色材協会誌
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63 巻, 11 号
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  • PVCゾルの寿命予測法
    田中 正一, 春田 泰彦, 疋田 秀夫, 松平 忠志
    1990 年 63 巻 11 号 p. 653-665
    発行日: 1990/11/20
    公開日: 2012/11/20
    ジャーナル フリー
    本報はPVCゾル塗膜の寿命予測の確立を目的とした。この目的のために, 屋外バクロした塗膜の深さ方向の分析を種種の分析方法を用いて測定した。バクロ経過とともに, 塗膜の厚さはDOP量の減少とPVCの分解によって減少する。一方, 残存塗膜においては, PVCの劣化が種種の官能基を伴って塗膜表層から内層に向かって進行し, カルボニル基が塗膜の最下層まで到達するとはく離を生じ寿命に至る。PVCの劣化層の厚さが残存塗膜の全層を覆うまでの時間を寿命とみなす方法を確立した。
    塗膜の厚さの減少とカルボニル基の深さ方向の分析が寿命予測に有効なことを知った。屋外バクロした塗膜の健全な塗膜の厚さを測定することは塗膜の耐久性の予測に重要である。この予測の考え方はPVC塗膜以外にも適用できる可能性があり, 本報では一つの予測法として提案する。
  • 石田 愼一, 伊藤 征司郎
    1990 年 63 巻 11 号 p. 666-670
    発行日: 1990/11/20
    公開日: 2012/11/20
    ジャーナル フリー
    アルミニウム陽極酸化皮膜を硫酸ニッケル (II) -ホウ酸混合浴中で直流電解着色すると, 褐色の着色皮膜が得られることが知られているが, この皮膜を硫酸アルミニウム浴中で交流電解すると赤紫~青~黄緑色に変化した。この現象はpHを3.0に調整した希硫酸浴中で交流電解しても認められた。これは, 褐色皮膜の孔中に金属の状態で析出しているニッケルの一部が, 交流電解によってアノード溶出したのち, 孔中で生成するOH-によって水酸化物や酸化物に変化するためと推察した。なお, このような着色現象は, 0.1mol/lの硫酸浴中では認められず, 褐色皮膜は脱色した。
  • 石田 愼一, 伊藤 征司郎
    1990 年 63 巻 11 号 p. 671-676
    発行日: 1990/11/20
    公開日: 2012/11/20
    ジャーナル フリー
    Al3+とMg2+の混合電解浴を用いて, アルミニウム陽極酸化皮膜を白色電解着色した場合のアルミニウムの材質の影響を調べ, その結果を基に着色機構に関する考察を行った。使用したアルミニウム素材は高純度Al (99.99%), 純Al系 (A1050), Al-Mn系 (A3003), Al-Mg系 (A5052) およびAl-Mg-Si系 (A6063) の5種類である。陽極酸化皮膜としては, 通常の硫酸浴皮膜と, これをリン酸中で再陽極酸化して得た二重皮膜の2種類の皮膜を使用した。
    その結果, いずれの材質を用いても硫酸浴皮膜ではほとんど白色に着色しなかったが, A3003材, A5052材, A6063材を用いて二重皮膜を形成させると, 良好な白色となった。高純度Al材やA1050材では, 二重皮膜を形成させてもわずかに白くなる程度で, 皮膜破壊を生じやすかった。この理由は皮膜欠陥の多少によって説明でき, 欠陥の多い皮膜ほど, 皮膜破壊が起こりにくく, 良好な白色皮膜となった。
    Al3+-Mg2+浴からの白色電解着色は, 従来の電解着色法のように, 金属が孔中に還元・析出することに基づくものではなく, 水の電気分解反応で生じたOH-にょって, Al3+やMg2+が加水分解されて, 孔中に酸化物 (水酸化物) として析出することに基づくものであると推定した。
  • 中澄 博行
    1990 年 63 巻 11 号 p. 677-684
    発行日: 1990/11/20
    公開日: 2012/11/20
    ジャーナル フリー
  • 野上 隆
    1990 年 63 巻 11 号 p. 685-693
    発行日: 1990/11/20
    公開日: 2012/11/20
    ジャーナル フリー
  • 岡本 信吾
    1990 年 63 巻 11 号 p. 694-702
    発行日: 1990/11/20
    公開日: 2012/11/20
    ジャーナル フリー
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