色材協会誌
Online ISSN : 1883-2199
Print ISSN : 0010-180X
ISSN-L : 0010-180X
84 巻, 8 号
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研究論文
  • 岡村 愛美, 岡田 聖子, 関澤 麻緒, 桂 直行, 柴田 雅史
    2011 年84 巻8 号 p. 269-273
    発行日: 2011/08/20
    公開日: 2011/11/20
    ジャーナル フリー
    オイルワックスゲルを揮発性シリコーン蒸気と共存させると,ゲル表面にオイル分離が発生する。このオイル分離現象の機構と抑制方法について検討を行った。ゲルからのオイル分離は,揮発性シリコーン蒸気がゲル中のオイルに溶解し,オイルがゲル表面に押し出される機構であることが明らかになった。一般に知られている高湿度におけるオイル分離現象に比較して,揮発性シリコーン蒸気の場合はオイル分離量がはるかに多く,また分離抑制方法として知られている分岐ワックスや各種粉体をゲルに添加しても効果はみられなかった。一方,大粒径板状粉体をゲル表面に薄く付着させる方法を試みたところ,粉体の粒子間にオイルを保持することにより,見かけ上のオイル分離の抑制効果がみられた。
解説
最新塗料講座(第11講)
最新化粧品・ヘルスケア講座(第1講)
  • 南 孝司
    2011 年84 巻8 号 p. 288-294
    発行日: 2011/08/20
    公開日: 2011/11/20
    ジャーナル フリー
    メーキャップ製品にはさまざまな色材が含まれ,その役割は多岐にわたっている。ファンデーションの肌色や口紅のつややかな質感を演出する色材,有害な紫外線から肌を守るための色材のほかに,近年ではスキンケア効果を謳う色材まで存在している。色材に求められる効果はベースメーキャップ製品とポイントメーキャップ製品とでは微妙に異なり,ベースメーキャップ製品に対してはテクスチャーの良さや肌を自然に美しく見せる機能が重要なのに対し,ポイントメーキャップ製品では際立った輝きや色調の鮮やかさなど,色材のもつ独特な外観・質感が重要な項目となる。本報ではメーキャップ製品の代表として,ベースメーキャップからはファンデーション,ポイントメーキャップからは口紅を取り上げ,それぞれの美類の特徴を活かす色材を紹介するとともに,各色材の基礎的な性質や実際の製品への応用例などを紹介する。
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