オレオサイエンス
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3 巻, 5 号
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総合論文
  • 三原 久和
    2003 年 3 巻 5 号 p. 233-239,232
    発行日: 2003/05/01
    公開日: 2013/06/01
    ジャーナル フリー
    ポリペプチドなどの生体高分子の自己組織化構造体は,天然の生物システムの重要な構成要素である。その中でペプチドアミロイドは,タンパク質のミスフォールド体が形成する繊維状の分子集合体である。従って,アミロイド繊維は生体分子としては望ましくない構造体であるが,一方では,無数のβストランドニ次構造が規則正しく組織化されてできた組織化構造体であるととらえることができる。このような観点から,アミロイド繊維は生化学的研究のみならず,工学的材料研究の面からも注目を集めている。
    本論文では,ペプチド,タンパク質の立体的構造特徴を述べ,アミロイド様繊維を形成する人工ペプチドの設計とそれらを利用したアミロイド繊維の阻害剤開発や多種類のペプチドが集合化したβペプチドアレイの構築について報告する。
  • 長谷川 健
    2003 年 3 巻 5 号 p. 241-249,232
    発行日: 2003/05/01
    公開日: 2013/06/01
    ジャーナル フリー
    赤外分光法は, ソフトマテリアルからなる薄膜の膜構造や表面物性を研究する上で, 最も有用な分析手段として知られている。しかし, これまで赤外分光法は, ごく限られた用途でしか活用されておらず, たとえば分子配向の半定量的な議論や, 水素結合の状態などが議論されてきたに過ぎない。本稿では, 赤外分光法をソフトマテリアル薄膜に利用する最近の試みをご紹介する。これらは, 今後の材料科学で新しい物性の理解に, 幅広い利用が期待されるものである。
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