロキサンは, 油っぽさやべたつきがなく, 且つ軽いのび, 高い撥水性などの特長を有する油剤である。しかしながら, これら液体油のゲル化剤, 特にジメチルポリシロキサンのゲル化剤は数が少なく, 化粧品に安定に配合することは困難であった。
    そこで, 我々は新たに, ジメチルポリシロキサン中で膨潤してソフトゲルを形成する, ポリシロキサン三次元架橋体を開発した。また, これらの架橋体に化学的修飾を行うことで, ジメチルポリシロキサン以外の油剤, 例えば炭化水素油, エステル油, グリセライド油に対してのゲル化剤や, W/O型ゲルエマルションをつくることができた。
    本稿では,これらいぐつかのポリシロキサン三次元架橋体の構造とその特性, そして化粧品への応用例を紹介する。
  • 岩井 秀隆
    2001 年 1 巻 3 号 p. 255-263,357
    発行日: 2001/03/01
    公開日: 2013/04/25
    ジャーナル フリー
    化粧品における製剤の役割は皮膚の保湿にあり, 適切な感触に調整される。W/O型, O/W型が一般的であり, 使用感で使い分けされてきたが, 近年は様々な乳化製剤が開発され, その使い分けはあいまいになってきた。皮膚の保湿は単に水の供給によるのではなく, 天然保湿因子成分, 皮脂, セラミドをバランスよく角層に供給しなければならない。従って, これらを含有したスキンケア化粧料が必要となる。最近は皮膚科学研究の発展が著しく, 肌の悩みとされるしみやしわを予防したり改善する基剤が発見されてきている。重要なことは, これらの成分が皮膚内の適切な個所に供給されなければならない。またそれらの基剤には大気中で不安定な場合もある。乳化製剤はそれらのキャリヤーとしての役割を求められてきた。界面化学物性の利用や新規な機械を用いて多層エマルションやマイクロエマルションが調製され, 基剤の浸透性を向上させる期待が持たれている。
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